令和元年度 学科試験1 問29は、耐寒性能基準及び耐寒性能試験に関する問題です。4つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢2です。保持時間は1時間で、24時間ではありません。
温度も、そのあとに確認する性能の並びも、正しく書かれています。動いているのは時間だけです。
※ このページに問題文そのものは載せていません。公益財団法人 給水工事技術振興財団の過去5年間の試験問題には、2026年8月時点で令和3年度以降が掲載されています。
正解:選択肢2
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 耐寒性能基準は寒冷地仕様の給水用具か否かの判断基準であり、凍結のおそれがある場所の給水用具がすべてこの基準を満たさなければならないわけではありません |
| 2 | ×(誤り) | 条文は零下20度±2度の温度で1時間保持です。「24時間保持」とした点が誤りです |
| 3 | ○(正しい) | 低温暴露により材質等が変化することは考えられず、浸出性能に変化が生じることはないと考えられることから、確認すべき性能基準項目から浸出性能を除いています |
| 4 | ○(正しい) | 耐寒性能基準においては、凍結防止の方法は水抜きに限定しないこととしています |
条文の数値は2つです。
給水装置の構造及び材質の基準に関する省令第6条(要旨)
屋外で気温が著しく低下しやすい場所その他凍結のおそれのある場所に設置されている給水装置のうち減圧弁、逃し弁、逆止弁、空気弁及び電磁弁(給水用具の内部に備え付けられているものを除く。以下「弁類」という。)にあっては、(中略)耐久性能試験により十万回の開閉操作を繰り返し、かつ、耐寒性能試験により零下二〇度プラスマイナス二度の温度で一時間保持した後通水したとき、(後略)
温度は零下20度±2度、保持は1時間です。
1時間という値には理由が書かれています。
給水用具内部の温度を直接測ることは難しいので、試験室内の温度を零下20度±2度にしてから1時間たてば、給水用具の内部もその温度に達すると考えられるからです。
零下20度±2度のほうは、寒冷地における冬季の最低気温を想定した値です。
肢4は、以前との違いが問われています。
| 基準 | 凍結防止の方法 |
|---|---|
| 以前の型式承認基準 | 最も確実な機械的な水抜きに限定していた |
| 耐寒性能基準 | 水抜きに限定しない |
構造が複雑で水抜きが容易でない給水用具では、通水時にヒータで加熱する等の方法も考えられるためです。
「水抜きに限定している」とした肢は、令和3年と令和6年のどちらも誤りです。限定していたのは古い型式承認基準のほうです。
肢1は、この年は正しい形で出ています。
耐寒性能基準は「寒冷地仕様かどうか」を判断するためのもので、凍結のおそれがある場所の給水用具すべてにかかるわけではありません。
「すべて満たさなければならない」とした肢は、令和3年と令和6年に誤りとして出ています。
同じ論点を、正しい形と誤りの形の両方で出してきます。
詳細は耐寒性能基準とは?零下20度で1時間・すべての給水用具にはかからないで扱っています。
耐寒性能試験の保持時間は。
零下20度プラスマイナス2度の温度で1時間です。24時間とした肢は令和元年に誤りとして出ています。
凍結防止の方法は水抜きに限定されるか。
限定しません。限定していたのは以前の型式承認基準のほうです。
凍結のおそれがある場所の給水用具はすべて耐寒性能基準を満たす必要があるか。
ありません。寒冷地仕様かどうかの判断基準です。満たさないものを置くときは、断熱材で被覆する等の凍結防止措置を別に講じます。
> 給水装置の構造及び性能のほかの論点は給水装置の構造及び性能のカテゴリにまとめています
法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月