管工事施工管理技士 独学ガイド

  1. HOME
  2. 衛生設備
  3. > 衛生器具の取付け

衛生器具の取付けとは?壁の種類で変わる下地と緩衝材

T

T

壁付け器具の下地に種類が多く、どれがどの壁か混ざります。

便器と塩ビ管の接続も、締め方まで決まっているようです。

この記事の要点

壁付け器具は壁の種類で下地が変わります。コンクリート壁はエキスパンションボルト又は樹脂製プラグです。

陶器をコンクリートに埋込む場合は厚さ3mm以上のアスファルト被覆等の緩衝材が要ります。

大便器と塩ビ管の接続は、ボルトを用いてナットを上にして締付けます。

壁付け器具は、壁の種類で下地が変わります。

下地と器具ごとの取付けを並べます。

衛生器具の取付け要件を並べた図。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第5編第2章第1節「衛生器具」により、壁付け器具をコンクリート壁等に取付ける場合はエキスパンションボルト又は樹脂製プラグを使用し、合板張り壁等に取付ける場合は間柱と同寸法の堅木材当て木を取付け、金属製パネル又は軽量鉄骨ボード壁等に取付ける場合はアングル加工材又は堅木材当て木等を取付ける。陶器の一部をコンクリートに埋込む場合は、コンクリート又はモルタルと陶器との接触部に厚さ3mm以上のアスファルト被覆等の緩衝材を用いて施す。衛生器具の取付け高さ、塩ビ管接続要領、和風便器取付け要領、防火区画貫通部処理要領は標準図による。大便器は据付位置を正確に定め便器上縁を水平に定置し、排水用の塩ビ管との接続は専用の床フランジ等と塩ビ管を接合しパッキン等をはさみ込みボルトを用いてナットを上にして締付ける。便器洗浄ボタン及び紙巻器の配置はJIS S 0026による。洗面器及び手洗器は所定の位置にブラケット又はバックハンガーを取付け、陶器上面が水平かつがたつきのないよう固定し、器具排水口周辺と排水金具との隙間には耐熱性不乾性シール材を詰める。小便器は芯だしを行い正確な位置に取付け、掃除流しはトラップ位置の芯だしを行う。
下地は3つに分かれる。※仕様書の要件を並べた図。

壁付け器具は壁の種類でどう変わるのか

3つに分かれます。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第5編2.1.1(1)

(ア) コンクリート壁等に取付ける場合は、エキスパンションボルト又は樹脂製プラグを使用する。

(イ) 合板張り壁等に取付ける場合は、間柱と同寸法の堅木材当て木を取付ける。

(ウ) 金属製パネル又は軽量鉄骨ボード壁等に取付ける場合は、アングル加工材又は堅木材当て木等を取付ける。

硬い壁は直接止めます。エキスパンションボルト又は樹脂製プラグです。

合板張り壁には寸法の指定があります。間柱と同寸法の堅木材当て木を取付けます。

陶器をコンクリートに埋込むときは何を入れるのか

間に緩衝材を入れます。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第5編2.1.1(2)(3)

(2) 陶器の一部をコンクリートに埋込む場合は、コンクリート又はモルタルと陶器との接触部に、厚さ3mm以上のアスファルト被覆等の緩衝材を用いて施す。

(3) 次のものは、標準図による。

(ア) 衛生器具の取付け高さ (イ) 大便器、小便器、洗面器及び掃除流しと塩ビ管接続要領 (ウ) 和風便器取付け要領 (エ) 耐火性能が必要となる阻集器・和風便器の防火区画貫通部処理要領

厚さが決められています。厚さ3mm以上のアスファルト被覆等です。

入れる場所も限定されています。コンクリート又はモルタルと陶器との接触部です。

大便器はどう据え付けるのか

締め方まで書かれています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第5編2.1.2(1)(2)(3)

(1) 据付位置を正確に定め、便器上縁を水平に定置する。

(2) 便器と排水用の塩ビ管の接続は、専用の床フランジ等と塩ビ管を接合し、パッキン等をはさみ込み、ボルトを用いて、ナットを上にして締付ける。

(3) 便房に設ける便器洗浄ボタン及び紙巻器の配置は、JIS S 0026「高齢者・障害者配慮設計指針-公共トイレにおける便房内操作部の形状、色、配置及び器具の配置」による。

