ボーリング泥水(安定液)とは?役割とベントナイト・泥膜(孔壁保護)
ちしつモグラ
ボーリングの泥水って何のために入れるの?孔壁を守るほかにも役割があるの?
この記事の要点
- ボーリング泥水(安定液)はベントナイトなどを水に混ぜた泥状の液。
- 主な役割は3つ=孔壁の保護・掘りくずの運搬・ビットの冷却と潤滑。
- 孔壁を守る決め手は、泥水が作る泥膜(マッドケーキ)という水を通しにくい膜。
ボーリング泥水(安定液)とは、掘削する孔に循環させる泥状の液で、ベントナイトという粘土を水に混ぜて作ります。粘りと保水性をもち、孔を安定させながら掘り進めるために使います。
泥水の3つの役割(孔壁保護・運搬・冷却)
孔壁の保護(崩壊防止)
泥水が孔壁にしみ込み、土の隙間にベントナイトの粒子が入り込んで、水を通しにくい泥膜(マッドケーキ)を作ります。この膜と泥水の圧力で、孔壁の崩れを防ぎます。
掘りくず(スライム)の運搬
粘りのある泥水は、掘りくずを沈みにくくして、循環の上昇流で地上へ運び出します。孔底に掘りくずがたまるのを防ぎ、掘削を続けやすくします。
ビットの冷却と潤滑
循環する泥水が、地層を削るビットを冷やし、潤滑します。発熱や摩耗をおさえ、掘削の効率を保ちます。
泥水の役割(早見表)
| 役割 | 働き |
|---|---|
| 孔壁の保護 | 泥膜(マッドケーキ)と圧力で崩壊を防ぐ |
| 掘りくずの運搬 | 掘りくずを浮かせて地上へ運ぶ |
| ビットの冷却・潤滑 | ビットを冷やし、摩耗をおさえる |
泥水の性質は比重・粘性などで管理します。
過去問での問われ方:使用目的と泥水管理
泥水は使用目的・泥水管理の科目で出ます(R07現場調査No.26・No.27ほか)。
引っかけは「泥水とカッティングスの関係」です。
泥水の目的はカッティングスを浮かせて運ぶことで、沈降を促進させるのは誤りです(R07のNo.27)。
また、比重はマッドバランス、粘性はファンネルビスコメーターで測り、pHも泥水管理の項目に含まれます(R07のNo.26は「pHは管理項目ではない」が誤り)。
砂分が増えるとポンプ・パイプの摩耗が大きくなります。
間違えやすい:泥膜(マッドケーキ)
泥膜(マッドケーキ)を「水を通しやすくする膜」と述べた記述は誤りです。実際は水を通しにくい膜で、これが孔壁の崩壊を防ぎます。
理解度チェック
問題:ボーリング泥水は、孔壁に泥膜(マッドケーキ)を作って孔壁の崩壊を防ぐ。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
ベントナイトの粒子が土の隙間に入り、水を通しにくい泥膜を作って孔壁を守ります。
問題:ボーリング泥水の役割は孔壁の保護だけで、掘りくずの運搬やビットの冷却には関係しない。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
泥水は孔壁の保護に加え、掘りくずの運搬、ビットの冷却・潤滑も担います。
試験では、3つの役割のどれかを「孔壁を崩す」「掘りくずを沈める」と逆に述べた記述が引っかけになります。孔壁を守るのは、泥水が作る泥膜(マッドケーキ)と泥水の圧力です。
出典・参考資料
- ボーリング泥水(安定液)の機能(地盤工学会「地盤調査の方法と解説」:孔壁保護・泥膜形成・掘りくず運搬)
- ボーリング泥水の基礎知識(JIS M 0103「ボーリング用機械・器具用語」および地盤工学会「地盤調査の方法と解説」)
- 全地連 地質調査技士検定試験(R07 現場調査部門 No.26 泥水管理・No.27 泥水の使用目的 ほか)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
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※ この記事の確認日:2026年6月