令和7年度 地質調査技士 現場技術・管理部門 No.81を解説、圧密沈下
令和7年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 No.81は、圧密沈下に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
圧密沈下では、沈下の「量」と「時間」を分けて考えます。量はどれだけ沈むか、時間はどれくらいの速さで沈むかです。
量に効くのは、e-logp曲線や圧密降伏応力などです。時間に効くのは、圧密係数と排水距離(層厚)です。
引っかけの核心は1点、圧密係数が大きいほど沈下時間が長いとすることです。圧密係数は圧密の進む速さを表し、大きいほど速く沈むので、時間は短くなります。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 過圧密粘土は、圧密降伏応力が現在の有効土被り圧より大きい | ○(正しい) |
| 2 | e-logp曲線は、圧密沈下量の計算に使用する | ○(正しい) |
| 3 | 圧密係数が大きいほど、圧密沈下時間が長い | ×(誤り) 正答。圧密係数が大きいほど時間は短い |
| 4 | 層厚が厚く、排水距離が長いほど圧密沈下時間が長い | ○(正しい) |
選択肢1・2は圧密の性質や沈下量の求め方、選択肢4は沈下時間の性質を正しく述べています。選択肢3だけが、圧密係数と沈下時間の向きを逆にしています。
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
圧密係数は、圧密がどれくらい速く進むかを表す値です。値が大きいほど、水が抜けて圧密が速く進みます。
だから圧密係数が大きいほど、圧密沈下時間は短くなります。選択肢3は「長い」としていて、向きが逆です。沈下時間が長くなるのは、層厚が厚く排水距離が長いときで、これは選択肢4のとおりです。
選択肢3は、圧密沈下の記述として最も不適当です。圧密係数が大きいほど圧密は速い=沈下時間は短いと押さえます。
覚え方
- 圧密係数が大きいほど圧密は速く進む=沈下時間は短い(長いは誤り)
- 沈下時間が長くなるのは、層厚が厚く排水距離が長いとき
- 沈下「量」はe-logp曲線・圧密降伏応力、沈下「時間」は圧密係数・排水距離で考える
- 過圧密粘土=圧密降伏応力が現在の有効土被り圧より大きい
理解度チェック
問題:圧密係数が大きいほど、圧密沈下時間は長くなる。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
圧密係数は圧密の進む速さを表します。大きいほど速く沈むので、沈下時間は短くなります。長くなるのは層厚が厚く排水距離が長いときです。
問題:過圧密粘土は、圧密降伏応力が現在の有効土被り圧より大きい。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
過去に現在より大きな荷重を受けた粘土で、圧密降伏応力が現在の有効土被り圧より大きくなります。等しい場合は正規圧密粘土です。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和7年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 試験問題」
- 圧密沈下の量と時間(e-logp曲線・圧密降伏応力・圧密係数・排水距離)。詳細は地盤工学会「地盤調査の方法と解説」等で確認。
※ 各設問の「問われ方」と引っかけを自分の言葉でまとめています。
※ この記事の確認日:2026年7月