管工事施工管理技士 独学ガイド

  1. HOME
  2. 施工管理法
  3. > 機器の防振

防振基礎に載せると機器の振れは小さくなるのか?防振の読み分け

T

T

防振基礎に載せれば機器も静かになる気がします。

使う部品の名前も似ていて迷います。

この記事の要点

機器を防振基礎上に置くと、機器自体の振動振幅は使用しない場合より大きくなります。

金属ばねが高い振動数で有利とした平成26年度の肢は誤りです。

送風機とダクトの間に伸縮継手を使うとした平成28年度の肢も誤りでした。

1級の問題Bでは【No.17】が防振の枠になる年があります。

2年度の肢を並べます。

機器の防振の出題を並べた図。左は誤りとして出された肢で、平成26年度の1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題B No.17の肢1は金属ばねコイルばねが防振ゴムに比べて高い振動数における振動絶縁効率がよいとして公表正答1の誤り、平成28年度の同No.17の肢4は送風機の振動を直接ダクトに伝えないために伸縮継手を使用するとして公表正答4の誤り。その下に平成28年度の正しい肢として、ポンプから構造体へは防振ゴムを用いた架台、ポンプから配管へは防振継手、送風機から構造体へは金属コイルバネを用いた架台を使うこと。右は平成26年度の正しい肢で、防振ゴムは垂直方向だけではなく水平方向にも防振効果があること、機器を防振基礎上に設置した場合の機器自体の振動振幅は防振基礎を使用しない場合より大きいこと、防振基礎の固有振動数と設置機器の運転時の振動数が近い場合は防振効果が期待できないこと。下は2年度に共通する見方で、平成28年度は機器・伝えない相手・使う部品の3つが合っているかを問い、平成26年度は向き・大小・近いか離れているかを問うこと。
左が誤りの肢と平成28年度の正しい組合せ、右が平成26年度の正しい肢。下が問われ方。

防振基礎に載せると機器の振れはどうなるのか

大きくなります。

平成26年度 1級 学科試験 問題B【No.17】(3)(正しい肢)

機器を防振基礎上に設置した場合、機器自体の振動振幅は、防振基礎を使用しない場合より大きい。

これが正しい肢として置かれています。機器自体の振動振幅が主語です。

混同しやすいのは伝わる先の話です。構造体へ伝わる振動とは別のことを聞いています。

金属ばねと防振ゴムはどちらが高い振動数に強いのか

金属ばねが有利とした肢が誤りです。

平成26年度 問題B【No.17】(1)(誤りの肢)

金属ばね(コイルばね)は、防振ゴムに比べて、高い振動数における振動絶縁効率がよい。

平成26年度の公表正答は(1)です。高い振動数における振動絶縁効率という比較が誤りと確定します。

防振ゴムの効く向きは正しい肢にあります。垂直方向だけではなく水平方向にも効果があります。

機器 伝えない相手 使う部品 扱い
ポンプ 構造体 防振ゴムを用いた架台 正しい肢
ポンプ 配管 防振継手 正しい肢
送風機 構造体 金属コイルバネを用いた架台 正しい肢
送風機 ダクト 伸縮継手 誤り(正答4)

まちがえやすいポイント

平成28年度は、機器と伝えない相手と使う部品の3つが1文に入っています。

3つのうち2つまでは正しく組まれていて、最後の部品の名前だけが入れ替わります。ポンプと配管には防振継手が付いているのに、送風機とダクトの側では別の継手になっています。

平成26年度は比べ方を問います。向きと大小と、振動数が近いかどうかです。

固有振動数はどう出題されるのか

運転時の振動数と近いかどうかで聞かれます。

平成26年度 問題B【No.17】(4)(正しい肢)

防振基礎の固有振動数と設置機器の運転時の振動数が近い場合、防振効果が期待できない。

近いと効かないという向きです。防振効果が期待できないと書かれています。

離すことが前提になります。固有振動数を運転時の振動数から遠ざける考え方です。

正しい肢はどの部品を挙げているのか

相手ごとに部品が決まっています。

平成28年度 1級 学科試験 問題B【No.17】(1)(2)(3)(いずれも正しい肢)

ポンプの振動を直接構造体に伝えないために、防振ゴムを用いた架台を使用する。

ポンプの振動を直接配管に伝えないために、防振継手を使用する。

送風機の振動を直接構造体に伝えないために、金属コイルバネを用いた架台を使用する。

構造体に伝えない側は架台です。防振ゴム金属コイルバネが架台に使われます。

配管に伝えない側は継手です。防振継手がポンプと配管の間に入ります。

機器の据付けそのものは機器の据付けで扱っています。

理解度チェック

Q.

防振基礎上に設置した機器自体の振動振幅は、使用しない場合と比べてどうなるか。

大きくなります。平成26年度の正しい肢です。

Q.

「金属ばねは防振ゴムに比べて高い振動数における振動絶縁効率がよい」は正しいか。

誤りです。平成26年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

防振ゴムはどの向きに効果があると出題されたか。

垂直方向だけではなく、水平方向にも防振効果があります。

Q.

ポンプの振動を配管に伝えないために使う部品は何と出題されたか。

防振継手です。平成28年度の正しい肢です。

Q.

防振基礎の固有振動数が運転時の振動数と近いとどうなると出題されたか。

防振効果が期待できません。

まとめ

  • 防振基礎に載せると機器自体の振れは大きくなる。
  • 金属ばねが高い振動数で有利とした肢は誤り。
  • 平成26年度の公表正答は(1)
  • 防振ゴムは水平方向にも効果がある。
  • 固有振動数が運転時と近いと効果が期待できない。
  • ポンプと配管の間は防振継手
  • 送風機とダクトに伸縮継手とした肢は誤り。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 施工管理法2級 施工管理法を見てください。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題B【No.17】(平成26年度)及び同年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は(1)です。
  • 同 学科試験 問題B【No.17】(平成28年度)。公表正答は(4)です。
  • ※ 金属ばねと防振ゴムのどちらがどの振動数域で有利かを示す記述と、送風機とダクトの間に使う正しい部品を示す記述は、いずれの問題文にもありません。誤りとして出題された事実だけを記載しています。
T

この記事を書いた人

T

管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

T

T

管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

Topへ >>