管工事施工管理技士 独学ガイド

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変風量単一ダクト方式は何が有利か?空気調和方式の読み分け

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方式の比較で「大きい」と「小さい」が入れ替わる肢に毎回引っかかります。

どの組合せを覚えればいいのでしょうか。

この記事の要点

変風量単一ダクト方式は定風量に比べ、空気の搬送動力を低減できます

ファンコイル・ダクト併用方式の搬送動力を大きいとした記述は誤りです。

外気冷房を行いやすいのは全空気方式のほうです。

比較の肢は、どちらが大きいかを逆にして出されています。

1級の問題A No.16で3年分を並べます。

空気調和方式ごとに正しい肢と誤りの肢を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.16 の令和5年度・令和6年度・令和7年度の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、変風量単一ダクト方式が定風量単一ダクト方式に比べ空気の搬送動力を低減できること、室の負荷変動に対応しやすいこと、必要外気量の確保のため負荷変動の大きな室等では最小風量の設定を行うこと、定風量単一ダクト方式は各室で時刻別負荷変動パターンが異なる場合に各室間で温度のアンバランスが生じやすいこと、ファンコイルユニット・ダクト併用方式は全空気方式に比べダクトスペースが小さくなること、同じく外気冷房の効果が得にくいこと、全空気方式はファンコイルユニット・ダクト併用方式に比べ中間期の外気冷房を行いやすいこと、床吹出し方式は吹出口の移動や増設に対応しやすいこと。誤りとして出た記述は、ファンコイルユニット・ダクト併用方式が全空気方式に比べて空気の搬送動力が大きいというもの、床吹出し方式は暖房運転時の居住域における垂直方向の温度差が大きいというもの、天井放射冷房方式は効率的に潜熱負荷を処理できるというもの。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

変風量単一ダクト方式は何が有利なのか

搬送動力を下げられます。

令和7年度 1級 第一次検定 問題A【No.16】(1)(3)/令和6年度(2)(いずれも正しい肢)

令和7年度(1) 変風量単一ダクト方式は、定風量単一ダクト方式に比べ、空気の搬送動力を低減できる。

令和7年度(3) 変風量単一ダクト方式は、必要外気量の確保のため、負荷変動の大きな室等では、最小風量の設定を行う。

令和6年度(2) 変風量単一ダクト方式は、室の負荷変動に対応しやすい。

比べる相手は定風量です。定風量単一ダクト方式に比べという書き出しになっています。

風量を絞りすぎない仕組みも問われます。最小風量の設定を行うのは必要外気量を確保するためです。

定風量単一ダクト方式は何が起きるのか

室ごとの温度がそろわなくなります。

令和5年度 問題A【No.16】(3)(正しい肢)

定風量単一ダクト方式は、各室で時刻別負荷変動パターンが異なる場合、各室間で温度のアンバランスが生じやすい。

条件が付いています。各室で時刻別負荷変動パターンが異なる場合です。

変風量との差はここに出ます。室の負荷変動に対応しやすいのは変風量のほうです。

ファンコイル併用方式と全空気方式はどちらが搬送動力が大きいのか

全空気方式のほうです。

令和6年度 問題A【No.16】(4)(誤りの肢)/令和7年度(4)・令和5年度(4)(いずれも正しい肢)

令和6年度(4) ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べて空気の搬送動力が大きい。

令和7年度(4) ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べ、ダクトスペースが小さくなる。

令和5年度(4) ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べ、外気冷房の効果が得にくい。

令和6年度の公表正答は(4)です。搬送動力が大きいという記述は誤りと確定します。

同じ方式でも正しい肢が2つあります。ダクトスペースが小さい外気冷房の効果が得にくいです。

まちがえやすいポイント

ダクトスペースが小さいことと搬送動力は同じ向きに動きます。

ファンコイル併用方式は水で熱を運ぶ分だけダクトが小さく、搬送動力も全空気方式より小さい側です。「小さい」を「大きい」に変えた肢が令和6年度の正答でした。

外気冷房は逆向きです。行いやすいのは全空気方式で、併用方式は効果が得にくいと出ています。

全空気方式は何が行いやすいのか

中間期の外気冷房です。

令和6年度 問題A【No.16】(3)(正しい肢)

全空気方式は、ファンコイルユニット・ダクト併用方式に比べ、中間期の外気冷房を行いやすい。

時期が指定されています。中間期の外気冷房です。

令和5年度は同じ内容を裏返して出しました。併用方式は外気冷房の効果が得にくいという書き方です。

床吹出し方式はどう出されるのか

正しい肢と誤りの肢が1つずつあります。

令和6年度(1)(正しい肢)/令和5年度(2)(誤りの肢)

令和6年度 床吹出し方式は、吹出口の移動や増設に対応しやすい。

令和5年度 床吹出し方式は、暖房運転時の居住域における垂直方向の温度差が大きい。

令和5年度の公表正答は(2)です。暖房運転時の垂直方向の温度差が大きいという記述は誤りと確定します。

吹出口についての記述は正しい側です。移動や増設に対応しやすいとされています。

天井放射冷房方式はどう出されたのか

処理できる負荷の種類が誤りとされました。

令和7年度 問題A【No.16】(2)(誤りの肢)

天井放射冷房方式は、効率的に潜熱負荷を処理できる。

令和7年度の公表正答は(2)です。潜熱負荷を効率的に処理できるという記述は誤りと確定します。

ペリメーターの方式も出ています。ペリメーター空気処理方式はコールドドラフトの防止に有効が令和5年度の正しい肢です。

空気調和機の機種は空気調和機の種類で扱っています。

理解度チェック

Q.

変風量単一ダクト方式は定風量に比べて何が有利か。

空気の搬送動力を低減できます。

Q.

変風量で最小風量を設定するのはなぜか。

必要外気量の確保のためです。負荷変動の大きな室等で行います。

Q.

「ファンコイル併用は全空気方式より搬送動力が大きい」は正しいか。

誤りです。令和6年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

中間期の外気冷房を行いやすいのはどちらか。

全空気方式です。ファンコイル併用方式は効果が得にくいとされています。

Q.

床吹出し方式について正しい肢として出たのは。

吹出口の移動や増設に対応しやすいことです。

まとめ

  • 変風量単一ダクトは搬送動力を低減できる
  • 変風量は必要外気量の確保のため最小風量を設定する。
  • 定風量は負荷変動が室ごとに違うと温度のアンバランス
  • ファンコイル併用の搬送動力を大きいとした肢は誤り。
  • ファンコイル併用はダクトスペースが小さい
  • 外気冷房を行いやすいのは全空気方式
  • 床吹出しは吹出口の移動や増設に対応しやすい
  • 天井放射冷房で潜熱負荷を挙げた肢は誤り。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.16】(令和5年度・令和6年度・令和7年度)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は令和5年度が(2)、令和6年度が(4)、令和7年度が(2)です。肢の文言と正答の番号は、同PDFの当該ページを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 各方式の搬送動力やダクトスペースの具体的な数値については、この記事で扱った3年度の問題文の中に記述がありません。比較の向きだけを記載しています。
  • ※ 天井放射冷房方式が処理できる負荷の種類は、3年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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