管工事施工管理技士 独学ガイド

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溝状腐食はどこに起きるのか?腐食と防食の読み分け

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腐食の名前が似ていて、どれがどこに起きるのか混ざります。

速度が増える減るも毎回逆に見えます。

この記事の要点

溝状腐食は電縫鋼管の突合せ溶接部に沿ってV字状に深く浸食されます。

すきま腐食はフランジ接合部等のすきま部で酸素濃淡電池を構成して起こります。

「還水管より蒸気管に腐食が発生しやすい」とした肢は誤りでした。

腐食を含む問は24問あり、1級では問題A No.10と問題B No.9・No.10に出ています。

令和5年度と令和7年度の8肢を並べます。

腐食と防食の正しい肢と誤りの肢を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.10(令和5年度)・問題B No.9(令和7年度)の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、溝状腐食は管の長手方向に溝状に連続して腐食損傷を受けるもので電縫鋼管の突合せ溶接部に沿ってV字状に深く浸食されること、異種金属接触腐食は貴な金属と卑な金属が水中等で接触することにより卑な金属が腐食すること、すきま腐食はフランジ接合部等のわずかなすきま部において酸素濃淡電池を構成し腐食を起こすこと、開放系配管における炭素鋼の腐食速度は水温の上昇とともに増加し80度あたりを境に減少すること、溶融めっきは金属を高温で溶融させた槽内に被処理材を浸漬したのち引き上げ表面に金属被覆を形成させる防食方法であること。誤りとして出た記述は、蒸気配管に使用した配管用炭素鋼鋼管の黒では還水管より蒸気管に腐食が発生しやすいというもの、炭素鋼は管内流速が速くなると腐食速度は減少するが不動態化が促進される流速域だけは腐食速度が増加するというもの。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

溝状腐食はどこに起きるのか

電縫鋼管の突合せ溶接部です。

令和7年度 1級 第一次検定 問題B【No.9】(1)(正しい肢)

溝状腐食は、管の長手方向に溝状に連続して腐食損傷を受けるもので、電縫鋼管の突合せ溶接部に沿ってV字状に深く浸食されるものである。

場所が限定されています。電縫鋼管の突合せ溶接部に沿ってです。

形も書かれています。V字状に深く浸食されるとされています。

蒸気管と還水管はどちらが腐食しやすいのか

蒸気管としたのが誤りでした。

令和7年度 問題B【No.9】(2)(誤りの肢)

蒸気配管に使用した配管用炭素鋼鋼管(黒)では、還水管より蒸気管(往き管)に腐食が発生しやすい。

令和7年度の公表正答は(2)です。蒸気管に発生しやすいという記述は誤りと確定します。

どちらが腐食しやすいかは同じ問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

腐食の名前はどう区別するのか

接触か、すきまかです。

令和5年度 問題A【No.10】(1)(4)(2)(いずれも正しい肢)

(1) 異種金属接触腐食とは、貴な金属と卑な金属が水中等で接触することにより、卑な金属が腐食することをいう。

(4) すきま腐食とは、配管のフランジ接合部等のわずかなすきま部において酸素濃淡電池を構成し腐食を起こすことをいう。

(2) 開放系配管における炭素鋼の腐食速度は、水温の上昇とともに増加し80℃あたりを境に減少する。

名前 出題された説明
溝状腐食 電縫鋼管の突合せ溶接部に沿ってV字状に浸食
異種金属接触腐食 水中等で接触し卑な金属が腐食する
すきま腐食 すきま部で酸素濃淡電池を構成して起こる

腐食するのは卑な金属です。貴な金属と卑な金属が水中等で接触すると書かれています。

温度には折り返す点があります。80℃あたりを境に減少するとされています。

まちがえやすいポイント

腐食速度は、温度と流速で扱いが違います。

水温は80℃あたりを境に増加から減少へ折り返します。一方で流速の肢は、増加と減少を入れ替えた形で誤りとして出されました。

名前は場所で覚えられます。溶接部が溝状腐食、すきま部がすきま腐食です。

流速と腐食速度はどう出されたのか

減少すると書いた肢が誤りでした。

令和5年度 問題A【No.10】(3)(誤りの肢)

炭素鋼は、管内流速が速くなると腐食速度は減少するが、金属表面の不動態化が促進される流速域だけは腐食速度が増加する。

令和5年度の公表正答は(3)です。この記述は誤りと確定します。

正しい向きは同じ年度の問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

防食の方法はどう出されたのか

溶融めっきが正しい肢でした。

令和7年度 問題B【No.9】(4)(3)(いずれも正しい肢)

(4) 溶融めっきは、金属を高温で溶融させた槽内に被処理材を浸漬したのち引き上げ、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。

(3) 蓄熱槽等の空気に開放された水槽が系内にない密閉系冷温水配管では、ほとんど酸素が供給されないので配管の腐食速度は遅い。

手順がそのまま書かれています。槽内に浸漬したのち引き上げます。

密閉系は腐食が進みにくいとされています。ほとんど酸素が供給されないためです。

塗装の条件は塗装と防錆で扱っています。

配管材料の種類は配管材料の記号で扱っています。

理解度チェック

Q.

溝状腐食はどこに沿って起きるか。

電縫鋼管の突合せ溶接部に沿って、V字状に深く浸食されます。

Q.

異種金属接触腐食で腐食するのはどちらの金属か。

卑な金属です。

Q.

すきま腐食は何を構成して起こるか。

酸素濃淡電池です。フランジ接合部等のわずかなすきま部で起こります。

Q.

「還水管より蒸気管に腐食が発生しやすい」は正しいか。

誤りです。令和7年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

開放系配管の炭素鋼の腐食速度は何℃あたりを境に減少するか。

80℃あたりです。それまでは水温の上昇とともに増加します。

まとめ

  • 溝状腐食は電縫鋼管の突合せ溶接部にV字状。
  • 異種金属接触腐食で腐食するのは卑な金属
  • すきま腐食は酸素濃淡電池を構成して起こる。
  • 開放系の腐食速度は80℃あたりを境に減少
  • 密閉系は酸素が供給されず腐食速度が遅い
  • 溶融めっきは槽内に浸漬して金属被覆を作る。
  • 「還水管より蒸気管が腐食しやすい」とした肢は誤り
  • 「流速が速くなると腐食速度は減少」とした肢も誤り。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.10】(令和5年度)、問題B【No.9】(令和7年度)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は令和5年度問題ANo.10が(3)、令和7年度問題BNo.9が(2)です。温度の数値は、同PDFの当該ページを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 蒸気管と還水管のどちらが腐食しやすいかについては、この記事で扱った年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
  • ※ 管内流速と腐食速度の正しい関係についても、正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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