管工事施工管理技士 独学ガイド

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排煙機の風量はどう計算するのか?受け持つ防煙区画の最大面積で決まる

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排煙の風量計算で、区画の面積を全部足してしまいます。

どこを見て掛ければよいのか知りたいです。

この記事の要点

2以上の防煙区画部分に係る排煙機は、床面積が最大のものの1m²につき2m³/min以上です。

掛ける相手は合計面積ではありません。条文がそう書いています。

1分あたりの値なので、m³/hに直すときは60を掛けます

1級の問題Aでは【No.25】が排煙の枠になる年があり、令和6年度は図から風量を出す計算問題でした。

条文と図を並べます。

機械排煙設備の各部の必要最小風量を計算した図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.25(令和6年度)の図と公表正答、建築基準法施行令による。左は2階建ての建築物の断面で、2階は防煙区画面積500平方メートルが2つ、1階は300平方メートル、400平方メートル、300平方メートルが並び、右側の縦ダクトを通って屋上の排煙機につながる。2階の横引きダクトがB部、1階の横引きダクトがA部、排煙機の直前がC部。問題文のただし書として、上下階の排煙口は同時開放しないものとする。右は各部の必要最小風量で、A部は1階の3区画に係るので最大の400平方メートルに2をかけ60をかけて48,000立方メートル毎時、選択肢1の60,000立方メートル毎時は誤り。B部は2階の2区画に係るので500に2と60をかけて60,000立方メートル毎時で選択肢2は正しい。C部と排煙機は上下階が同時開放しないので最大が500平方メートルとなり60,000立方メートル毎時で選択肢3と4は正しい。下は建築基準法施行令第126条の3第1項第九号の抜粋で、一分間に百二十立方メートル以上で、かつ防煙区画部分の床面積一平方メートルにつき一立方メートル、二以上の防煙区画部分に係る排煙機にあつては当該防煙区画部分のうち床面積の最大のものの床面積一平方メートルにつき二立方メートル以上の空気を排出する能力を有するものとすること、と定めている。
左が問題の図、右が各部の計算。下が根拠の条文。

条文は何に掛けろと言っているのか

最大のものです。

建築基準法施行令 第126条の3第1項第九号(抜粋)

前号の排煙機は、一の排煙口の開放に伴い自動的に作動し、かつ、一分間に、百二十立方メートル以上で、かつ、防煙区画部分の床面積一平方メートルにつき一立方メートル(二以上の防煙区画部分に係る排煙機にあつては、当該防煙区画部分のうち床面積の最大のものの床面積一平方メートルにつき二立方メートル)以上の空気を排出する能力を有するものとすること。

括弧の中が2以上の場合です。床面積の最大のものの床面積1m²につき2m³となります。

数字も入れ替わります。1区画なら1m³、2以上なら2m³です。

問題の建物はどうなっていたのか

2階建てでした。

令和6年度 1級 第一次検定 問題A【No.25】(問題文と図)

下図に示す2階建ての建築物の機械排煙設備において、各部が受け持つ必要最小風量として、適当でないものはどれか。

ただし、上下階の排煙口は同時開放しないものとし、隣接する2防煙区画は同時開放の可能性があるものとする。

(図 2階=500m²と500m²、1階=300m²・400m²・300m²)

1階のダクトがA部です。2階がB部、排煙機の直前がC部と図に示されています。

選択肢は4つとも同じ値でした。すべて60,000m³/hと書かれています。

各部の風量はいくらになるのか

A部だけ違います。

部位 受け持つ防煙区画 条文に当てはめた値
A部 1階の300・400・300m² 400×2×60=48,000m³/h
B部 2階の500・500m² 500×2×60=60,000m³/h
C部・排煙機 1階と2階の5区画 500×2×60=60,000m³/h

公表正答は(1)です。A部を60,000m³/hとした肢が誤りと確定します。

条文の式に当てはめると、A部は48,000m³/hになります。1階で最大の区画が400m²だからです。

まちがえやすいポイント

面積を足したくなるところが落とし穴です。

1階を足すと300+400+300で1,000m²になり、60,000m³/hが出てしまいます。条文が掛ける相手は最大の1区画なので400m²です。

ただし書も効いています。上下階の排煙口は同時開放しないので、C部でも階をまたいで足しません。

単位はどう直すのか

60を掛けます。

条文は1分あたりで書かれています。m³/minをm³/hに直すと60倍になります。

もう1つの条件も1分あたりです。120m³/min以上は7,200m³/hにあたる書き方になります。

条文の全体と設置の基準は排煙設備の基準、排煙口とダンパーの取付けは排煙口とダンパーの取付けで扱っています。

理解度チェック

Q.

2以上の防煙区画部分に係る排煙機の風量は、何に何を掛けるか。

床面積が最大の防煙区画部分の床面積1m²につき2m³/minです。

Q.

1つの防煙区画部分だけを受け持つ場合の値は。

床面積1m²につき1m³/minです。いずれも120m³/min以上という条件が別に付きます。

Q.

令和6年度の問題で、1階のA部の値はいくらになるか。

48,000m³/hです。1階で最大の区画が400m²なので、400×2×60で出ます。

Q.

C部と排煙機が1階と2階を足さないのはなぜか。

問題文のただし書で、上下階の排煙口は同時開放しないとされているからです。

Q.

m³/minをm³/hに直すには何を掛けるか。

60です。条文は1分あたりで書かれています。

まとめ

  • 2以上の防煙区画部分に係る排煙機は最大の床面積1m²につき2m³/min
  • 1区画だけなら1m²につき1m³/min
  • どちらも120m³/min以上という条件が別に付く。
  • 掛ける相手は合計面積ではない
  • 令和6年度のA部は400×2×60で48,000m³/h
  • B部とC部・排煙機は500×2×60で60,000m³/h
  • 公表正答は(1)で、A部を60,000m³/hとした肢が誤り。

条文は改正されます。個別の判断は最新の条文と試験問題を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第126条の3第1項第九号。e-Gov法令検索で条文を確認しました。
  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.25】(令和6年度)及び同年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は(1)です。
  • ※ A部の48,000m³/hという値は問題文に示されていません。上に引用した条文の式に図の面積を当てはめて求めた値です。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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