令和6年度 地質調査技士 現場調査部門 No.67を解説、ポータブルコーン貫入試験
令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.67は、ポータブルコーン貫入試験に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
ポータブルコーン貫入試験は、粘性土や腐植土などの軟弱地盤に、人力で静かに(静的に)コーンを押し込み、貫入抵抗を測る試験です。
単管式は、深くなるとロッドと土の摩擦(周面摩擦)が大きくなるので、適用できる深さは3〜5m程度が限界です。それより深いところは二重管式を使います。
引っかけの核心は1点、単管式の適用深さは3〜5m程度という点です。適用深さを10m程度とする記述は、深すぎて誤りです。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 粘性土・腐植土などの軟弱地盤に、人力で静的に貫入する | ○(正しい) |
| 2 | 単管式は、周面摩擦の影響を受けにくく、適用深さは10m程度である | ×(誤り) 周面摩擦のため3〜5m程度が限界。以深は二重管式 |
| 3 | 貫入速度は10mm/sを標準とし、測定間隔100mmで記録する | ○(正しい) |
| 4 | コーン貫入抵抗qcは、一軸圧縮強さの推定に用いる | ○(正しい) |
選択肢1・3・4は、ポータブルコーン貫入試験の記述として正しいです。選択肢2が、単管式の適用深さを取り違えた誤りの記述です。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
ポータブルコーンの単管式は、深く押し込むほどロッドと土の周面摩擦が大きくなります。この摩擦のために、適用できる深さは3〜5m程度が限界です。
それより深いところを調べるには、周面摩擦を減らせる二重管式を使います。だから「単管式は周面摩擦の影響を受けにくく、適用深さは10m程度」とした選択肢2は誤りです。
ほかの選択肢が正しい理由も押さえます。
ポータブルコーンは、粘性土や腐植土などの軟弱地盤に、人力で静的にコーンを貫入します(選択肢1)。
貫入速度は10mm/sを標準とし、測定間隔100mmで荷重を記録します(選択肢3)。
コーン貫入抵抗qcは、軟弱な粘性土の一軸圧縮強さの推定などに用います(選択肢4)。
選択肢2が、ポータブルコーン貫入試験の記述として最も不適当です。単管式は周面摩擦のため3〜5m程度が限界、以深は二重管式と押さえます。
覚え方
- ポータブルコーン=軟弱地盤に人力で静的貫入。単管式は周面摩擦で3〜5m程度が限界(以深は二重管式)
- 「単管式で10m程度」は引っかけ(深いのは二重管式)
- 貫入速度10mm/s・測定間隔100mm
- qcは一軸圧縮強さの推定・トラフィカビリティ(走行性)の判定に使う
理解度チェック
問題:ポータブルコーン単管式は、周面摩擦の影響を受けにくく、適用深さは10m程度である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
単管式は深くなるほど周面摩擦が大きくなり、適用深さは3〜5m程度が限界です。それより深いところは二重管式を使います。
問題:ポータブルコーン貫入試験は、粘性土や腐植土などの軟弱地盤に人力で静的に貫入する。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
やわらかい粘性土・腐植土に、人力で静かにコーンを押し込んで貫入抵抗を測ります。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
- 地盤工学会基準 JGS 1431 ポータブルコーン貫入試験方法(単管式・二重管式・適用深さ・貫入速度)に関する技術資料
※ 試験の適用範囲・数値は、地盤工学会基準の最新版で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月