圧密は過去問でどう問われる?沈下「量」と「時間」の取り違え
ちしつモグラ
圧密の沈下「量」と「時間」って必要な物性値が違うの?どれを使えば消去法が決まるの?
この記事の要点
- 圧密は現場技術・管理部門でほぼ毎年出る定番。問われ方は「沈下量」「沈下時間」「過圧密の判定」の3つに集約できる。
- 最頻の引っかけ=沈下量に必要な物性値と、沈下時間に必要な物性値の取り違え。さらにN値や強度など無関係な値を混ぜてくる。
- 年度ごとの問われ方を表にして、引っかけの型でまとめる。用語の意味は圧密沈下の用語ページへ。
圧密は、粘性土が荷重で間隙水を絞り出しながらゆっくり沈む現象です。「沈下量」と「沈下時間」で必要な物性値が違い、そこが問われるので、過去問での出方を見ていきます。用語の意味は圧密沈下とはで押さえられます。
過去問でどう問われるか?
圧密は、平成28・29年度、令和7年度と現技管でほぼ毎年問われる定番です。まず、沈下量と沈下時間で必要な物性値を分けて押さえます。
沈下量はe-logp曲線・体積圧縮係数・圧密降伏応力・層厚から、沈下時間は圧密係数・排水距離・層厚から求めます。この分けをふまえると、引っかけは大きく3パターンです。
- ① 沈下量と時間の物性値を入れ替える……圧密係数(cv)で沈下量を出すとする、沈下時間にN値や一軸圧縮強度を混ぜる(cvは時間の値。沈下量は層厚・体積圧縮係数など)
- ② 圧密係数の大小と時間を逆にする……圧密係数が大きいほど沈下時間が長いとする(cvが大きいほど水が抜けやすく速い=時間は短い。排水距離・層厚が大きいほど時間は長い)
- ③ 過圧密の判定を逆にする……pc>p0なら過圧密、pc=p0なら正規圧密(圧密降伏応力pcと有効土被り圧p0の大小を逆に書く)
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| H28 現技管 No.83 | 沈下量に排水層位置・透水係数・一軸圧縮強度を混ぜた → 沈下量は層厚など ←①物性値 |
| H29 現技管 No.81 | 沈下時間にN値を混ぜた → 排水条件・圧密係数・層厚 ←①物性値 |
| H29 現技管 No.85 | 圧密係数で沈下量を出すとした → 圧密係数は時間の値 ←①物性値 |
| R07 現技管 No.81 | 圧密係数が大きいほど沈下時間が長いとした → 短い ←②大小 |
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。
つまり沈下量と沈下時間で必要な物性値を分ける、圧密係数は「時間」で大きいほど速い、過圧密はpc>p0が核心です。
理解度チェック
問題:圧密係数(cv)を用いて、圧密の沈下量を算定することができる。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
圧密係数は沈下「時間」を求める値です。沈下量は、e-logp曲線・体積圧縮係数・圧密降伏応力・層厚から求めます(H29現技管No.85の引っかけ)。
問題:圧密係数が大きいほど、圧密の沈下時間は長くなる。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
圧密係数が大きいほど水が抜けやすく、沈下時間は短くなります。時間が長くなるのは、排水距離や層厚が大きいときです(R07現技管No.81の引っかけ)。
問われるのは、沈下量と沈下時間の物性値・圧密係数の大小・過圧密の判定の3点。ここを外さなければ、圧密の問題は取りこぼしません。
出典・参考資料
- 地盤工学会「地盤工学・土質力学」関連資料/圧密試験(JIS A 1217)。圧密の用語・物性値の定義は一次資料で確認。
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)地質調査技士検定試験(H28・H29・R07 現場技術・管理部門 圧密関連問題)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
※ 各設問の「問われ方」と引っかけを自分の言葉でまとめています。
※ この記事の確認日:2026年6月