一軸圧縮試験は過去問でどう問われる?得られる値・供試体寸法・適用の引っかけ
ちしつモグラ
一軸圧縮試験って何が得られるの?砂でもできるの?
この記事の要点
- 一軸圧縮試験で得るのは一軸圧縮強さ・変形係数・鋭敏比。側圧をかけずに自立する粘性土に使う(土の試験はJIS A1216)。
- 岩石の供試体は直径20〜100mm・高さは直径の2倍(JGS 2521)。
- 鋭敏比は、乱さない試料と練り返した試料の一軸圧縮強さの比。大きいほど乱れで強度が下がりやすい。
一軸圧縮試験は、円柱状の供試体に側圧をかけず、上下方向だけ押して壊す試験です。何が得られるか・供試体の寸法・どの土や岩に使うかが問われるので、過去問での出方を見ていきます。
過去問でどう問われるか?
一軸圧縮試験は、令和3・5・6年度に現技管・土壌部門で問われています。まず、得られる値と使う土を押さえます。
この試験で得られるのは一軸圧縮強さ・変形係数・鋭敏比で、側圧をかけずに自立する粘性土に使います。鋭敏比は「乱さない試料の一軸圧縮強さ÷練り返した試料の一軸圧縮強さ」(一般の粘土で約2〜4)で、大きいほど乱れで強度が下がりやすい土です。ここまでをふまえると、引っかけは大きく3パターンです。
- ① 得られる値を取り違える……一軸圧縮では変形係数を求められないとする(一軸圧縮強さ・変形係数・鋭敏比が得られる。変形係数を求められないのは点載荷試験)
- ② 使う土を取り違える……ゆるい砂に最適とする(側圧なしで自立する粘性土に使う。砂は自立せず不適。軟弱粘性土の盛土設計で使う)
- ③ 供試体寸法の数値をずらす……岩石供試体の高さを直径の2.5倍以上とする(直径20〜100mm・高さは直径の2倍/JGS 2521)
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| R03 土壌 No.71 | 一軸圧縮は変形係数を求められないとした → 求められる(求められないのは点載荷試験)←①得られる値 |
| R05 現技管 No.59 | 軟弱粘性土盛土に砂の密度試験とした → 一軸圧縮(JIS A1216)が適合 ←②使う土 |
| R05 現技管 No.74 | 一軸圧縮で鋭敏比が得られる(正しい肢)→ 得られる ←①得られる値 |
| R06 現技管 No.57 | 岩石供試体の高さを2.5倍以上とした → 直径20〜100mm・高さは直径の2倍 ←③寸法 |
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。上の行は該当する過去問解説にリンクしています。
つまり一軸圧縮強さ・変形係数・鋭敏比が得られ、自立する粘性土に使う。岩石供試体は直径20〜100mm・高さは直径の2倍が核心です。
理解度チェック
問題:一軸圧縮試験では、一軸圧縮強さは得られるが変形係数は得られない。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
一軸圧縮試験では変形係数も得られます。変形係数を求められないのは点載荷試験(岩石の強度を求める試験)です。
問題:一軸圧縮試験は、ゆるい砂質土に対して最も適した試験である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
側圧をかけずに自立する粘性土に使います。砂はそのままでは自立せず一軸圧縮試験に向きません。
問題:鋭敏比は、乱さない試料と練り返した試料の一軸圧縮強さの比で表す。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
鋭敏比=乱さない試料の一軸圧縮強さ÷練り返した試料の一軸圧縮強さです。大きいほど乱れで強度が下がりやすい粘土です。
問われるのは、得られる値・使う土・供試体寸法の3点。ここを外さなければ、一軸圧縮試験の問題は取りこぼしません。
出典・参考資料
- 地質調査技士検定 過去問題(全国地質調査業協会連合会=全地連/現場技術・管理部門 R06 No.57、R05 No.59・No.74/土壌・地下水汚染部門 R03 No.71)。正答は全地連公開の正答番号で照合。
- JGS 2521 岩石の一軸圧縮試験方法(供試体の直径20〜100mm・高さは直径の2倍)/JIS A 1216 土の一軸圧縮試験方法。
- 鋭敏比の定義(乱さない試料と練り返した試料の一軸圧縮強さの比:土質試験の資料で確認)。
※ 論点と用語の意味を自分の言葉で書いています。寸法などの数値は最新の基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月