透水試験とは?定常法と非定常法の違い〔高透水・低透水の使い分け〕過去問での問われ方
ちしつモグラ
透水試験の定常法と非定常法ってどっちがどの地盤に使うの?高透水と低透水で変わるの?
この記事の要点
- 単孔利用透水試験(JGS 1314)は、ボーリング孔で地盤の透水係数を求める原位置試験。
- 使い分けの軸は地盤の透水性=定常法は高透水(砂礫など)、非定常法は低透水。
- 引っかけは「定常法は透水性の低い地盤で採用」のように高低を逆にする記述。
透水試験とは、地盤の水の通りやすさ(透水係数)を求める試験です。
ボーリング孔1本で行う単孔利用透水試験はJGS 1314に定められ、現場で頻繁に実施されます。
測り方によって定常法と非定常法に分かれます。
定常法と非定常法はどう違うか
定常法
注水または揚水しながら孔内の水位を一定に保ち、そのときの流量(注水量・揚水量)を測る方法です。水位を保てるだけの流量が出る透水性の高い地盤(砂礫など)に向きます。
非定常法
孔内の水位を変化させ、自然水位へ戻る回復(または低下)の速さを測る方法です。
孔内水位回復法などがこれにあたり、透水性の低い地盤に向きます。
透水性が高いと水位変化が速すぎて測定が難しくなります。
過去問でどう問われたか(現場調査部門)
透水試験はほぼ毎年問われます。引っかけの核心は定常法・非定常法と透水性の高低の対応を逆にするパターンです。
| 年度 | No. | 問われ方 | 引っかけ/正答 |
|---|---|---|---|
| h28 | No.70 | 単孔利用透水試験(不適当を選ぶ) | 「定常法は透水性の低い地盤で採用」は誤り(低透水は非定常法)。正答④ |
| R03 | No.69 | 単孔利用透水試験の方法 | 定常法と非定常法の定義の取り違え。正答② |
| h30 | No.39 | 岩盤の透水試験(適切を選ぶ) | 揚水試験や亀裂岩盤への適用。正答② |
| h30 | No.92 | 孔内水位回復法(JGS 1321) | 試験の終了判定基準の取り違え。正答④ |
| R06 | No.48 | 支持力・変形量の調査手法(誤りを選ぶ) | 現場透水試験は透水性の調査で、支持力・変形検討には使わない。正答④ |
h29でも試験法の分類(オーガー法・ピエゾメーター法・チューブ法・パッカー法)として出ています。定常法は高透水、非定常法は低透水を軸に、適用の取り違えを見抜きます。
まちがえやすい:定常法 と 非定常法
定常法は水位を一定に保って流量を測る方法で高透水向き、非定常法は水位の回復・変化を測る方法で低透水向きです。「定常法=低透水」「非定常法=高透水」と逆に書いた記述が引っかけです。
理解度チェック
問題:(h28 No.70 類題)単孔利用透水試験の定常法は、透水性の低い地盤で採用する。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
定常法は透水性の高い地盤向きです。透水性の低い地盤には非定常法(水位回復法など)を使います。
問題:非定常法は、孔内の水位変化(回復や低下)を測定して透水係数を求める。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
水位を一定に保つ定常法に対し、非定常法は水位の変化を測ります。透水性の低い地盤に向きます。
定常法は高透水(流量を測る)、非定常法は低透水(水位変化を測る)。この対応を逆にした記述が毎年の引っかけです。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」(平成28・30年度・令和3・6年度ほか)および同 解答
- JGS 1314「ボーリング孔を利用した透水試験方法」(地盤工学会)/JGS 1321「孔内水位回復法・岩盤の透水試験」
※ 出題の論点を自分の言葉で書いています。最新の基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月