カッティングスとスライムの違いとは?ボーリングの掘りくずと孔底沈殿物
ちしつモグラ
カッティングスとスライムって何が違うの?どっちも掘りくずじゃないの?
この記事の要点
- カッティングスはビットが地層を砕いた掘りくずで、泥水に運ばれて地上で分離される。
- スライムは孔内の水中に浮遊・孔底にたまった細かい土砂で、孔底処理で取り除く。
- 分かれ目は運ばれて地上で除く(カッティングス)か、孔底にたまって処理で除く(スライム)か。
カッティングスとは、ボーリングのビットが地層を砕いて生じる破片(掘りくず)です。
ロータリー掘りでは掘削泥水が孔底から地上へ運び、ふるい(マッドスクリーン)で泥水と分けます。
一方スライムは、孔内の水中に浮かんだり孔底にたまったりする細かい土砂を指します。
それぞれ何を指すか
カッティングス
ビットが砕いた地層の破片(掘りくず)です。
掘削泥水の流れにのって孔底から地上へ運ばれ、観察すれば掘っている地層の手がかりにもなります。
地上ではマッドスクリーンで泥水から分離します。
スライム
孔内水中に浮遊し、孔底にたまった細かい土砂です。
残したままだと孔底の状態が悪くなるため、掘削後に孔底処理(スライム処理)で取り除きます。
場所打ち杭などでは、スライムが残ると先端の支持力に影響します。
カッティングスとスライムの違い(早見表)
| 用語 | 何を指すか | 処理のされ方 |
|---|---|---|
| カッティングス | ビットが砕いた掘りくず(破片) | 泥水で地上へ運ばれ、ふるいで分離 |
| スライム | 孔内水中・孔底にたまる細かい土砂 | 孔底処理(スライム処理)で除去 |
同じ掘りくずでも、運ばれて地上で分離するのがカッティングス、孔底にたまって処理で除くのがスライム、という違いです。
過去問での問われ方:カッティングス排除能力
カッティングスは排除能力を左右する要因で出ます(h30現場調査No.29ほか)。
引っかけは排除能力が何で上がるかの取り違えです。
排除能力は比重の高い泥水や孔内泥水の上昇速度の増加で高くなりますが、「ビットの回転数が増加するほど排除能力が高くなる」とするのは誤りです(h30のNo.29)。
送水量が同じなら清水は泥水より排除能力が低い点も押さえます。
年度をまたいだ問われ方はカッティングス排除の論点整理を参照してください。
まちがえやすい:カッティングス と スライム
カッティングスは掘削で生じて運ばれる掘りくず、スライムは孔底にたまる細かい土砂です。「カッティングス=孔底の沈殿物」と取り違えたり、スライム処理とカッティングスの分離を混同したりするのが引っかけです。
理解度チェック
問題:スライムは、孔底にたまった細かい土砂のことで、孔底処理で取り除く。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
孔内水中に浮遊・孔底に沈積した土砂がスライムです。残すと孔底の状態が悪くなるため孔底処理で除きます。
問題:カッティングスは、掘削泥水によって地上へ運ばれ、マッドスクリーンで分離される。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
ビットが砕いた掘りくずが泥水で運ばれ、地上のふるいで泥水と分けられます。
運ばれて地上で分けるのがカッティングス、孔底にたまって処理で除くのがスライム。この対応で区別できます。
出典・参考資料
- カッティングス・スライムの定義と処理(地盤工学会「地盤調査の方法と解説」および JIS M 0103「ボーリング用機械・器具用語」:泥水で運搬・マッドスクリーンで分離/孔底処理)
- スライム・孔底処理(地盤工学会「地盤調査の方法と解説」)
- 全地連 地質調査技士検定試験(h30 現場調査部門 No.29 カッティングス排除 ほか)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
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※ この記事の確認日:2026年6月