向きの指定があります。ナットを上にして締付けます。

水平にするのは器具の上側です。便器上縁を水平に定置します。

まちがえやすいポイント

器具ごとに「合わせる場所」が違います。

大便器は便器上縁を水平にします。洗面器は陶器上面が水平で、小便器と掃除流しは芯だしを行います。

掃除流しは合わせる先が器具ではありません。トラップ位置の芯だしを行うと書かれています。

排水トラップの決まりは排水トラップと封水深で扱っています。

洗面器と掃除流しはどう固定するのか

受ける金物とシール材が決まっています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第5編2.1.4(1)(2)/2.1.5(1)

2.1.4(1) 所定の位置にブラケット又はバックハンガーを取付け、陶器上面が水平、かつ、がたつきのないよう固定する。器具排水口周辺と排水金具との隙間には、耐熱性不乾性シール材を詰め、漏水のないように締付ける。

(2) 洗面器の排水トラップと塩ビ管の接続は、専用の排水アダプタと塩ビ管を接着接合し、パッキンをはさみ込み、袋ナットを用いて固定する。

2.1.5(1) 排水トラップと塩ビ管の接続は、専用の床フランジと塩ビ管を接合し、(中略)トラップ位置の芯だしを行い、正確な位置に取付ける。

受ける金物は2つ挙げられています。ブラケット又はバックハンガーです。

隙間に詰めるものも指定されています。耐熱性不乾性シール材です。

標準図によるものは何か

4つ挙げられています。

寸法にあたるものは標準図です。衛生器具の取付け高さと塩ビ管接続要領が含まれます。

貫通部の処理も入っています。耐火性能が必要となる阻集器・和風便器の防火区画貫通部処理要領です。

貫通部の決まりは防火区画貫通処理で扱っています。

理解度チェック

Q.

コンクリート壁に壁付け器具を取付けるときは。

エキスパンションボルト又は樹脂製プラグを使用します。

Q.

合板張り壁に取付けるときは。

間柱と同寸法の堅木材当て木を取付けます。

Q.

陶器をコンクリートに埋込むときの緩衝材は。

厚さ3mm以上のアスファルト被覆等です。接触部に施します。

Q.

大便器と塩ビ管はどう締付けるか。

専用の床フランジ等と塩ビ管を接合し、パッキン等をはさみ込み、ボルトを用いてナットを上にして締付けます。

Q.

洗面器の隙間に詰めるものは。

耐熱性不乾性シール材です。器具排水口周辺と排水金具との隙間に詰めます。

まとめ

  • コンクリート壁等はエキスパンションボルト又は樹脂製プラグ
  • 合板張り壁等は間柱と同寸法の堅木材当て木
  • 金属製パネル・軽量鉄骨ボード壁等はアングル加工材又は堅木材当て木等
  • 陶器をコンクリートに埋込む場合は厚さ3mm以上のアスファルト被覆等の緩衝材。
  • 大便器は便器上縁を水平にし、塩ビ管とはナットを上にして締付ける。
  • 洗面器はブラケット又はバックハンガーで固定し、隙間に耐熱性不乾性シール材。
  • 小便器と掃除流しは芯だしを行う。

取付け高さや接続の要領は標準図と設計図書によって変わります。個別の判断は監督職員の指示にしたがってください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 衛生設備2級 衛生設備を見てください。

参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)第5編第2章第1節「衛生器具」2.1.1・2.1.2・2.1.3・2.1.4・2.1.5(国土交通省大臣官房官庁営繕部、令和7年11月5日 国営設第110号。国土交通省 官庁営繕のページで公開されているPDFの245ページから246ページ)。下地、緩衝材、接続、固定は同節によります。
  • ※ 衛生器具の取付け高さや塩ビ管接続要領は標準図(公共建築設備工事標準図)によるもので、同図は取得していないため、この記事では引用していません。
  • ※ 水栓の吐水口と水受容器のあふれ縁との関係は同節2.1.6によるもので、この記事では扱っていません。
T

この記事を書いた人

T

管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

T

T

管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

Topへ >>