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粉じん障害防止規則とじん肺(管理区分・測定)|作業環境測定士

編集部

「粉じん作業は全部測定が要る?」と思いがちですよね。作業環境測定が義務なのは特定粉じん作業だけ。それ以外は全体換気でもよく、測定義務もありません。「特定」が付くかどうかが分かれ目です。

この記事の要点

作業環境測定が義務づけられるのは特定粉じん作業を行う屋内作業場で、6か月以内ごとに1回測定し記録は7年保存します。特定粉じん作業以外には測定義務がなく、全体換気でも構いません。

じん肺管理区分は管理1〜4で、管理1はじん肺の所見がない者です。特別教育や局所排気装置の点検の記録は3年保存です。

粉じん作業は、じん肺を防ぐため粉じん則・じん肺法で規制されます。健康影響はじん肺・粉じんによる健康障害で扱いました。

規制の柱は、測定・換気・管理区分です。試験では労働衛生関係法令の問17でほぼ毎年問われ、「特定」の有無や保存期間の取り違えが中心です。

作業環境測定が義務なのは特定粉じん作業のみ(6か月ごと・記録7年保存)。特定粉じん作業以外は全体換気でよく、測定義務もありません。

発散防止と作業環境測定

区分発散防止の措置作業環境測定
特定粉じん発生源(特定粉じん作業)密閉する設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・湿潤な状態に保つ設備のいずれか(発生源に応じて)必要(6か月以内ごとに1回、記録7年保存
特定粉じん作業以外の粉じん作業全体換気装置による換気等でよい義務なし

ポイントは「特定」が付くかどうかです。特定粉じん作業以外を「局所排気装置による換気が必要」「1年ごとに測定する」とするのは誤りです。

作業環境測定の記録の保存は7年と長い点にも注意します。

じん肺管理区分(じん肺法)

じん肺健康診断の結果は、管理1から管理4までのじん肺管理区分に分けて健康管理します。

  • 管理1…じん肺の所見がないと認められる者。
  • 管理2・管理3…じん肺の所見があり、進行の程度に応じて区分。
  • 管理4…じん肺と合併症により療養を要する状態。

じん肺の合併症には、肺結核・結核性胸膜炎・続発性気管支炎・続発性気胸・原発性肺がんなどが含まれます。

じん肺健康診断は、粉じん作業の従事状況や管理区分に応じた頻度で行い(管理1で常時粉じん作業に従事する者は3年以内ごとに1回など)、記録は7年保存します。

保存期間と記録の取り違え

特別教育の記録、局所排気装置の定期自主検査・点検の記録は3年保存です。一方、作業環境測定の記録やじん肺健康診断の記録は7年保存と長くなっています。「特別教育の記録を7年保存」「点検記録を7年保存」とするのは誤りです(3年)。

混同しやすいところ

特定粉じん作業 と それ以外

作業環境測定や所定の発散防止措置が義務なのは特定粉じん作業。それ以外は全体換気でよく、測定義務もありません。

3年保存 と 7年保存

特別教育・点検の記録は3年。作業環境測定・じん肺健診の記録は7年です。

じん肺管理区分の管理1

管理1はじん肺の所見がない者です。所見がある区分(管理2以上)と取り違えないようにします。

過去問でどう問われたか

粉じん則・じん肺法は、労働衛生関係法令の問17で繰り返し(令和5年8月〜令和8年2月で確認できる5回すべて)出題されています。「特定」の有無、保存期間が中心です。

年度問われ方・引っかけ
令和8年2月問17「局所排気装置・プッシュプルには全て除じん装置を設けなければならない」とした選択肢が誤り。管理1はじん肺の所見がない者は正しい。
令和7年8月問17局所排気装置を分解修理した点検の記録を「7年保存」とした選択肢が誤り(3年)。じん肺の合併症(肺結核・続発性気管支炎・原発性肺がん)は正しい。
令和7年2月問17特別教育の記録を「7年保存」とした選択肢が誤り(3年)。
令和6年8月問17特定粉じん作業以外の粉じん作業に「1年ごとに測定して3年保存」とした選択肢が誤り(測定義務なし)。
令和5年8月問17特定粉じん作業以外の粉じん作業に「局所排気装置による換気」を求めた選択肢が誤り(全体換気でよい)。

引っかけは次の型に整理できます。

  • 特定粉じん作業以外に測定義務・局排を課す(測定義務なし、全体換気でよい)。
  • 特別教育・点検の記録を7年保存とする(3年)。
  • 全ての局排に除じん装置を求める(粉じんの種類等による)。
  • じん肺管理区分の管理1を「所見あり」とする(管理1は所見なし)。

作業環境測定は特定粉じん作業のみ(6か月ごと・記録7年)。特定粉じん作業以外は全体換気でよく測定義務なし。特別教育・点検記録は3年、じん肺管理1は所見なしです。

理解度チェック

問題:特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場についても、1年以内ごとに1回、作業環境測定を行わなければならない。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

作業環境測定が義務づけられるのは特定粉じん作業を行う屋内作業場です。特定粉じん作業以外には測定義務がなく、全体換気でも構いません(令和6年8月 関係法令 問17の論点)。

問題:常時特定粉じん作業に係る特別教育を行ったときは、その記録を7年間保存しなければならない。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

特別教育の記録は3年保存です。7年保存なのは作業環境測定の記録やじん肺健康診断の記録です(令和7年2月 関係法令 問17の論点)。

問題:じん肺健康診断の結果、じん肺管理区分が管理1とされる者は、じん肺の所見がないと認められる者である。

〇か×か。

答えを見る

答え:

管理1はじん肺の所見がないと認められる者です。所見がある場合は管理2以上に区分されます(令和8年2月 関係法令 問17の論点)。

まとめ

作業環境測定が義務づけられるのは特定粉じん作業を行う屋内作業場で、6か月以内ごとに測定し記録は7年保存します。

特定粉じん作業以外には測定義務がなく、全体換気でも構いません。じん肺管理区分は管理1〜4で、管理1は所見がない者です。

問17で毎年問われる引っかけは、特定粉じん作業以外への義務づけ、特別教育・点検の記録の保存期間(3年)、除じん装置、じん肺管理区分です。

参考資料

  • 粉じん障害防止規則(特定粉じん発生源の措置、特定粉じん作業の作業環境測定=6か月以内ごと・記録7年保存、特定粉じん作業以外は全体換気でよく測定義務なし、特別教育・局所排気装置の点検等の記録3年保存)、じん肺法(じん肺管理区分1〜4、管理1は所見なし、合併症、じん肺健康診断の記録7年保存)(e-Gov法令検索)。
  • 除じん装置の方式は粉じんの種類等により異なる。全ての局所排気装置に除じん装置が必要なわけではない。
  • 過去問の問われ方は、安全衛生技術試験協会の公表試験問題(労働衛生関係法令 問17、令和5年8月〜令和8年2月)にもとづく・公表正答。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。