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電線を同じ管にまとめると許容電流はどうなるのか?低圧屋内配線工事の読み分け

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配線工事の肢は「省略する」が多くて迷います。

どれが誤りだったのか確かめたいです。

この記事の要点

「同一電線管に多数の電線を収納すると許容電流は増加する」は誤りの肢でした。

金属製可とう電線管は仕様書でJIS C 8309によるとされています。

誤りの肢は2年とも(1)で、省略や増加を言う記述でした。

1級の問題Aでは低圧屋内配線工事が電気設備の枠で出ます。

令和4年度と令和2年度の肢を並べます。

低圧屋内配線工事の出題を2年分並べた図。1級管工事施工管理技術検定 問題A(令和4年度No.12・令和2年度No.11)と公表正答、公共建築工事標準仕様書 令和7年版 本文180・195ページによる。令和4年度 問題A No.12は、肢1が同一電線管に多数の電線を収納すると許容電流は増加するというもので公表正答は1の誤りの肢、肢2が低圧の電線と弱電流電線を同一ボックスに収納する場合は隔壁を設けるという正しい肢、肢3が電動機端子箱への電源接続部には金属製可とう電線管を使用するという正しい肢、肢4が回路の遮断によって公共の安全に支障が生じる回路は漏電遮断器に代えて漏電警報器を設けることができるという正しい肢。令和2年度 問題A No.11は、肢1が厨房内の電動機用配線工事において金属管と金属製ボックスを接続するボンド線を省略するというもので公表正答は1の誤りの肢、肢2が三相3線200Vの電動機用配線工事において金属管にD種接地工事を施すという正しい肢、肢3が合成樹脂で被覆した機械器具に接続する電路では漏電遮断器を省略するという正しい肢、肢4がCD管を直接コンクリートに埋め込んで施設するという正しい肢。下は仕様書が決めている規格で、表4.1.15は金属製可とう電線管をJIS C 8309、附属品をJIS C 8350によるとし、1.3.4(1)(イ)は漏電遮断器をJIS C 8201-2-2によるものとし定格電流50A以下は定格感度電流30mA以下と定めている。
左が令和4年度、右が令和2年度。下が仕様書の規格。

同じ管にまとめると許容電流はどうなるのか

増加する、は誤りでした。

令和4年度 1級 第一次検定 問題A【No.12】(1)(誤りの肢)

同一電線管に多数の電線を収納すると許容電流は増加する。

公表正答は(1)です。この記述が誤りと確定します。

正しくはどうなるかは問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

弱電流電線と一緒に入れるときは何が要るのか

隔壁です。

令和4年度 問題A【No.12】(2)(3)(4)(いずれも正しい肢)

同一ボックス内に低圧の電線と弱電流電線を収納する場合は、直接接触しないように隔壁を設ける。

電動機端子箱への電源接続部には、金属製可とう電線管を使用する。

回路の遮断によって公共の安全に支障が生じる回路には、漏電遮断器に代えて漏電警報器を設けることができる。

隔壁の目的も書かれています。直接接触しないようにすることです。

漏電警報器は置き換えの形で出ています。漏電遮断器に代えて設けることができるという書き方です。

仕様書はどの規格を指しているのか

JISです。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版 第4編 表4.1.15「金属製可とう電線管及び附属品」(195ページ)

金属製可とう電線管 JIS C 8309「金属製可とう電線管」

金属製可とう電線管用附属品 JIS C 8350「金属製可とう電線管用附属品」

同 第4編 1.3.4「装置及び機器類」(1)(イ)(180ページ)

漏電遮断器は、JIS C 8201-2-2「低圧開閉装置及び制御装置-第2-2部:漏電遮断器」によるものとし、単位装置に用いるものは、次による。

(b) 定格電流が50A以下のものは、高感度高速形(定格感度電流は30mA以下、漏電引外し動作時間は0.1秒以内)又は雷インパルス不動作形とする。

電流の大きさで区分されています。50A以下は高感度高速形です。

感度と時間も数値で示されています。定格感度電流30mA以下、動作時間0.1秒以内です。

別の年はどの肢が誤りだったのか

ボンド線の省略です。

令和2年度 1級 学科試験 問題A【No.11】(1)(誤りの肢)

厨房内の電動機用配線工事において、金属管と金属製ボックスを接続するボンド線(裸銅線)を省略する。

令和2年度の公表正答も(1)です。この記述が誤りと確定します。

同じ年の残り3つは正しい肢でした。金属管へのD種接地工事、漏電遮断器の省略、CD管のコンクリート埋込みです。

出題 誤りとして出た記述
令和4年度 A No.12 肢1 同一電線管に多数の電線を収納すると許容電流は増加する
令和2年度 A No.11 肢1 金属管と金属製ボックスを接続するボンド線を省略する

まちがえやすいポイント

「省略する」という肢が両方の年に並んでいます。

令和2年度は肢1のボンド線の省略が誤りで、肢3の漏電遮断器の省略は正しい肢です。同じ「省略する」でも扱いが逆になっています。

省略できる条件も書かれています。合成樹脂で被覆した機械器具に接続する電路という限定です。

D種接地工事はどこに出てくるのか

金属管です。

令和2年度 問題A【No.11】(2)(正しい肢)

三相3線200Vの電動機用配線工事において、金属管にD種接地工事を施す。

電気方式も示されています。三相3線200Vです。

接地抵抗値の数値は電気設備の読み分け、三相誘導電動機の始動は三相誘導電動機の読み分けで扱っています。

理解度チェック

Q.

「同一電線管に多数の電線を収納すると許容電流は増加する」は正しいか。

誤りです。令和4年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

低圧の電線と弱電流電線を同一ボックスに入れるとき何を設けるか。

隔壁です。直接接触しないようにするためです。

Q.

金属製可とう電線管はどのJISによるか。

JIS C 8309です。附属品はJIS C 8350によります。

Q.

定格電流50A以下の漏電遮断器の定格感度電流は。

30mA以下です。漏電引外し動作時間は0.1秒以内とされています。

Q.

令和2年度で誤りとされた肢は何を省略するものだったか。

ボンド線(裸銅線)です。金属管と金属製ボックスを接続するものでした。

まとめ

  • 「多数の電線を収納すると許容電流は増加する」は誤りの肢。
  • 弱電流電線と同一ボックスなら隔壁を設ける。
  • 電動機端子箱への電源接続部は金属製可とう電線管
  • その規格はJIS C 8309、附属品はJIS C 8350。
  • 漏電遮断器はJIS C 8201-2-2で、50A以下は30mA以下
  • 令和2年度の誤りはボンド線の省略
  • 同じ年の漏電遮断器の省略は正しい肢だった。

仕様書は改定されます。個別の判断は最新版の仕様書と試験問題を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 機械工学2級 機械工学を見てください。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 問題A【No.12】(令和4年度 第一次検定)・【No.11】(令和2年度 学科試験)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答はどちらの年度も(1)です。
  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)第4編 自動制御設備工事 1.3.4「装置及び機器類」(1)(イ)(本文180ページ)、表4.1.15「金属製可とう電線管及び附属品」(本文195ページ)。国土交通省大臣官房官庁営繕部。
  • ※ 電線の本数と許容電流の関係、及びボンド線の要否について、正しい形は同じ問題文の中に示されていません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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