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令和7年度 1級 空調・換気 問題A No.24 を解説(排煙口は閉じているのが前提)

令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.24】は、機械排煙設備に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

誤りは選択肢1です。常時開放型が適しているという書き方が引っかかります。

施行令の条文を見ると、向きが分かります。排煙口には、開放装置によって開かれた場合を除いて閉鎖状態を保持する戸を設けることとされています。

つまり普段は閉じているのが条文の想定です。排煙機も、一の排煙口が開いたことに伴って作動するという書き方になっています。

※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。

正解:選択肢1

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(適当でない) 施行令第126条の3第1項第六号閉鎖状態を保持する構造を求めています。令和2年度も同じ記述を誤りとしています
2 ○(適当) 第九号の数値とそのまま一致します
3 ○(適当) 乗降ロビーの排煙機の風量です。令和5年度の1級 問題A No.25に同じ記述が正しい肢として並んでいます
4 ○(適当) 天井チャンバー方式です。同じくこの年度の正答肢によります

選択肢1のポイント(ここが誤り)

排煙口の開け閉めについて、条文は次のように書いています。

建築基準法施行令 第百二十六条の三(構造)第一項第六号

排煙口には、第四号の手動開放装置若しくは煙感知器と連動する自動開放装置又は遠隔操作方式による開放装置により開放された場合を除き閉鎖状態を保持し、かつ、開放時に排煙に伴い生ずる気流により閉鎖されるおそれのない構造の戸その他これに類するものを設けること。

開放装置で開かれたときだけ開く、というのが条文の形です。そのために戸を設けることまで求めています。

排煙機の作動についても、同じ向きの書き方があります。

同 第百二十六条の三第一項第九号

前号の排煙機は、一の排煙口の開放に伴い自動的に作動し、かつ、一分間に、百二十立方メートル以上で、かつ、防煙区画部分の床面積一平方メートルにつき一立方メートル(二以上の防煙区画部分に係る排煙機にあつては、当該防煙区画部分のうち床面積の最大のものの床面積一平方メートルにつき二立方メートル)以上の空気を排出する能力を有するものとすること。

一の排煙口が開いたことをきっかけに排煙機が動く、という順序です。排煙口が常に開いていることを前提にした書き方には、なっていません。

この肢は、過去にも同じ形で出ています。

令和2年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A【No.24】の公表正答(選択肢3)

「常時開放型の排煙口は、2以上の防煙区画を1台の排煙機で受け持つ場合に適した形式である。」
この記述が、適当でないものとして出されています。

令和7年度は、形式をものに言い換えただけです。常時開放型が2以上の防煙区画に適しているという中身は、どちらの年度でも誤りの側に置かれています。

同じ令和2年度で正しい肢に置かれていたのは、排煙ダクトに設ける防火ダンパーを作動温度280℃のものとすること、同一の防煙区画において自然排煙と機械排煙を併用してはならないこと、同一防煙区画内に可動間仕切りがある場合に間仕切られる室それぞれに排煙口を設けて連動させることです。

選択肢3の風量も、過去問に同じ記述があります。令和5年度の1級 問題A No.25は、特別避難階段の付室を兼用する非常用エレベーターの乗降ロビーの排煙機風量を6m3/s以上とする、という記述を正しい肢として置いています。

この第九号は、選択肢2の数値ともそのまま一致します。120立方メートル毎分以上という部分と、2以上の防煙区画に係る場合に最大の防煙区画部分の床面積1平方メートルにつき2立方メートル以上という部分の両方です。

第126条の3第1項が定めていること
一号床面積500m2以内ごとに防煙壁で区画する
三号防煙区画部分の各部分から排煙口の一に至る水平距離が30m以下
四号・五号排煙口に手動開放装置を設ける。手で操作する部分は壁なら床面から80cm以上1.5m以下
六号開放装置で開放された場合を除き閉鎖状態を保持する戸を設ける
八号排煙口が防煙区画部分の床面積の50分の1以上の開口面積を有し直接外気に接する場合を除き、排煙機を設ける
九号排煙機は一の排煙口の開放に伴い自動的に作動し、120m3/min以上
十号電源を必要とする排煙設備には予備電源を設ける

排煙設備の区分は排煙設備とは?機械排煙と自然排煙はどこで分かれるのかで扱っています。

覚え方

  • 排煙口は開放装置で開かれた場合を除き閉鎖状態を保持します(第126条の3第1項第六号)
  • 排煙機は一の排煙口の開放に伴い自動的に作動します。開いてから動く順序です
  • 排煙機の能力は120m3/min以上で、かつ床面積1m2につき1m3以上です
  • 2以上の防煙区画を受け持つ場合は、最大の防煙区画部分の床面積1m2につき2m3以上になります
  • 防煙壁の区画は500m2以内ごと、排煙口までの水平距離は30m以下です

理解度チェック

Q.

排煙口は、普段どのような状態にしておくか。

閉鎖状態を保持します。建築基準法施行令第126条の3第1項第六号は、手動開放装置や煙感知器と連動する自動開放装置、遠隔操作方式による開放装置により開放された場合を除き閉鎖状態を保持し、開放時の気流で閉鎖されるおそれのない構造の戸を設けることとしています。

Q.

2以上の防煙区画を受け持つ排煙機の能力はいくつか。

1分間に120立方メートル以上で、かつ、その防煙区画部分のうち床面積の最大のものの床面積1平方メートルにつき2立方メートル以上です。同第九号によります。1つの防煙区画だけなら1平方メートルにつき1立方メートルです。

Q.

排煙機は、どのようなときに作動するか。

一の排煙口の開放に伴い自動的に作動します。同第九号の冒頭に書かれています。排煙口が開くことがきっかけになる順序です。

> 空調・換気のほかの論点は空調・換気のカテゴリにまとめています

排煙設備には、避難安全検証法によるものや大臣認定によるものもあり、その場合は適用される基準が変わります。

関連する用語

この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。

参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A」および同センターが公表した正答肢(問題A【No.24】=(1))。
  • 建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第百二十六条の三第一項第六号。
  • 同 第百二十六条の三第一項第九号。
  • 同 第百二十六条の三第一項第一号・第三号・第四号・第五号・第八号・第十号。
  • 同センター「令和2年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 試験問題A」問題A【No.24】および同年度の公表正答肢((3))。
  • 同センター「令和5年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A」問題A【No.25】および同年度の公表正答肢((3))。
  • ※ 問題文・選択肢は掲載していません。
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