令和6年度 地質調査技士 現場技術・管理部門 No.32を解説、良質な泥水の特徴
令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 No.32は、良質な泥水(安定液)の特徴に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
泥水は、孔壁に薄い膜(泥壁)をつくって孔を守り、掘りくずを運び、ロッドを潤滑にします。良質な泥水ほど、この働きを安定して続けられます。
良質な泥水の条件は、薄く強靭な泥壁をつくる・脱水量が少ない・潤滑性がある・温度や圧力の変化に対して安定していることです。
引っかけの核心は1点、良質な泥水は安定していることが望ましいという向きです。塩水やセメントなどの電解質と容易に反応してしまう記述は、安定性の逆で誤りになります。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 脱水量が少なく、薄くて強靭な泥壁をつくる | ○(正しい) |
| 2 | 塩水やセメントなどの電解質物質と容易に反応しやすい | ×(誤り) 良質な泥水は安定していることが望ましい |
| 3 | ロッドや孔壁に対して潤滑性がある | ○(正しい) |
| 4 | 温度や圧力の変化に対して安定している | ○(正しい) |
選択肢1・3・4は、良質な泥水の条件として正しい記述です。選択肢2が、安定性の向きを逆にした誤りの記述です。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
良質な泥水は、掘削の間ずっと安定して同じ働きを続けることが望まれます。温度や圧力が変わっても性質が保たれることが、良質の条件です(選択肢4)。
塩水やセメントなどの電解質と容易に反応しやすいと、泥水の性質が変わって安定しません。これは良質な泥水の特徴ではなく、選択肢2は誤りです。
ほかの選択肢が正しい理由も押さえます。
良質な泥水は、脱水量が少なく、孔壁に薄くて強靭な泥壁をつくります(選択肢1)。
ロッドや孔壁に対して潤滑性があり、回転や引き上げをなめらかにします(選択肢3)。
温度や圧力の変化に対して性質が安定しています(選択肢4)。
選択肢2が、良質な泥水の記述として最も不適当です。良質な泥水=薄く強靭な泥壁・脱水量が少ない・潤滑性・安定性と押さえます。
覚え方
- 良質な泥水=薄く強靭な泥壁・脱水量が少ない・潤滑性・変化に対して安定
- 安定性が望ましい=塩水・セメントなどの電解質と容易に反応するのは不良(ここが引っかけ)
- 泥壁は「薄くて強靭」がよい(厚いのがよいわけではない)
- 泥水の管理項目は比重・粘性・砂分・pH
理解度チェック
問題:良質な泥水は、塩水やセメントなどの電解質と容易に反応しやすいものがよい。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
良質な泥水は安定していることが望ましく、電解質と容易に反応して性質が変わるのは不良です。
問題:良質な泥水は、薄くて強靭な泥壁をつくり、脱水量が少ない。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
孔壁に薄く強靭な泥壁をつくり、脱水量が少ないのが良質な泥水の条件です。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 試験問題」
- ボーリング泥水(ベントナイト安定液)の性質・泥壁・管理項目に関する技術資料
※ 泥水の性質・管理値は、地盤工学会の基準やベントナイトメーカーの技術資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月