令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.9】は、湿り空気線図の状態点から4方向へ伸びる矢印を読む問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢3です。蒸気スプレーによる加湿が、左上への移動とされています。
過去問は、2種類の加湿を分けて出しています。令和4年度の1級 問題A No.9は、湿り空気を水スプレーで加湿しても湿球温度はほとんど変わらない、という記述を正しい側に置いています。
蒸気スプレーのほうは、湿球温度が変わります。令和元年度の1級 問題A No.9は、蒸気スプレーで加湿すると湿球温度は変わらない、とした記述を誤りにしています。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢3
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | ①は左へ水平です。絶対湿度が変わらないまま温度が下がります |
| 2 | ○(適当) | ②は右へ水平です。絶対湿度が変わらないまま温度が上がります |
| 3 | ×(適当でない) | 令和4年度は水スプレーを湿球温度が変わらない加湿としています |
| 4 | ○(適当) | ④は右下です。この年度の正答肢により適当とされています |
まず、4本の矢印がどちらへ向かうかを見ます。横が乾球温度、縦が絶対湿度です。
| 矢印 | 向き | 乾球温度と絶対湿度 |
|---|---|---|
| ① | 左へ(水平) | 温度が下がり、絶対湿度は変わりません |
| ② | 右へ(水平) | 温度が上がり、絶対湿度は変わりません |
| ③ | 左上へ | 温度が下がり、絶対湿度が上がります |
| ④ | 右下へ | 温度が上がり、絶対湿度が下がります |
③は、加湿しながら温度が下がる向きです。加湿には2つのやり方があり、過去問はこの2つを分けて出しています。
令和4年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.9】の正しい肢(選択肢3・選択肢4)
「湿り空気を水スプレーで加湿しても、湿球温度はほとんど変わらない。」
「湿り空気を蒸気スプレーで加湿すると、絶対湿度と相対湿度は上がる。」
同年度の公表正答は選択肢2で、この2つはどちらも正しい側に置かれています。
水スプレーのほうだけが、湿球温度が変わらないと書かれています。蒸気スプレーについては絶対湿度と相対湿度が上がるとだけ書かれていて、湿球温度には触れていません。
蒸気スプレーの湿球温度は、別の年度が誤りとして出しています。
令和元年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A【No.9】の公表正答(選択肢3)
「湿り空気を蒸気スプレーで加湿すると、絶対湿度と相対湿度はともに上昇するが、湿球温度は変わらない。」
この記述が、適当でないものとして出されています。
蒸気スプレーでは湿球温度が変わります。湿球温度が変わらない加湿は水スプレーのほうです。令和6年度の選択肢3は、③の移動を蒸気スプレーによる加湿としているので誤りになります。
①と②については、過去問が絶対湿度の変わり方を書いています。
令和4年度 同 問題A【No.9】の正しい肢(選択肢1)/令和元年度 同 問題A【No.9】の正しい肢(選択肢4)
「飽和湿り空気の温度を上げても、絶対湿度は変わらない。」(令和4年度)
「湿り空気をその露点温度より高い温度の冷却コイルで冷却しても、絶対湿度は変わらない。」(令和元年度)
令和4年度の公表正答は選択肢2、令和元年度は選択肢3で、どちらもこの記述は正しい側に置かれています。
加湿も除湿もしなければ、温度を上げても下げても絶対湿度は変わりません。これが①と②の水平な移動にあたります。
湿り空気線図の読み方は湿り空気線図から冷却負荷はどう出すのか?比エンタルピー差と送風量で扱っています。
湿り空気を水スプレーで加湿すると、湿球温度はどうなるか。
ほとんど変わりません。令和4年度の1級 問題A No.9の選択肢3が、正しい肢としてこの内容を出しています。同年度の公表正答は選択肢2です。
蒸気スプレーによる加湿で、湿球温度は変わらないといえるか。
いえません。令和元年度の1級 問題A No.9は、蒸気スプレーで加湿すると湿球温度は変わらないとした記述を適当でないものとして出しており、公表正答はこの選択肢3です。同年度も絶対湿度と相対湿度がともに上昇する点は記述に含まれています。
湿り空気を露点温度より高い温度の冷却コイルで冷却すると、絶対湿度はどうなるか。
変わりません。令和元年度の1級 問題A No.9の選択肢4が、正しい肢としてこの内容を出しています。令和4年度の同No.9は、これを絶対湿度が上がるとした記述を適当でないものとして出しており、公表正答はその選択肢2です。
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加湿や除湿の実際の変化は、機器の方式や水温によって線図上の向きが少しずれます。ここでの説明は試験問題に示された4方向についてのものです。
この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月