管工事施工管理技士 独学ガイド

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安全衛生管理体制とは?事業場と現場で置く人が変わる

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総括安全衛生管理者と統括安全衛生責任者、名前が似すぎていて混ざります。

100人だったか50人だったかも、毎回どちらか分からなくなります。

この記事の要点

体制は2つあります。会社の事業場ごとに置くものと、元請と下請が入り混じる現場に置くものです。

事業場は建設業で100人から総括安全衛生管理者、50人から安全管理者・衛生管理者・産業医です。

現場は原則50人から統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者を置きます。下請側が置くのが安全衛生責任者です。

名前が似ている2つは、そもそも置く場所が違います。

総括安全衛生管理者は事業場に、統括安全衛生責任者は現場に置きます。

安全衛生管理体制の区分図。左が事業場ごとの体制で、建設業は常時100人以上で総括安全衛生管理者、50人以上で安全管理者と衛生管理者と産業医、10人以上50人未満で安全衛生推進者を選任する。右が元請下請が混在する現場の体制で、原則50人以上、ずい道等の建設や一定の橋梁の建設や圧気工法は30人以上で統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者を元請が選任し、下請は安全衛生責任者を選任する。
左が事業場ごと、右が現場ごと。人数の数え方も選ぶ人も違う。※体制の区分を示した図。

事業場ごとに置くのは誰か

人数で段階が変わります。建設業の数字は次のとおりです。

選任するもの 常時使用する労働者 根拠
総括安全衛生管理者 100人以上 法10条・令2条1号
安全管理者 50人以上 法11条・令3条
衛生管理者 50人以上 法12条・令4条
産業医 50人以上 法13条・令5条
安全衛生推進者 10人以上50人未満 法12条の2・則12条の2

100人が出てくるのは総括安全衛生管理者だけです。ほかの3つはそろって50人です。

労働安全衛生法施行令 第2条(総括安全衛生管理者を選任すべき事業場)

法第十条第一項の政令で定める規模の事業場は、次の各号に掲げる業種の区分に応じ、常時当該各号に掲げる数以上の労働者を使用する事業場とする。

一 林業、鉱業、建設業、運送業及び清掃業 百人

二 製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゆう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゆう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業及び機械修理業 三百人

三 その他の業種 千人

建設業は第一号なので100人です。製造業の300人と混ぜた肢が作れる形になっています。

総括安全衛生管理者には誰が就くのか

資格ではなく立場で決まります。

法第10条第2項は「当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもつて充てなければならない」と定めています。

安全管理者と衛生管理者には省令で定める資格が要りますが、総括安全衛生管理者にはその定めがありません。

現場ごとに置くのは誰か

元請と下請の労働者が同じ場所で働くときの体制です。

選任するもの 選ぶ側 根拠
統括安全衛生責任者 特定元方事業者 法15条
元方安全衛生管理者 同上 法15条の2
安全衛生責任者 それ以外の請負人(下請) 法16条

統括安全衛生責任者も「その事業の実施を統括管理する者」を充てます。元方安全衛生管理者は省令で定める資格が要り、その事業場に専属でなければなりません。

安全衛生責任者を選任した請負人は、元請に対して遅滞なくその旨を通報します。

まちがえやすいポイント

混ざりやすいのは、名前が似ている2つを取り違える点です。

総括安全衛生管理者は会社の事業場に置くもの、統括安全衛生責任者は元請下請が混在する現場に置くものです。前者は「管理者」、後者は「責任者」で終わります。

もうひとつが安全衛生責任者を選ぶ側です。元請ではなく下請が選び、選んだことを元請へ通報します。

統括安全衛生責任者が要らないのはどんなときか

人数が政令の数に満たないときです。仕事の種類で数が変わります。

労働安全衛生法施行令 第7条第2項(統括安全衛生責任者を選任すべき業種等)

法第十五条第一項ただし書及び第三項の政令で定める作業従事者の数は、次の各号に掲げる仕事の区分に応じ、当該各号に定める数とする。

一 ずい道等の建設の仕事、橋梁りようの建設の仕事(作業場所が狭いこと等により安全な作業の遂行が損なわれるおそれのある場所として厚生労働省令で定める場所において行われるものに限る。)又は圧気工法による作業を行う仕事 常時三十人

二 前号に掲げる仕事以外の仕事 常時五十人

管工事の一般的な建築現場は第二号にあたるので常時50人が境目です。

30人になるのはずい道等・一定の橋梁・圧気工法の3つだけです。

安全衛生責任者は何をするのか

職務は省令に6つ並んでいます。中心にあるのは連絡と調整です。

  • 統括安全衛生責任者との連絡
  • 統括安全衛生責任者から連絡を受けた事項の関係者への連絡
  • その連絡に係る事項のうち自社に係るものの実施についての管理
  • 自社が作成する計画と特定元方事業者が作成する計画との整合性の確保を図るための調整
  • 自社と他社の作業によって生ずる危険の有無の確認
  • 自社がさらに下請へ出している場合の、その安全衛生責任者との作業間の連絡及び調整

指揮ではなく連絡と調整が並んでいるのが特徴です。

理解度チェック

Q.

建設業の事業場で総括安全衛生管理者を選任するのは常時何人以上か。

常時100人以上です。施行令第2条第一号に林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業が100人として挙げられています。

Q.

安全管理者・衛生管理者・産業医はそれぞれ常時何人以上で選任するか。

3つとも常時50人以上です。施行令第3条・第4条・第5条によります。

Q.

総括安全衛生管理者にはどんな者を充てるか。

その事業場において事業の実施を統括管理する者です。省令で定める資格の定めはありません。

Q.

安全衛生責任者を選任するのは元請か下請か。選任したあと何をするか。

統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人、つまり下請が選任します。選任した請負人は元請に対し遅滞なくその旨を通報します。

Q.

統括安全衛生責任者の選任が30人からになる仕事は何か。

ずい道等の建設の仕事、一定の場所で行われる橋梁の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事です。それ以外は50人です。

まとめ

  • 体制は事業場ごと現場ごとの2本立て。名前の似た2つは置く場所が違う。
  • 建設業の事業場は100人で総括安全衛生管理者50人で安全管理者・衛生管理者・産業医
  • 10人以上50人未満は安全衛生推進者
  • 現場は原則50人で統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者。ずい道等・一定の橋梁・圧気工法だけ30人
  • 安全衛生責任者は下請が選任し、元請へ遅滞なく通報する。職務は連絡と調整。

選任すべき人数や資格の判定は、事業場の実態と労働基準監督署の運用によります。個別の可否は所轄の労働基準監督署にご確認ください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 施工管理法2級 施工管理法を見てください。

参考資料

  • 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第10条・第11条・第12条・第12条の2・第13条・第15条・第15条の2・第16条(e-Gov法令検索)。選任するものの種類と職務は同法によります。
  • 労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)第2条・第3条・第4条・第5条・第7条(e-Gov法令検索)。人数の基準は同令によります。
  • 労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第12条の2・第18条の3・第19条(e-Gov法令検索)。安全衛生推進者の10人以上50人未満、元方安全衛生管理者の専属、安全衛生責任者の職務6つは同規則によります。
  • ※ 法第15条は現行で「作業従事者」の語を用いていますが、出題年度によっては改正前の表現で問われています。
  • ※ 正誤の判定は、一般財団法人 全国建設研修センターが公表した各年度の正答肢によります。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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