地質調査技士 独学ノート

地質調査技士 独学ノート
  1. HOME > 過去問解説 > 現場調査部門 > 平成28年度 > No.70 透水試験

平成28年度 地質調査技士 現場調査部門 No.70を解説、透水試験の定常法・非定常法

平成28年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.70は、単孔を利用した透水試験(JGS1314-2012)に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

単孔を利用した透水試験には、定常法と非定常法があります。

定常法は孔内の水位を一定に保って流量を測る方法で、水がよく通る透水性の高い地盤に向きます。

非定常法は水位を変化させて回復のようすを測る方法で、透水性の低い地盤に向きます。

引っかけの核心は1点、定常法は透水性の高い地盤に向くという点です。定常法を「透水性の低い地盤で採用する」とするのは、この高低を逆にした誤りです。

※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢記述正誤
1水位変動区間の測定用パイプの内径は同一にする○(水位を正しく読むため)
2試験区間長Lと孔径Dの比 L/D は4以上とする○(試験区間の条件)
3非定常法は、パイプ内の水位を変化させ、平衡に戻る水位変化を測定する○(水位変化を測る)
4定常法は、透水性の低い地盤で採用されることが多い×(誤り)
正答。定常法は透水性の高い地盤向き

選択肢1・2・3は、測定の条件と非定常法の測り方を正しく述べています。選択肢4だけが、定常法の向く地盤の高低を逆にしています。

選択肢4のポイント(ここが誤り)

定常法は、孔内の水位を一定に保ちながら注水(または揚水)し、流量を測って透水係数を求めます。水がよく通る透水性の高い地盤では流量を安定して測れるので、定常法が向きます。

非定常法(孔内水位回復法など)は、水位を上げ下げして自然の水位に戻る変化を測ります。

透水性の低い地盤では流量が小さすぎて定常法では測りにくいので、こちらは透水性の低い地盤に向きます。

選択肢4は、その定常法を透水性の低い地盤向きと述べており、高低が逆です。

選択肢4は、透水試験の記述として最も不適当です。定常法=高透水、非定常法=低透水と押さえます。

覚え方

  • 定常法は水位を一定に保ち流量を測る=透水性の高い地盤向き。非定常法は水位変化を測る=透水性の低い地盤向き
  • 高いか低いかを逆にした記述が引っかけ
  • 非定常法の代表が孔内水位回復法(水位が自然の状態に戻る変化を測る)

理解度チェック

問題:定常法は、透水性の低い地盤で採用されることが多い。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

定常法は流量を測る方法で、透水性の高い地盤に向きます。透水性の低い地盤には、水位変化を測る非定常法が向きます。

問題:非定常法は、孔内の水位を変化させ、平衡状態に戻るときの水位変化を測定する方法である。

〇か×か。

答えを見る

答え:

非定常法は水位の回復や低下の変化を測ります。孔内水位回復法が代表例です。

平成28年度 地質調査技士 現場調査部門 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「平成28年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
  • 地盤工学会基準 JGS 1314「ボーリング孔を利用した透水試験方法」(定常法・非定常法の適用地盤)

※ 手順・区分は標準的な内容で、最新の基準・テキストで確認してください。

地質調査技士 独学ノート 編集部

この記事を書いた人

地質調査技士 独学ノート 編集部

地質調査技士検定で過去に問われた用語・数値・調査手順を、地盤工学会の基準やJIS・国土交通省・環境省などの一次資料と、全地連の公式過去問に照らして整理しています。

Topへ >>

  1. HOME > 過去問解説 > 現場調査部門 > 平成28年度 > No.70 透水試験