令和5年度 地質調査技士 現場技術・管理部門 No.74を解説、三軸圧縮試験の排水条件
令和5年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 No.74は、一軸圧縮試験と三軸圧縮試験から得られる結果に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
三軸圧縮試験は、圧密させるかどうかと、水を抜くかどうかの組合せでUU・CU・CDに分かれます。
記号の意味さえ押さえれば、どの試験で何が得られるかは自動的に決まります。
引っかけの核心は1点、CDのDはDrained(排水)なので、CD三軸試験から非排水条件の強度は得られないという点です。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 一軸圧縮試験で、乱さない試料と練返した試料から鋭敏比 St が求まる | ○(正しい) 2つの一軸圧縮強さの比が鋭敏比になる |
| 2 | 飽和した粘性土のUU三軸で破壊包絡線はほぼ水平(φu=0)。一軸圧縮試験は拘束圧0のUU三軸に相当する | ○(正しい) 水を抜かないので見かけの摩擦角が出ない |
| 3 | CU三軸で軸圧縮中に間隙水圧を測り、有効主応力を算定する | ○(正しい) 間隙水圧を測るのがCU(バー付き) |
| 4 | CD三軸試験では非排水条件での強度が得られる | ×(誤り) 正答。CDのDは排水。非排水の強度は得られない |
選択肢1・2・3は、それぞれの試験で実際に得られる値です。選択肢4だけが、試験の条件と得られる強度が食い違っています。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
三軸圧縮試験の記号は、2文字がそれぞれ別の段階を表します。
1文字目は圧密(Consolidated)するかどうか、2文字目はせん断中に水を抜くか(Drained)抜かないか(Undrained)です。
CDは、圧密してから水を抜きながらゆっくりせん断します。
水を抜きながら測るので、得られるのは排水条件の強度です。
非排水条件の強度が欲しいなら、2文字目がUのUU三軸かCU三軸を使います。
選択肢4は、CDという名前で排水と言いながら、得られる強度を非排水と述べています。
記号と中身が逆になっているのが誤りです。
選択肢4が、得られる結果として最も不適当です。
覚え方
- 2文字目が答え=D(Drained)は排水、U(Undrained)は非排水。CDから非排水の強度は出ない
- 1文字目=圧密するか(C)しないか(U)/2文字目=せん断中に水を抜くか
- UU=圧密せず水も抜かない。飽和粘性土ではφu=0になり、一軸圧縮試験は拘束圧0のUUに相当
- CU(バー付き)=間隙水圧を測って有効応力で整理する
- 鋭敏比 St=乱さない試料の一軸圧縮強さ ÷ 練返した試料の一軸圧縮強さ
理解度チェック
問題:CD三軸試験では、非排水条件での強度が得られる。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
CDのDはDrained(排水)です。水を抜きながらせん断するので、得られるのは排水条件の強度です。
問題:一軸圧縮試験は、乱さない試料と練返した試料の結果から鋭敏比を求めることができる。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
鋭敏比は、乱さない試料の一軸圧縮強さを練返した試料の一軸圧縮強さで割った値です。
出典・参考資料
- 土の一軸圧縮試験(JIS A 1216)/土の三軸圧縮試験(地盤工学会基準 JGS 0521〜0524)。UU・CU・CDの区分と得られる強度定数。
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和5年度(第57回)地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 試験問題」。
※ 出題番号・正答は全地連が公開する資料で確認しています。
※ この記事の確認日:2026年7月