掘進速度と泥水管理は過去問でどう問われる?掘進荷重・良質泥水・管理項目の引っかけ
ちしつモグラ
掘進の荷重を増やすと掘進速度は上がるの下がるの?良い泥水ってどう見分けるの?
この記事の要点
- 適正範囲では、掘進荷重と掘進速度は比例する。「荷重が小さいと反比例」は誤り。
- 良質な泥水は薄く強靭な泥壁・脱水量が少ない・適切な比重と粘性。ベントナイトを濃くすると脱水量は減る。
- 泥水管理項目は比重・粘性・砂分・pH。pHも管理項目に入る。
ボーリングの掘進は、ビットにかける荷重と回転、泥水(安定液)の管理で進み具合と孔の安定が決まります。掘進荷重と速度の関係、良質な泥水の条件、管理項目が問われるので、過去問での出方を見ていきます。泥水の役割そのものはボーリング泥水とはで押さえられます。
過去問でどう問われるか?
掘進と泥水は、平成28年度・令和元年度・令和7年度と現場調査・現技管の両部門で問われています。引っかけは大きく3パターンです。
- ① 掘進荷重と速度の関係を逆にする……「荷重が小さいと荷重と掘進速度は反比例する」とする(適正範囲では荷重を増すと掘進速度は上がる=比例。ただし過剰荷重はロッド座屈や孔壁損傷を招く)
- ② 良質泥水の条件を取り違える……泥壁が「厚くて強靭でない」を良い条件とする(良い泥水は泥壁が薄くて強靭・脱水量が少ない。ベントナイトを濃くすると脱水量は減る〈増えるは誤り〉)
- ③ 泥水管理項目からpHを外す……pHは管理項目でないとする(管理項目は比重・粘性・砂分・pH)
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| h28 現場調査 No.82(R01 No.82も同趣旨) | 荷重が小さいと反比例とした → 適正範囲では比例 ←①荷重と速度 |
| h28 現場調査 No.25 | 泥壁が厚くて強靭でないを良い条件とした → 薄く強靭 ←②良質泥水 |
| h28 現場調査 No.60 | ベントナイト濃度増で脱水量増大とした → 脱水量は減る ←②脱水量 |
| R07 現技管 No.32 | pHは管理項目でないとした → pHも管理項目 ←③管理項目 |
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。
つまり適正範囲では荷重と掘進速度は比例、良質泥水は薄く強靭で脱水量少、管理項目は比重・粘性・砂分・pHが核心です。
理解度チェック
問題:適正な範囲では、ビット荷重を大きくすると掘進速度は速くなる(荷重と掘進速度は比例する)。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
適正範囲では荷重と掘進速度は比例します。
「荷重が小さいと反比例」は誤りです。
ただし過剰荷重はロッド座屈などを招きます。
問題:ベントナイトの濃度を高くすると、泥水の脱水量は増大する。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
濃くすると泥壁が厚く、粘性・比重が増し、脱水量は減ります。
問題:泥水の管理項目には、比重や粘性、砂分は含まれるが、pHは含まれない。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
pHも泥水の管理項目です。比重・粘性・砂分・pHを管理します。
問われるのは、掘進荷重と速度の関係・良質泥水の条件・管理項目の3点。ここを外さなければ、掘進と泥水の問題は取りこぼしません。
出典・参考資料
- 地質調査技士検定 過去問題(全国地質調査業協会連合会=全地連/現場調査部門 h28 No.25・No.60・No.82、R01 No.82/現場技術・管理部門 R07 No.32)。正答は全地連公開の正答番号で照合。
- 泥水(安定液)の性質・管理項目(比重・粘性・砂分・pH)は用語解説(ボーリング泥水)で地盤工学会「地盤調査の方法と解説」等の一次資料に照らして整理。
※ 論点と用語の意味を自分の言葉で書いています。最新の基準・正答で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月