令和6年度 地質調査技士 現場調査部門 No.62を解説、動態観測機器(孔内設置)
令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.62は、軟弱地盤盛土のすべり破壊を監視する動態観測機器に関する問題です。この問題では、ボーリング孔内に設置する動態観測機器として、4つのうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
動態観測の機器は、ボーリング孔内に入れるものと、地表に置くものに分かれます。
孔内に入れるのは、地中の沈下・変位・間隙水圧を測る機器です。
分かれ目は、その機器を孔の中に入れるか、地表に置くかです。
引っかけの核心は1点、地表面変位杭は地表に打つ杭という点です。孔内に設置する動態観測機器としては最も不適当です。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な機器)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 機器 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 層別沈下計(深さごとの沈下量を測る) | ○(孔内に設置) |
| 2 | 電気式間隙水圧計(地中の間隙水圧を測る) | ○(孔内に設置) |
| 3 | 地表面変位杭(地表に打った杭の動きを測る) | ×(誤り) 正答。地表に設置する機器 |
| 4 | 地中変位計(地中の水平変位を測る) | ○(孔内に設置) |
選択肢3の地表面変位杭は、地表に打った杭の動きを測る機器です。ボーリング孔内に設置する機器ではありません。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
層別沈下計・電気式間隙水圧計・地中変位計は、いずれもボーリング孔の中に入れて、地中の沈下・間隙水圧・水平変位を測ります。すべり破壊の前ぶれである地中の動きをつかむ機器です。
これに対して地表面変位杭は、名前のとおり地表面に打った杭で、その杭の移動を地上で観測します。
孔の中に入れる機器ではありません。
同じように「地表面沈下板」や「地盤伸縮計」も地表に置く機器です。
選択肢3は、孔内に設置する動態観測機器として最も不適当な記述です。「地表面」とつく機器は地表設置と押さえます。
覚え方
- 孔内に入れるのは層別沈下計・地中変位計・電気式間隙水圧計・孔内傾斜計など。「地表面」とつく機器は地表設置
- 地表設置=地表面沈下板・地表面変位杭・地盤伸縮計
- すべり面の移動量は多層移動量計や孔内傾斜計で直接つかむ
理解度チェック
問題:地表面変位杭は、ボーリング孔内に設置する動態観測機器である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
地表面変位杭は地表に打つ杭で、地上でその動きを観測します。孔内に設置するのは層別沈下計・地中変位計・電気式間隙水圧計などです。
問題:層別沈下計や地中変位計は、ボーリング孔内に設置して地中の動きを測る。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
いずれも孔内に設置し、深さごとの沈下量や地中の水平変位を測ります。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
- 軟弱地盤盛土・地すべりの動態観測(孔内設置機器と地表設置機器の区別)の一般知識
※ 手順・区分は標準的な内容で、最新の基準・テキストで確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月