管工事施工管理技士 独学ガイド

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蓄熱方式の熱源容量はどうなるか?省エネルギーの読み分け

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省エネの問題は、大きくする小さくするが毎回逆に見えます。

建物の形の話と空調の話が同じ番号で出てきて戸惑います。

この記事の要点

窓ガラスは日射熱取得に係る遮へい係数の小さいものを使用します。

「蓄熱方式の熱源容量は非蓄熱方式より大きくなる」とした肢は誤りでした。

大温度差空調は往き・還りの温度差を大きくとって搬送動力を削減します。

1級の問題AではNo.15が省エネルギーの枠です。

令和6年度と令和7年度の8肢を並べます。

省エネルギーの正しい肢と誤りの肢を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.15(令和6年度・令和7年度)の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、窓ガラスは日射熱取得に係る遮へい係数の小さいものを使用すること、外壁面積に対する窓面積の比率を小さくすること、外壁に赤外線の反射率が高い塗料を使用すること、冷温水の大温度差空調システムは往きと還りの温度差を大きくとることで流量が少なくなりポンプの搬送動力を削減できること、熱源を適切な容量と台数に分割し台数制御を行うことにより低負荷時の熱源機器の運転効率がよくなること、変流量方式における流量制御にはポンプのインバーターによる回転数制御やポンプの台数制御があること。誤りとして出た記述は、令和7年度の建物の平面形状が長方形の場合に短辺に比べ長辺の長さをできるだけ大きくするというもの、令和6年度の蓄熱方式による空調システムは電力負荷の平準化が図れるが熱源容量は非蓄熱方式より大きくなるというもの。出題枠は1級問題A第15問で、令和7年度は建築的手法、令和6年度は空調計画と同じ枠で切り口が変わる。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

蓄熱方式の熱源容量はどう出されたのか

大きくなると書いた肢が誤りでした。

令和6年度 1級 第一次検定 問題A【No.15】(3)(誤りの肢)

蓄熱方式による空調システムは、電力負荷の平準化が図れるが、熱源容量は非蓄熱方式より大きくなる。

令和6年度の公表正答は(3)です。熱源容量が大きくなるという記述は誤りと確定します。

前半の電力負荷の平準化はそのまま書かれています。後半だけが入れ替えられた形です。

窓と外壁はどう扱うのか

どちらも小さくします。

令和7年度 問題A【No.15】(2)(3)(4)(いずれも正しい肢)

(2) 窓ガラスは、日射熱取得に係る遮へい係数の小さいものを使用する。

(3) 外壁面積に対する窓面積の比率を小さくする。

(4) 外壁に赤外線の反射率が高い塗料を使用する。

対象 出題された扱い
窓ガラスの遮へい係数 小さいものを使用する
外壁面積に対する窓面積 比率を小さくする
外壁の塗料 赤外線の反射率が高いものを使用する

遮へい係数は日射熱取得にかかる値です。小さいものを使用するとされています。

塗料だけ向きが逆です。反射率は高いほうがよいとされています。

建物の平面形状はどう出されたのか

長辺を大きくすると書いた肢が誤りでした。

令和7年度 問題A【No.15】(1)(誤りの肢)

建物の平面形状が長方形の場合、短辺に比べ長辺の長さをできるだけ大きくする。

令和7年度の公表正答は(1)です。長辺をできるだけ大きくするという記述は誤りと確定します。

正しい形は同じ年度の問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

まちがえやすいポイント

No.15は年によって中身が変わります。

令和7年度は窓・外壁・平面形状といった建築的手法、令和6年度は蓄熱・大温度差・台数制御といった空調計画でした。同じ番号でも準備する範囲が違います。

大小の向きが肢ごとに入れ替わります。遮へい係数と窓面積は小さく、反射率は高くです。

搬送動力はどうやって減らすのか

温度差を大きくとります。

令和6年度 問題A【No.15】(2)(4)(1)(いずれも正しい肢)

(2) 冷温水の大温度差空調システムは、往き・還りの温度差を大きくとることで流量が少なくなり、ポンプの搬送動力を削減できる。

(4) 熱源を適切な容量、台数に分割し台数制御を行うことにより、低負荷時の熱源機器の運転効率がよくなる。

(1) 変流量方式における流量制御には、ポンプのインバーターによる回転数制御やポンプの台数制御がある。

温度差と流量は逆に動きます。温度差を大きくとることで流量が少なくなるとされています。

台数制御が効くのは軽い負荷のときです。低負荷時の運転効率がよくなるとされています。

空調方式そのものは空気調和方式の読み分けで扱っています。

負荷の種類は熱負荷の読み分けで扱っています。

理解度チェック

Q.

「蓄熱方式の熱源容量は非蓄熱方式より大きくなる」は正しいか。

誤りです。令和6年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

窓ガラスの遮へい係数は大小どちらのものを使うか。

小さいものです。日射熱取得に係る値です。

Q.

大温度差空調で搬送動力が減るのはなぜか。

往き・還りの温度差を大きくとることで流量が少なくなるからです。

Q.

熱源の台数制御はどんなときに効くか。

低負荷時です。熱源機器の運転効率がよくなります。

Q.

外壁の塗料はどんなものを使うか。

赤外線の反射率が高い塗料です。

まとめ

  • 「蓄熱方式の熱源容量は非蓄熱方式より大きくなる」は誤り
  • 窓ガラスは遮へい係数の小さいものを使う。
  • 外壁面積に対する窓面積の比率は小さくする。
  • 外壁の塗料は赤外線の反射率が高いもの。
  • 大温度差空調は温度差を大きくして流量を減らす。
  • 台数制御は低負荷時の運転効率を上げる。
  • 変流量方式はインバーターによる回転数制御と台数制御。
  • 「長辺をできるだけ大きくする」とした肢は誤り。

出題の言い回しや扱う範囲は年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.15】(令和6年度・令和7年度)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は令和6年度が(3)、令和7年度が(1)です。
  • ※ 蓄熱方式の熱源容量が非蓄熱方式と比べてどうなるかについては、この記事で扱った年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
  • ※ 建物の平面形状を省エネルギーの観点からどうすべきかについても、正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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