ボーリングのビットの種類とは?メタルクラウン・ダイヤモンド・トリコン・コアの違い
ちしつモグラ
ビットって種類が多いけど、どれをどの地盤に使うの?コアビットとノンコアビットって何が違うの?
この記事の要点
- ビットは大きく、軟岩〜中硬岩向けのメタルクラウンと硬岩〜超硬岩向けのダイヤモンドビットに分かれる。
- 全面を砕いて進むのがトリコンビット、円筒状に削り中心のコア(試料)を残すのがコアビット。
- 分かれ目は2つ=岩盤の硬さとコアを採るかどうか。
ボーリングのビットとは、掘削具(ツールス)の先端にあって地盤や岩石を削り取る刃の部分です。地盤の硬さと、コア(地中の試料)を採取するかどうかで種類を使い分けます。
ビットはどんな種類があるか
メタルクラウン(メタルビット)
台金(クラウン)に超硬合金のチップを植え付けたビットです。
主に軟岩から中硬岩の掘削に使うコアリングビットで、コアチューブに接続して円筒状に削り、中心のコアを採取します。
比較的やわらかい地盤で広く使われます。
ダイヤモンドビット
台金にダイヤモンドを含浸(インプリグネイテッド)または表面に埋め込んだ(サーフェスセット)ビットです。
硬岩から超硬岩まで対応し、崩れやすい層まで幅広い岩質を削れます。
メタルクラウンで歯が立たない硬い岩で使います。
トリコンビット
3つの回転する刃(カッタ)で孔の全面を砕きながら進むビットです。コアを残さず掘り進むため、もとは石油・温泉・井戸などの深い掘削に使われ、土木の掘削にも広く使われます。
コアビットとノンコアビット
コアの採取が必要なときに先端へ装着するのがコアビット、コアを採らずに孔だけをあけるのがノンコアビットです。
ノンコアビットは水抜き孔や通気孔のように試料が要らない穿孔に使い、コア詰まりによるロッドの昇降が省けます。
ただし硬い岩ではコアビットの方が有利な場合があります。
ビットの種類の違い(早見表)
| ビット | 適用する岩盤 | コア採取 | 主な使いどころ |
|---|---|---|---|
| メタルクラウン | 軟岩〜中硬岩 | する(コアリング) | やわらかい地盤の標準的な採取 |
| ダイヤモンドビット | 硬岩〜超硬岩 | する(コアリング) | 硬い岩・幅広い岩質の採取 |
| トリコンビット | 土砂〜岩盤(全面掘削) | しない | 井戸・深い孔・全面掘削 |
| コアビット | 岩盤(硬さで台金を選ぶ) | する | 試料が必要な調査孔 |
| ノンコアビット | 岩盤 | しない | 水抜き孔・通気孔など |
どう使い分けるか
選び方は2つあります。
まず岩盤の硬さで、やわらかければメタルクラウン、硬ければダイヤモンドビットを選びます。
次にコア(試料)が必要かで、必要ならコアビット系、不要で孔だけあければよいならノンコアビットやトリコンビットを選びます。
過去問での問われ方:ビットの分類
ビットは分類・適用岩盤の科目で出ます(R01現技管No.29ほか)。
引っかけは「コアリングビットとノンコアビットの取り違え」です。
メタルクラウンはコアを採るコアリングビットで、ノンコアビットではありません。
「ノンコアビットにメタルクラウンが含まれる」とするのは誤りです(R01のNo.29)。
ノンコアビットはトリコン・ウイング・クロス・フィッシュテイルなど、コアを残さず孔をあけるビットです。
年度をまたいだ問われ方はビットの論点整理を参照してください。
まちがえやすい:コアビット と ノンコアビット
名前が似ていますが、違いはコアを採るかどうかの一点です。
コアビットは円筒状に削って中心の試料を残し、ノンコアビットは試料を残さず孔をあけます。
地質を確認したい調査ではコアビット、水抜きなど穴だけ要るときはノンコアビット、と覚えます。
理解度チェック
問題:ダイヤモンドビットは、おもに軟岩の掘削に用いるビットである。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
ダイヤモンドビットは硬岩〜超硬岩向けです。軟岩〜中硬岩にはメタルクラウンを使います。
問題:ノンコアビットは、コア(試料)を採取せずに孔をあけるときに用いる。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
水抜き孔や通気孔のように試料が不要な穿孔に使います。コアを採るならコアビットです。
ビット選びは「岩盤の硬さ」と「コアを採るか」の2軸で決まる。ここが出題の中心です。
出典・参考資料
- ビットの種類・名称(JIS M 0103「ボーリング用機械・器具用語」および地盤工学会「地盤調査の方法と解説」:メタルクラウン・ダイヤモンドビット・トリコンビット/コアビット・ノンコアビットの分類と適用)
- 全地連 地質調査技士検定試験(R01 現場技術・管理部門 No.29 ビットの分類 ほか)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
※ ビットの用語・分類は最新のJIS(JIS M 0103)・地盤工学会の基準で確認してください。適用範囲は地盤条件により異なります。
※ この記事の確認日:2026年6月