管工事施工管理技士 独学ガイド

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排水立て管の底部は正圧か負圧か?排水・通気設備の読み分け

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立て管の上と下でどちらが正圧になるのか毎回あやふやです。

誘導サイホンと自己サイホンの説明も入れ替わって見えます。

この記事の要点

排水立て管内では、立て管底部が正圧、立て管上部が負圧になります。

誘導サイホン作用を器具自身の排水による作用とした記述は誤りでした。

通気管どうしの接続は、あふれ縁より150mm以上立ち上げます。

2つのサイホン作用は、原因を入れ替えて出されています。

1級の問題Aで3年分を並べます。

排水・通気設備の正しい肢と誤りの肢を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.31・No.32(令和5年度・令和6年度・令和7年度)の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、通気管どうしを接続する場合はその階における最高位の器具のあふれ縁より150ミリメートル以上立ち上げて接続すること、器具排水口からトラップウェアまでの垂直距離は600ミリメートル以下とすること、ループ通気管の管径はその排水横枝管と通気立て管の管径のうちいずれか小さい方の2分の1以上とすること、管径65ミリメートル以上の間接排水管の末端と間接排水口のあふれ縁との排水口空間は最小150ミリメートルとすること、排水立て管内では排水に接した空気が誘引されて下降し立て管底部は正圧・立て管上部は負圧となること、階層が多い建物の最下階の排水横枝管は排水立て管に接続せず単独で排水ますに接続すること、トラップ桝は50から100ミリメートルの封水深を確保できるものとすること、通気立て管の上部は管径を縮小せずに延長し大気に開放すること、排水横枝管に分岐がある場合はそれぞれの排水横枝管に通気管を設けること、間接排水管は機器・装置の種類又は排水の水質を同じくするものごとに系統を分けること、グリース阻集器の能力は厨房を含む食堂面積に基づき選定すること。誤りとして出た記述は、誘導サイホン作用とは衛生器具自身の排水によって生じるサイホン作用によりトラップ内の封水を吸引することであるというもの、通気弁は大気に開放された伸頂通気管と同様に正圧緩和の効果が期待できるというもの、通気管末端の開口部は開口部の上端より400ミリメートル以上立ち上げていれば水平方向の離隔制限はないというもの、排水立て管に対して60度以下のオフセットの管径は垂直な排水立て管とみなして決定してよいというもの。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

排水立て管の底部は正圧か負圧か

底部が正圧です。

令和7年度 1級 第一次検定 問題A【No.32】(4)(2)(いずれも正しい肢)

(4) 排水立て管内では、排水に接した空気が誘引されて下降し、立て管底部は正圧、立て管上部は負圧となる。

(2) 通気立て管の上部は、管径を縮小せずに延長し、大気に開放する。

空気の動きが先に書かれています。排水に接した空気が誘引されて下降しという順です。

立て管の上部には別の決まりがあります。管径を縮小せずに延長し、大気に開放するです。

誘導サイホン作用とはどんな作用か

器具自身の排水によるとした記述が誤りでした。

令和7年度 問題A【No.32】(1)(誤りの肢)

誘導サイホン作用とは、衛生器具自身の排水によって生じるサイホン作用により、トラップ内の封水を吸引することである。

令和7年度の公表正答は(1)です。器具自身の排水によるという説明は誤りと確定します。

誘導サイホン作用の正しい定義は同じ年度の問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

まちがえやすいポイント

正圧と負圧の向きは立て管の中で逆になります。

空気が下向きに誘引されるので、下に押し込まれる底部が正圧、空気が引かれる上部が負圧です。この順番を押さえておくと、どちらか一方を覚えれば残りも決まります。

通気弁の効果も出題されています。正圧緩和の効果が期待できるとした記述は誤りでした。

通気弁は正圧を緩和できるのか

できるとした記述が誤りでした。

令和6年度 問題A【No.32】(2)(誤りの肢)/同(1)(3)(4)(いずれも正しい肢)

