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配管設備の条文が長すぎて、どこを覚えればいいのか分かりません。
飲料水の項と排水の項があるので、第1項はもう関係ないのでしょうか。
この記事の要点
第129条の2の4は3つの項でできています。第1項が全部の配管設備にかかります。
第2項の飲料水と第3項の排水は、どちらも第一項の規定によるほかで始まる上乗せです。
2級ではNo.42でほぼ毎年この条文が出ています。ねらわれるのは材料の名前です。
第1項は全部の配管設備、第2項は飲料水、第3項は排水です。
三つの項の関係を先に押さえます。
建築物に設ける配管設備のすべてです。
建築基準法施行令 第129条の2の4第1項(柱書き)
建築物に設ける給水、排水その他の配管設備の設置及び構造は、次に定めるところによらなければならない。
給水でも排水でも空調の配管でも、まず第1項がかかります。その他の配管設備と書かれているためです。
第2項と第3項は、これに上乗せする形になります。どちらも第一項の規定によるほかという書き出しです。
第一号と第二号が、埋設と貫通を分けて扱っています。
建築基準法施行令 第129条の2の4第1項第一号・第二号
一 コンクリートへの埋設等により腐食するおそれのある部分には、その材質に応じ有効な腐食防止のための措置を講ずること。
二 構造耐力上主要な部分を貫通して配管する場合においては、建築物の構造耐力上支障を生じないようにすること。
第一号が求めるのはその材質に応じ有効な腐食防止のための措置です。材料を指定してはいません。
第二号は建物側の心配です。構造耐力上支障を生じないようにという結果だけが書かれています。
構造耐力上主要な部分の範囲は主要構造部と大規模の修繕で扱っています。
第四号が二つだけを名指ししています。
建築基準法施行令 第129条の2の4第1項第三号〜第五号
三 第百二十九条の三第一項第一号又は第三号に掲げる昇降機の昇降路内に設けないこと。(ただし書略)
四 圧力タンク及び給湯設備には、有効な安全装置を設けること。
五 水質、温度その他の特性に応じて安全上、防火上及び衛生上支障のない構造とすること。
名指しされているのは圧力タンク及び給湯設備です。ポンプや受水タンクは第四号に出てきません。
第三号は場所の禁止です。昇降機の昇降路内には設けられません。
第七号がイからハまでの三つを並べ、どれかに適合すればよい形にしています。
建築基準法施行令 第129条の2の4第1項第七号(抜粋)
七 給水管、配電管その他の管が、第百十二条第二十項の準耐火構造の防火区画(中略)を貫通する場合においては、これらの管の構造は、次のイからハまでのいずれかに適合するものとすること。(ただし書略)
イ 給水管、配電管その他の管の貫通する部分及び当該貫通する部分からそれぞれ両側に一メートル以内の距離にある部分を不燃材料で造ること。
ロ 給水管、配電管その他の管の外径が、当該管の用途、材質その他の事項に応じて国土交通大臣が定める数値未満であること。
イが求めるのは不燃材料です。範囲は貫通部分と両側に1メートル以内になります。
貫通処理そのものは防火区画貫通処理で詳しく扱っています。
第2項が六つの号を足します。
建築基準法施行令 第129条の2の4第2項(抜粋)
建築物に設ける飲料水の配管設備(水道法第三条第九項に規定する給水装置に該当する配管設備を除く。)の設置及び構造は、前項の規定によるほか、次に定めるところによらなければならない。
一 飲料水の配管設備(これと給水系統を同じくする配管設備を含む。以下この項において同じ。)とその他の配管設備とは、直接連結させないこと。
二 水槽、流しその他水を入れ、又は受ける設備に給水する飲料水の配管設備の水栓の開口部にあつては、これらの設備のあふれ面と水栓の開口部との垂直距離を適当に保つことその他の有効な水の逆流防止のための措置を講ずること。
四 給水管の凍結による破壊のおそれのある部分には、有効な防凍のための措置を講ずること。
柱書きに除外があります。水道法第3条第9項に規定する給水装置に該当する配管設備は第2項の対象外です。
第一号が直接連結の禁止、第二号が垂直距離による逆流防止です。どちらも数値ではなく措置で書かれています。
第3項が五つの号を足します。
建築基準法施行令 第129条の2の4第3項(抜粋)
一 排出すべき雨水又は汚水の量及び水質に応じ有効な容量、傾斜及び材質を有すること。
二 配管設備には、排水トラップ、通気管等を設置する等衛生上必要な措置を講ずること。
三 配管設備の末端は、公共下水道、都市下水路その他の排水施設に排水上有効に連結すること。
四 汚水に接する部分は、不浸透質の耐水材料で造ること。
第二号が排水トラップ、通気管等を求める根拠です。数値は政令に書かれていません。
第三号の末端は下水道側につながります。接続先の基準は排水設備の技術上の基準で扱っています。
第2項と第3項は、第1項とどういう関係か。
上乗せです。どちらも「前項の規定によるほか」「第一項の規定によるほか」で始まり、第1項は引き続きかかります。
有効な安全装置を設けるのはどの設備か。
圧力タンク及び給湯設備です。第1項第四号が名指ししています。
防火区画を貫通する管の周囲は何で造るか。
不燃材料です。貫通する部分とその両側1メートル以内の距離にある部分が対象になります。
飲料水の配管設備とその他の配管設備をつないでよいか。
直接連結させてはいけません。第2項第一号によります。
排水のための配管設備で汚水に接する部分の材料は。
不浸透質の耐水材料です。第3項第四号によります。
実際の運用は建築物の規模や区画の構成によって変わります。個別の判断は所管の特定行政庁または指定確認検査機関にご確認ください。
級ごとに分けています。1級 法規|2級 法規を見てください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
ねらわれるのは材料の名前です。不燃材料を似た名前に置き換えてきます。
令和7年度2級(前期)では「給水管、配電管その他の管が、防火区画を貫通する場合、貫通する部分を難燃材料で造らなければならない」とした肢が誤りとされました。第七号イは不燃材料です。
同じ問の他の三つは、第一号・第二号・第3項第二号がほぼそのまま出ています。条文を読んでおけば消去法が効く形です。