令和5年8月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問17は、粉じん障害防止規則(粉じん則)に関する問題です。5つの記述のうち、法令上、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、特定粉じん発生源への措置・特別教育・測定と記録・除じん装置といった粉じん則の義務を問うものです。
引っかけの核心は、特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場に、局所排気装置による換気の実施またはこれと同等以上の措置を義務づけているかのように述べている点です。
特定粉じん作業以外で求められるのは全体換気装置による換気等であり、局所排気装置に限定されません。
特定粉じん発生源向けの強い措置を、それ以外の作業場に当てはめているのが、この肢の誤りです。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢4(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 屋内の特定粉じん発生源には、密閉する設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・湿潤な状態に保つ設備のいずれかなどの措置が必要で、正しい。 |
| 2 | ○(正しい) | 常時特定粉じん作業に従事する労働者には特別の教育を行う必要があり、正しい。 |
| 3 | ○(正しい) | 常時特定粉じん作業を行う屋内作業場では6か月以内ごとに1回粉じんの濃度を測定し、記録を7年間保存する必要があり、正しい。 |
| 4 | ×(誤り) | 特定粉じん作業以外の粉じん作業の屋内作業場で求められるのは全体換気装置による換気等で、局所排気装置に限定されない。 |
| 5 | ○(正しい) | 除じん装置のうちヒューム以外の粉じんにはろ過除じん方式などが用いられ、要件に沿っていれば正しい。 |
粉じん則は、粉じんの発生の強さに応じて措置の重さを分けています。
特定粉じん発生源には、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・湿潤化のいずれかといった強い措置が求められます(選択肢1)。
一方、特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場では、全体換気装置による換気その他の措置で足ります。
選択肢4は、この特定粉じん作業以外の作業場に、「局所排気装置による換気の実施またはこれと同等以上の措置」という特定粉じん発生源向けの強い措置を当てはめています。
求められる措置の水準を取り違えており、正しくは全体換気装置による換気等です。
「発生源が決まっていて強い→局所排気など」「それ以外→全体換気」という対応で覚えると間違えません。
他の4つは、特定粉じん発生源の措置、特別教育、測定と7年保存、除じん方式と、粉じん則の決まりを正しく述べています。
誤りは「特定粉じん作業以外でも局所排気装置」という1点です。
問題:特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場では、局所排気装置による換気が義務づけられているか。
いいえ。求められるのは全体換気装置による換気その他の措置で、局所排気装置に限定されません。局所排気装置などの強い措置が求められるのは特定粉じん発生源です。
問題:常時特定粉じん作業を行う屋内作業場の粉じん濃度の測定頻度と記録の保存期間は。
6か月以内ごとに1回測定し、記録は7年間保存します。
出典
※ 最終更新:2026年6月