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肢が4つとも法令の話で、どれも正しく見えます。
どこで切れるのか確かめたいです。
この記事の要点
令和6年度の公表正答は(4)で、圧力上昇を防止する措置は必要ないと書いた肢が誤りです。
貯蔵容器は防護区画以外の温度が40℃以下の場所に設けると出題されました。
消防法施行令第16条は、移動式のホース接続口を水平距離15メートル以下と定めています。
1級の問題Aでは【No.34】が消火設備の枠になる年があります。
令和6年度の4肢と、消防法施行令第16条の条文を並べます。
必要ないと書いた肢が、誤りとして出題されました。
令和6年度 1級 第一次検定 問題A【No.34】(4)(誤りの肢)
全域放出方式の不活性ガス消火設備(窒素、IG-55又はIG-541を放射するものに限る。)を設置した防護区画は、当該防護区画内の圧力上昇を防止するための措置は必要ない。
令和6年度の公表正答は(4)です。必要ないと書いた肢が誤りと確定します。
放射するガスの種類が括弧で限定されています。窒素、IG-55又はIG-541の3つです。
使ってはならないと出題されました。
令和6年度 問題A【No.34】(1)(正しい肢)
常時人がいない部分以外の部分は、全域放出方式又は局所放出方式としてはならない。
言い回しが二重否定に近い形です。常時人がいない部分以外とは、人がいる部分のことです。
使ってよい部分の側から読むと分かりやすくなります。全域放出方式と局所放出方式が置けるのは、常時人がいない部分です。
二酸化炭素です。
令和6年度 問題A【No.34】(2)(正しい肢)
ボイラー室等の多量の火気を使用する室に、不活性ガス消火設備を設置する場合の消火剤は、二酸化炭素とする。
室の種類が先に書かれています。多量の火気を使用する室という括り方です。
この肢だけ、消火剤の名前が1つに絞られています。窒素やIG-55は挙がっていません。
防護区画以外の、温度が40℃以下で温度変化が少ない場所です。
令和6年度 問題A【No.34】(3)(正しい肢)
貯蔵容器は、防護区画以外の温度が40℃以下で温度変化が少なく、直射日光及び雨水のかかるおそれの少ない場所に設ける。
消防法施行令 第16条第六号
不活性ガス消火剤容器は、点検に便利で、火災の際の延焼のおそれ及び衝撃による損傷のおそれが少なく、かつ、温度の変化が少ない箇所に設けること。ただし、保護のための有効な措置を講じたときは、この限りでない。
条文は箇所の性質を言葉で並べています。40℃以下という数値は施行令第16条にありません。
条文と肢が重なるのは温度変化の部分です。温度の変化が少ない箇所という条件が両方に出ています。
| 肢 | 出題での扱い | 論点になる語 |
|---|---|---|
| (1) 常時人がいない部分以外 | 正しい肢 | としてはならない |
| (2) ボイラー室等 | 正しい肢 | 二酸化炭素 |
| (3) 貯蔵容器 | 正しい肢 | 40℃以下 |
| (4) 圧力上昇の措置 | 誤りの肢・公表正答 | 必要ない |
区画され、開口部に自動閉鎖装置が設けられている部分です。
消防法施行令 第16条第一号(抜粋)
全域放出方式の不活性ガス消火設備の噴射ヘッドは、不燃材料で造つた壁、柱、床又は天井(天井のない場合にあつては、はり又は屋根)により区画され、かつ、開口部に自動閉鎖装置が設けられている部分に、当該部分の容積及び当該部分にある防護対象物の性質に応じ、標準放射量で当該防護対象物の火災を有効に消火することができるように、総務省令で定めるところにより、必要な個数を適当な位置に設けること。
ただし、当該部分から外部に漏れる量以上の量の不活性ガス消火剤を有効に追加して放出することができる設備であるときは、当該開口部の自動閉鎖装置を設けないことができる。
区画する材料が指定されています。不燃材料で造つた壁、柱、床又は天井です。
自動閉鎖装置にはただし書きが付いています。漏れる量以上を追加して放出できる設備であれば省けます。
不燃材料の定義は不燃材料と準不燃材料、消火設備をどこに設けるかは不活性ガス消火設備で扱っています。
水平距離15メートル以下と、非常電源の附置です。
消防法施行令 第16条第三号・第四号
移動式の不活性ガス消火設備のホース接続口は、すべての防護対象物について、当該防護対象物の各部分から一のホース接続口までの水平距離が十五メートル以下となるように設けること。
移動式の不活性ガス消火設備のホースの長さは、当該不活性ガス消火設備のホース接続口からの水平距離が十五メートルの範囲内の当該防護対象物の各部分に有効に放射することができる長さとすること。
消防法施行令 第16条第七号
全域放出方式又は局所放出方式の不活性ガス消火設備には、非常電源を附置すること。
15メートルが2回出ています。接続口の位置と、ホースの長さの両方に掛かります。
非常電源が要るのは2方式です。全域放出方式と局所放出方式で、移動式は挙がっていません。
「窒素、IG-55又はIG-541を放射する全域放出方式の防護区画は、圧力上昇を防止する措置が必要ない」は正しいか。
誤りです。令和6年度の公表正答はこの肢でした。
全域放出方式又は局所放出方式としてはならないのはどんな部分か。
常時人がいない部分以外の部分です。
ボイラー室等の多量の火気を使用する室に設置する場合の消火剤は。
二酸化炭素と出題されました。
移動式のホース接続口までの水平距離は何メートル以下か。
十五メートル以下です。施行令第16条第三号に定めがあります。
非常電源を附置することとされているのはどの方式か。
全域放出方式と局所放出方式です。
出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答、及び現行の法令を確認してください。
解説を1問ずつ置いています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
4肢のうち3肢が正しい肢で、どれも法令に近い言い回しで書かれています。
誤りの肢だけが「必要ない」と言い切る形です。ほかの3肢は「してはならない」「とする」「設ける」で、何かを求める向きになっています。
肢の末尾の向きが手掛かりになります。必要ないと設けるでは逆を向いています。