(2) 通気弁は、大気に開放された伸頂通気管と同様に、正圧緩和の効果が期待できる。

(1) 間接排水管は、衛生面を考慮して、機器・装置の種類又は排水の水質を同じくするものごとに系統を分ける。

(4) 排水横枝管に分岐がある場合は、それぞれの排水横枝管に通気管を設ける。

令和6年度の公表正答は(2)です。正圧緩和の効果が期待できるという記述は誤りと確定します。

分岐があるときの通気管も出ています。それぞれの排水横枝管に通気管を設けるです。

通気管の寸法はいくつか

150mmと600mmと2分の1です。

令和5年度 問題A【No.32】(1)(2)(4)(いずれも正しい肢)

(1) 通気管どうしを接続する場合は、その階における最高位の器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げて接続する。

(2) ループ通気管の管径は、その排水横枝管と通気立て管の管径のうち、いずれか小さい方の1/2以上とする。

(4) 器具排水口からトラップウェアまでの垂直距離は600mm以下とする。

寸法が決まっているもの
通気管どうしの接続(あふれ縁から) 150mm以上
器具排水口からトラップウェアまで 600mm以下
ループ通気管の管径 小さい方の1/2以上

比べる相手が2つ書かれています。排水横枝管と通気立て管の管径のうち小さい方です。

通気管の施工は通気管の取出しと連結で扱っています。

通気管末端に水平方向の制限はあるのか

ないとした記述が誤りでした。

令和5年度 問題A【No.32】(3)(誤りの肢)

通気管末端の開口部は、戸や窓その他開口部の上端より400mm以上立ち上げていれば、水平方向の離隔制限はない。

令和5年度の公表正答は(3)です。水平方向の離隔制限はないという記述は誤りと確定します。

立ち上げの数値そのものは肢に書かれています。開口部の上端より400mm以上という部分です。

最下階の排水横枝管はどう接続するのか

単独で排水ますに接続します。

令和7年度 問題A【No.31】(1)(2)(3)(いずれも正しい肢)/同(4)(誤りの肢)

(1) 階層が多い建物の最下階の排水横枝管は、排水立て管に接続せず、単独で排水ますに接続する。

(2) 管径65mm以上の間接排水管の末端と、間接排水口のあふれ縁との排水口空間は、最小150mmとする。

(3) トラップ桝は、50〜100mmの封水深を確保できるものとする。

(4) 排水立て管に対して60度以下のオフセットの管径は、垂直な排水立て管とみなして決定してよい。

令和7年度のNo.31の公表正答は(4)です。60度以下のオフセットという記述は誤りと確定します。

最下階には条件が付いています。階層が多い建物の最下階です。

排水トラップの封水深は排水トラップと封水深で扱っています。

理解度チェック

Q.

排水立て管の底部と上部はそれぞれ何圧か。

底部は正圧、上部は負圧です。

Q.

「誘導サイホン作用は器具自身の排水による」は正しいか。

誤りです。令和7年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

通気管どうしの接続はあふれ縁からいくつ立ち上げるか。

150mm以上です。

Q.

ループ通気管の管径はどう決めるか。

排水横枝管と通気立て管の管径のうち、いずれか小さい方の1/2以上です。

Q.

階層が多い建物の最下階の排水横枝管はどう接続するか。

排水立て管に接続せず、単独で排水ますに接続します。

まとめ

  • 排水立て管は底部が正圧、上部が負圧
  • 「誘導サイホン作用は器具自身の排水による」は誤り
  • 通気立て管の上部は管径を縮小せずに延長して大気に開放。
  • 「通気弁は正圧緩和の効果が期待できる」は誤り
  • 通気管どうしの接続はあふれ縁より150mm以上
  • 器具排水口からトラップウェアまでは600mm以下
  • ループ通気管の管径は小さい方の1/2以上
  • 最下階の排水横枝管は単独で排水ますに接続する。

排水と通気の設計は建物の条件によって変わります。個別の判断は設計図書を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.31】(令和7年度)及び【No.32】(令和5年度・令和6年度・令和7年度)、並びに各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答はNo.32が令和5年度(3)・令和6年度(2)・令和7年度(1)、No.31が令和7年度(4)です。寸法と角度の数値は、同PDFの当該ページを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 誘導サイホン作用の正しい定義については、この記事で扱った年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
  • ※ 通気管末端の水平方向の離隔距離と、オフセットの角度の正しい値についても、正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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