令和4年度 地質調査技士 現場調査部門 No.60を解説、良質な泥水の特徴
令和4年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.60は、良質なボーリング泥水(安定液)の特徴に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
泥水(安定液)は、孔壁の保護や掘りくずの運搬に使います。
良し悪しは、泥壁・脱水量・粘性・比重で見ます。
仕組みより、良質な泥水がどんな性質をもつかが分かれ目になります。
引っかけの核心は1点、「低ければよい」という向きの誤りです。
脱水量は少ないほうがよいものの、粘性や比重は「低いほどよい」わけではありません。
良質な泥水は薄く強靭な泥壁を作ります。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 脱水量が多い | ×(誤り)。良質な泥水は脱水量が少ない |
| 2 | 粘性が低い | ×(誤り)。掘りくずを運ぶ適切な粘性が必要 |
| 3 | 薄く強靭な泥壁を形成する | ○(正しい) 正答 |
| 4 | 比重が低い | ×(誤り)。地層圧とバランスする比重が必要 |
選択肢3の薄く強靭な泥壁を形成するが、良質な泥水の特徴として最も適当です。脱水量が多い・粘性が低い・比重が低いは、いずれも良質な泥水の要件と逆向きです。
選択肢3が正しい理由
良質な泥水は、孔壁に薄くて強靭な泥壁(不浸透の膜)を作ります。
薄くても丈夫な膜が孔壁を覆うことで、地層への水の逃げ(逸水)や孔壁の崩れを防ぎます。
厚いだけの泥壁は孔径を狭めるため、薄くて強いことが望まれます。
他の選択肢を見ると、脱水量が多いと泥壁が厚くなり孔壁を傷めます(良質は脱水量が少ない)。
粘性が低すぎると掘りくずを運べません。
比重が低すぎると地層圧を抑えられず孔壁が崩れます。
いずれも「低い・多い」を良いこととした誤りです。
選択肢3が最も適当な記述です。良質な泥水は薄く強靭な泥壁・少ない脱水量・適切な粘性と比重と押さえます。
覚え方
- 良質な泥水=薄く強靭な泥壁・脱水量が少ない・適切な粘性と比重
- 「脱水量が多い」「粘性が低い」「比重が低い」は良質泥水の要件と逆
- 泥壁は厚いほどよいのではなく、薄くて強いほどよい(孔径を狭めない)
- ベントナイトを濃くすると脱水量は減り、粘性・比重は増す
理解度チェック
問題:良質な泥水は、薄く強靭な泥壁を形成し、脱水量が少ない。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
良質な泥水は薄く強靭な泥壁を作り、脱水量が少ないのが特徴です。
問題:良質な泥水の条件は、比重が低く粘性も低いことである。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
粘性は掘りくずを運ぶ程度に必要で、比重は地層圧とバランスさせます。低ければよいわけではありません。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和4年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
- ボーリング泥水(安定液)の性質(薄く強靭な泥壁・脱水量・粘性・比重)の一般知識
※ 性質は標準的な内容で、最新の基準・テキストで確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月