令和5年度 地質調査技士 現場技術・管理部門 No.59を解説、軟弱粘性土地盤の盛土で行う試験
令和5年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 No.59は、軟弱な粘性土地盤の上に盛土を設計・施工するときに行う試験に関する問題です。この問題では、4つの試験のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
軟弱な粘性土地盤に盛土をすると、地盤がすべったり大きく沈下したりします。
だから設計では、粘性土の強度と沈下、盛土に使う土の密度を調べます。
使う試験は一軸圧縮試験(強度)、圧密試験(沈下)、湿潤密度試験(密度)です。
引っかけの核心は1点、砂の最小密度・最大密度試験は砂のための試験という点です。粘性土地盤の盛土の設計には使いません。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な試験)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 試験 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 土の一軸圧縮試験(JIS A 1216) | ○(粘性土の強度) |
| 2 | 土の段階載荷による圧密試験(JIS A 1217) | ○(粘性土の沈下) |
| 3 | 砂の最小密度・最大密度試験(JIS A 1224) | ×(誤り) 正答。砂のための試験 |
| 4 | 土の湿潤密度試験(JIS A 1225) | ○(土の密度) |
選択肢1・2・4は、粘性土の強度・沈下や土の密度を調べる試験です。選択肢3だけが、砂を対象とした試験です。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
軟弱な粘性土地盤の盛土では、地盤がすべらないか(強度)と、どれだけ沈むか(沈下)を調べます。強度は一軸圧縮試験、沈下は圧密試験で確かめ、盛土に使う土の密度は湿潤密度試験で調べます。
砂の最小密度・最大密度試験は、砂がどれだけ締まっているか(相対密度)を調べる試験です。
液状化の検討などで砂地盤に使うもので、軟弱な粘性土地盤の盛土の設計には使いません。
選択肢3は、対象の合わない試験を挙げています。
選択肢3は、この場面で行う試験として最も不適当です。砂の密度試験は砂のための試験と押さえます。
覚え方
- 軟弱粘性土地盤の盛土は、強度(一軸圧縮)・沈下(圧密)・密度(湿潤密度)を調べる
- 砂の最小密度・最大密度試験は砂のための試験(相対密度)で、粘性土地盤には使わない
- 対象の土(砂か粘性土か)と試験が合っているかを見る
理解度チェック
問題:軟弱な粘性土地盤上の盛土の設計では、砂の最小密度・最大密度試験を行う。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
砂の最小密度・最大密度試験は砂の相対密度を求める試験です。粘性土地盤の盛土では、一軸圧縮試験・圧密試験・湿潤密度試験を行います。
問題:軟弱な粘性土地盤の沈下は、圧密試験で調べる。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
粘性土は時間をかけて沈むので、段階載荷による圧密試験で沈下を調べます。強度は一軸圧縮試験で確かめます。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和5年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 試験問題」
- 土の一軸圧縮試験(JIS A 1216)・圧密試験(JIS A 1217)・砂の最小密度最大密度試験(JIS A 1224)・湿潤密度試験(JIS A 1225)の適用
※ 試験の適用や規格は、最新の基準・テキストで確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月