管工事施工管理技士 独学ガイド

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特別特定建築物は何m²から義務になるのか?基準と誘導基準の読み分け

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基準と誘導基準の名前が似ていて選べません。

面積の数値も覚えきれていません。

この記事の要点

適合義務がかかる規模は、床面積の合計2,000平方メートルです。

適合させる相手は建築物移動等円滑化基準で、誘導基準ではありません。

ただし公衆便所だけは50平方メートルです。

1級の問題Bでは【No.28】か【No.29】がこの枠になる年があります。

2年度の穴埋めを並べます。

特別特定建築物の規模と基準の出題を並べた図。左は数値と用語の組合せを問う出題で、平成30年度の1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題B No.28は床面積の合計がA平方メートル以上の特別特定建築物に該当する図書館の建築をしようとするときは当該建築物をBに適合させなければならないという穴埋めでAが2,000、Bが建築物移動等円滑化基準、公表正答は3。平成26年度の問題B No.29は床面積がA平方メートル以上の特別特定建築物と定められているBの建築をしようとするときという穴埋めでAが2,000、Bが税務署、公表正答は3。2年度とも数値は2,000で共通する。右は条文で、法第14条第1項が特別特定建築物の政令で定める規模以上の建築をしようとするときは建築物移動等円滑化基準に適合させると定め、施行令第9条が床面積の合計二千平方メートル、公衆便所にあっては五十平方メートルと定め、施行令第5条が特別特定建築物として第八号に保健所や税務署その他の官公署、第十二号に博物館・美術館・図書館、第十八号に公衆便所を挙げること。下は基準と誘導基準の違いで、建築物移動等円滑化基準は法第14条第1項の適合義務、誘導すべき基準は法第17条第3項第一号の認定の基準で円滑化基準を超えるもの。
左が2年度の穴埋め、右が条文。下が2つの基準の違い。

適合義務がかかるのは何平方メートルからか

床面積の合計2,000平方メートルです。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令 第9条(基準適合義務の対象となる特別特定建築物の規模)

法第十四条第一項の政令で定める規模は、床面積(増築若しくは改築又は用途の変更の場合にあっては、当該増築若しくは改築又は用途の変更に係る部分の床面積。次条第二項において同じ。)の合計二千平方メートル(第五条第十八号に掲げる公衆便所(次条第二項において「公衆便所」という。)にあっては、五十平方メートル)とする。

括弧の中に例外が置かれています。公衆便所にあっては、五十平方メートルです。

2年度の出題はどちらも2,000でした。数値そのものは変わっていません

何に適合させるのか

建築物移動等円滑化基準です。

同法 第14条第1項(特別特定建築物の建築主等の基準適合義務等)

建築主等は、特別特定建築物の政令で定める規模以上の建築(用途の変更をして特別特定建築物にすることを含む。以下この条において同じ。)をしようとするときは、当該特別特定建築物(以下この条において「新築特別特定建築物」という。)を、移動等円滑化のために必要な建築物特定施設の構造及び配置に関する政令で定める基準(以下「建築物移動等円滑化基準」という。)に適合させなければならない。

条文が略称を定義しています。建築物移動等円滑化基準という語はこの括弧書きから来ています。

平成30年度の公表正答は(3)です。誘導基準を選ぶと外れます

誘導基準はどこに出てくるのか

認定の基準の側です。

同法 第17条第3項第一号(特定建築物の建築等及び維持保全の計画の認定)

前項第三号に掲げる事項が、建築物移動等円滑化基準を超え、かつ、高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために誘導すべき主務省令で定める建築物特定施設の構造及び配置に関する基準に適合すること。

義務ではなく申請です。認定を申請することができるという条文の側にあります。

水準の関係も条文が書いています。建築物移動等円滑化基準を超えるものが誘導すべき基準です。

平成30年度の選択肢では建築物移動等円滑化誘導基準と書かれていました。法律の条文にこの呼び名は出てきません

根拠 位置づけ
建築物移動等円滑化基準 法第14条第1項 適合させなければならない
誘導すべき基準 法第17条第3項第一号 認定を申請できる
2,000平方メートル 施行令第9条 義務がかかる規模
50平方メートル 施行令第9条の括弧書き 公衆便所だけの規模

まちがえやすいポイント

穴埋めは数値と用語の2か所で、どちらか片方だけ合っていても正答になりません。

数値は2年度とも2,000で共通ですが、用語の側は基準と誘導基準の2択になっています。義務の条文に出てくるのは基準の方です。

管工事で効いてくるのは例外です。公衆便所だけ50平方メートルに下がります。

どの建物が特別特定建築物なのか

施行令が19号を挙げています。

同法施行令 第5条(特別特定建築物)抜粋

八 保健所、税務署その他不特定かつ多数の者が利用する官公署

十二 博物館、美術館又は図書館

十八 公衆便所

平成26年度の答えは税務署でした。第八号の官公署に入ります。

平成30年度は図書館です。第十二号に博物館・美術館と並んで置かれています。

出題ではどの用途が誤りになったのか

工場と共同住宅です。

平成26年度 1級 学科試験 問題B【No.29】の選択肢

(1) 500 工場 (2) 1,000 美術館 (3) 2,000 税務署 (4) 3,000 共同住宅

平成26年度の公表正答は(3)です。2,000と税務署の組合せだけが正しくなります。

美術館は第十二号に入っています。用途は合っていても数値が1,000で外れます

理解度チェック

Q.

特別特定建築物の適合義務がかかる規模は何平方メートルか。

床面積の合計2,000平方メートルです。施行令第9条によります。

Q.

公衆便所の規模は何平方メートルか。

50平方メートルです。施行令第9条の括弧書きに置かれています。

Q.

規模以上のとき、何に適合させなければならないか。

建築物移動等円滑化基準です。法第14条第1項によります。

Q.

誘導すべき基準はどの条文に出てくるか。

法第17条第3項第一号です。認定の基準で、建築物移動等円滑化基準を超えるものです。

Q.

税務署と図書館は、施行令第5条の何号か。

税務署は第八号の官公署、図書館は第十二号です。

まとめ

  • 義務がかかる規模は2,000平方メートル
  • 公衆便所だけ50平方メートル
  • 適合させる相手は建築物移動等円滑化基準
  • 根拠は法第14条第1項と施行令第9条。
  • 誘導すべき基準は法第17条の認定の側。
  • 税務署は施行令第5条第八号、図書館は第十二号。
  • 平成26年度・平成30年度とも公表正答は(3)。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答、及び現行の法令を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 法規2級 法規を見てください。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題B【No.29】(平成26年度)・【No.28】(平成30年度)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答はいずれも(3)です。
  • 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号)第14条・第17条(e-Gov法令検索)。
  • 同法施行令(平成18年政令第379号)第5条・第9条(e-Gov法令検索)。
  • ※ 建築物移動等円滑化基準の具体的な内容(施行令第11条以下)と、誘導すべき基準を定める主務省令は参照していません。
  • ※ 平成30年度の選択肢にある「建築物移動等円滑化誘導基準」という呼び名は、上記2法令の条文中には現れません。法第17条第3項第一号は「誘導すべき主務省令で定める建築物特定施設の構造及び配置に関する基準」と書いています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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