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主要構造部とは?構造耐力上主要な部分との違いと大規模の修繕

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名前が似ていて、どちらがどちらか毎回分からなくなります。

基礎や階段がどちらに入るのかも、あやふやです。

この記事の要点

2つは別の条にある別の列挙です。主要構造部は法第2条第五号、構造耐力上主要な部分は施行令第1条第三号です。

両方に同じ言葉で出てくるのは壁と柱だけです。階段は前者だけ、基礎と土台は後者だけに載っています。

大規模の修繕は主要構造部を基準にした言葉です。設備を入れ替えても大規模の修繕にはなりません。

条文を並べて見ると、重なりが小さいことが分かります。

覚えるのは意味ではなく、それぞれの列挙です。

主要構造部と構造耐力上主要な部分の条文の列挙を並べた比較図。主要構造部は建築基準法第2条第五号で壁・柱・床・はり・屋根・階段の6つ。構造耐力上主要な部分は施行令第1条第三号で基礎・基礎ぐい・壁・柱・小屋組・土台・斜材・床版・屋根版・横架材の10。両方の条文に同じ言葉で出てくるのは壁と柱だけ。主要構造部から除かれるのは構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段。大規模の修繕は主要構造部の一種以上について行う過半の修繕。
重なるのは壁と柱の2つだけ。※条文の列挙を並べた図。

主要構造部には何が入るのか

法第2条第五号が6つ挙げています。

建築基準法 第2条第五号

主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。

入るのは壁・柱・床・はり・屋根・階段です。屋根も階段も入ります。

令和7年度1級では「建築物の壁や柱は主要構造部であるが、屋根は主要構造部ではない」とした肢が誤りとされました。

除かれるものはどう線が引かれているのか

同じ号のかっこ書きに10個並んでいます。

入るもの 似ているが除かれるもの
構造上重要でない間仕切壁
間柱付け柱
揚げ床、最下階の床、回り舞台の床
はり 小ばり
屋根 ひさし
階段 局部的な小階段、屋外階段

6つそれぞれに、対になる除外が並んでいます。表の右側は左の言葉の一部に見えるが入らないものです。

構造耐力上主要な部分とは何を指すのか

こちらは法ではなく施行令にあります。

建築基準法施行令 第1条第三号

構造耐力上主要な部分 基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。

列挙は10です。加えて自重や荷重、風圧、土圧、水圧、地震などを支えるものという限定が付いています。

令和7年度2級(前期)では「基礎は、構造耐力上主要な部分である」とした肢が正しい肢として出ています。

まちがえやすいポイント

2つの列挙を混ぜると、片方にしかない語で足をすくわれます。

階段は主要構造部にありますが、施行令第1条第三号にはありません。逆に基礎・基礎ぐい・土台・斜材は施行令第1条第三号にありますが、主要構造部にはありません。

もうひとつが最下階の床です。主要構造部からは除かれますが、施行令第1条第三号には床版が入っています。

大規模の修繕はどこを基準にするのか

法第2条第十四号と第十五号が定義しています。

建築基準法 第2条第十四号・第十五号

十四 大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。

十五 大規模の模様替 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替をいう。

基準になるのは主要構造部の一種以上過半です。構造耐力上主要な部分ではありません。

令和7年度2級(前期)では「熱源機器の過半を更新する工事は、大規模の修繕である」とした肢が誤りとされました。

熱源機器は法律上どう扱われるのか

建築設備です。主要構造部ではありません。

建築基準法 第2条第三号

建築設備 建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針をいう。

並んでいるのは電気・ガス・給水・排水・換気・暖房・冷房・消火・排煙・汚物処理の設備と、煙突・昇降機・避雷針です。

管工事が扱う設備の大半がここに入ります。昇降機と避雷針まで建築設備である点が問われています。

特殊建築物はどう決まるのか

法第2条第二号が用途で列挙しています。

建築基準法 第2条第二号

特殊建築物 学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物をいう。

決め手は規模ではなく用途です。共同住宅も寄宿舎も、この列挙に載っています。

排煙設備を設ける対象の判断にもこの用語が出てきます。詳しくは排煙設備の基準で扱っています。

理解度チェック

Q.

主要構造部として条文が挙げているものを全部答えよ。

壁、柱、床、はり、屋根、階段の6つです。屋根も階段も入ります。

Q.

主要構造部と構造耐力上主要な部分の両方に、同じ言葉で出てくるものはどれか。

壁と柱の2つです。階段は主要構造部だけ、基礎・基礎ぐい・土台・斜材は構造耐力上主要な部分だけに載っています。

Q.

主要構造部から除かれるものを、床と階段について答えよ。

床は揚げ床・最下階の床・回り舞台の床、階段は局部的な小階段・屋外階段が除かれます。

Q.

大規模の修繕はどこを基準にするか。

主要構造部の一種以上について行う過半の修繕です。熱源機器の更新は大規模の修繕にあたらないとされています。

Q.

建築設備に含まれる設備以外のものを3つ答えよ。

煙突、昇降機、避雷針です。設備のほうは電気・ガス・給水・排水・換気・暖房・冷房・消火・排煙・汚物処理の10種類が並んでいます。

まとめ

  • 主要構造部は法第2条第五号壁・柱・床・はり・屋根・階段の6つ。
  • 構造耐力上主要な部分は施行令第1条第三号で10。荷重や外力を支えるものに限られる。
  • 両方に同じ言葉で出てくるのは壁と柱だけ。階段は前者だけ、基礎・土台は後者だけ。
  • 除かれるのは間仕切壁・間柱・付け柱・揚げ床・最下階の床・回り舞台の床・小ばりひさし・局部的な小階段・屋外階段
  • 大規模の修繕は主要構造部の一種以上について行う過半の修繕。模様替も同じ考え方。
  • 建築設備は10種類の設備に加え、煙突・昇降機・避雷針まで含む。
  • 特殊建築物は規模ではなく用途で決まる。共同住宅も寄宿舎も入る。

個々の工事が大規模の修繕にあたるかどうかは、対象となる部分と範囲の判断によります。確認申請の要否は所轄の建築主事・指定確認検査機関にご確認ください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 法規2級 法規を見てください。

参考資料

  • 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第二号・第三号・第五号・第十四号・第十五号(e-Gov法令検索)。特殊建築物・建築設備・主要構造部・大規模の修繕・大規模の模様替の定義は同条によります。
  • 建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第1条第三号(e-Gov法令検索)。構造耐力上主要な部分の列挙と、荷重・外力を支えるものという限定は同号によります。
  • ※ 誤りとされた肢は、一般財団法人 全国建設研修センターが公表した正答肢によります(令和7年度1級 第一次検定 問題B No.13 正答=4/令和7年度2級 第一次検定(前期)No.41 正答=1)。
  • ※ 「両方に同じ言葉で出てくるのは壁と柱だけ」は、法第2条第五号と施行令第1条第三号の列挙されている語をそのまま突き合わせた結果です。はりと横架材、床と床版のように、意味が近くても条文の語が異なるものは別に数えています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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