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石綿障害予防規則(測定・記録・除じん)|作業環境測定士

編集部

石綿は「記録が異様に長い」のが特徴ですよね。健康診断個人票や作業の記録は40年保存。中皮腫など発症までが長いからです。除じんはろ過か電気で、サイクロンは不可、も定番です。

この記事の要点

石綿等を取り扱う屋内作業場は6か月以内ごとに作業環境測定を行い、石綿作業主任者(技能講習修了者)を選任します。局所排気装置の除じん装置はろ過除じん方式・電気除じん方式とし、マルチサイクロンは使えません。

石綿は発症まで長いため、健康診断個人票や作業の記録は40年という長期保存です。特別教育は石綿使用建築物等の解体等の作業が対象です。

石綿(アスベスト)は中皮腫や肺がんを起こし、ばく露から発症までが非常に長いため、記録の保存が長期にわたります。

健康影響はじん肺・粉じんによる健康障害で扱いました。石綿則の規制は、試験では労働衛生関係法令の問18・問20でほぼ毎年問われます。

石綿等の屋内作業場は6か月以内ごとに作業環境測定。除じんはろ過・電気除じん(サイクロン不可)。記録は40年保存です。

測定・作業主任者・除じん

項目内容
作業環境測定石綿等を取り扱う屋内作業場は6か月以内ごとに1回。種類が明らかな場合を除き、X線回折分析法・位相差分散顕微鏡法等で石綿の種類を分析
石綿作業主任者技能講習修了者から選任。職務は作業方法の決定・指揮、局所排気装置等を1か月を超えない期間ごとに点検、保護具の使用状況の監視
除じん装置ろ過除じん方式・電気除じん方式。マルチサイクロン方式は使えない

除じん装置は、石綿の細かい粉じんを捕えるためろ過除じん・電気除じんとします。

「粒径にかかわらずマルチサイクロン方式でよい」とするのは誤りです(サイクロンは粗い粒子向け)。

記録の40年保存

石綿はばく露から中皮腫などの発症までが数十年と長いため、記録の保存期間が特に長くなっています。

  • 石綿健康診断個人票…常時従事しないこととなった日から40年間保存
  • 作業の記録…常時石綿等を取り扱う作業に従事した労働者について、1か月を超えない期間ごとに作業の概要・従事期間等を記録し、40年間保存。

40年という長さは石綿則の大きな特徴です。他規則の3年・7年・30年と混同しないようにします。

特別教育は「解体等の作業」が対象

石綿の特別教育は、石綿使用建築物等の解体等の作業に係る業務が対象です。「石綿等を取り扱う作業の内容にかかわらず特別教育を行う」とするのは誤りです。なお、石綿の分析の業務には特別教育の規定はありません。床は水洗等で容易に掃除できる構造とし、毎日1回以上掃除します。

混同しやすいところ

除じん方式

石綿の除じん装置はろ過除じん・電気除じん方式です。マルチサイクロン方式は粗い粒子向けで、石綿には使えません。

記録の40年保存

石綿健康診断個人票・作業の記録は40年保存です。発症まで長いことが理由で、他規則の保存期間と混同しないようにします。

特別教育の対象

石綿の特別教育は解体等の作業が対象です。すべての石綿取扱い作業ではありません。

過去問でどう問われたか

石綿則は、労働衛生関係法令の問18・問20で繰り返し(確認できる令和5年8月〜令和8年2月の5回すべて)出題されています。

除じん方式・記録の保存・特別教育の対象が中心です。

年度問われ方・引っかけ
令和8年2月問18石綿の分析方法に関する選択肢が論点。石綿健康診断個人票の40年保存・作業主任者の職務は正しい。
令和7年8月問18石綿等の保管・運搬・掲示に関する選択肢が論点。床は水洗等で掃除できる構造は正しい。
令和7年2月問18健康診断結果の所轄労働基準監督署長への提出に関する選択肢が論点。作業主任者の周知・除じん(電気除じん)は正しい。
令和6年8月問20除じん装置を「粒径にかかわらずマルチサイクロン方式でよい」とした選択肢が誤り(ろ過・電気除じん)。
令和5年8月問20「石綿等を取り扱う作業の内容にかかわらず特別教育」とした選択肢が誤り(解体等の作業が対象)。

引っかけは次の型に整理できます。

  • 除じん装置をマルチサイクロンでよいとする(ろ過・電気除じん)。
  • 特別教育を全ての石綿取扱いに課す(解体等の作業が対象)。
  • 記録の保存期間を取り違える(健診個人票・作業記録は40年)。
  • 作業環境測定の頻度を取り違える(6か月以内ごと)。

石綿は6か月以内ごとに作業環境測定、除じんはろ過・電気除じん(サイクロン不可)、健診個人票・作業記録は40年保存、特別教育は解体等の作業が対象です。

理解度チェック

問題:石綿等の粉じんが発散する屋内作業場の局所排気装置に設ける除じん装置は、粒径にかかわらずマルチサイクロン方式とすることができる。

〇か×か。

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答え:×

石綿の除じん装置はろ過除じん方式・電気除じん方式とします。マルチサイクロン方式は粗い粒子向けで、石綿には使えません(令和6年8月 関係法令 問20の論点)。

問題:石綿等を取り扱う作業に労働者を従事させるときは、作業の内容にかかわらず、特別の教育を行わなければならない。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

石綿の特別教育は、石綿使用建築物等の解体等の作業に係る業務が対象です。すべての石綿取扱い作業ではありません(令和5年8月 関係法令 問20の論点)。

問題:石綿健康診断個人票は、当該業務に常時従事しないこととなった日から40年間保存しなければならない。

〇か×か。

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答え:

石綿は発症までが長いため、石綿健康診断個人票や作業の記録は40年間保存します(令和8年2月 関係法令 問18の論点)。

まとめ

石綿等を取り扱う屋内作業場は6か月以内ごとに作業環境測定を行い、石綿作業主任者(技能講習修了者)を選任します。

局所排気装置の除じん装置はろ過除じん・電気除じん方式で、マルチサイクロンは使えません。健康診断個人票・作業の記録は40年という長期保存が特徴です。

問18・問20で毎年問われる引っかけは、除じん方式、特別教育の対象、記録の保存期間です。

参考資料

  • 石綿障害予防規則(石綿等を取り扱う屋内作業場の作業環境測定=6か月以内ごと、石綿作業主任者=技能講習修了者、除じん装置=ろ過除じん・電気除じん方式、石綿健康診断個人票・作業の記録=40年保存、特別教育=石綿使用建築物等の解体等の作業が対象)(e-Gov法令検索)。
  • 除じん装置にマルチサイクロン方式は用いない。石綿の種類分析はX線回折分析法・位相差分散顕微鏡法等による。
  • 過去問の問われ方は、安全衛生技術試験協会の公表試験問題(労働衛生関係法令 問18・問20、令和5年8月〜令和8年2月)にもとづく・公表正答。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。