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情報通信設備の屋内配線とは?設備ごとに使うケーブルの違いを整理

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FCPEV、AE、TKEV、5C-FB。略号だけ並べられても分からない。

どのケーブルを、どの設備に使うの?

この記事の要点

情報通信設備の屋内配線とは、電話・放送・インターホン・LANなどの設備をつなぐケーブルの選び方のことです。

ケーブルの略号は、正式名称の頭に用途が書いてあります。AEなら警報用、TKEVなら通信用構内です。

誤りは、設備との組合せを1つだけ崩して作られます。ケーブル単体で覚えると外します。

情報通信設備の屋内配線は、2級に3年度出ています。肢は毎年ほぼ同じケーブル種別で作られていて、設備との組合せだけが入れ替わります。

まず、略号が何のためのケーブルかを押さえます。

略号の正式名称に、用途が書いてある

肢に並ぶのは略号ですが、どれも正式名称を持っています。名称の頭を読むと、何のためのケーブルかが分かります。

公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)令和7年版 ケーブルの規格一覧より

EM-警報用ケーブル(EM-AE) JCS4396 警報用ポリエチレン絶縁ケーブル

EM-通信ケーブル(EM-FCPEE) JCS5421 着色識別ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル

EM-構内ケーブル(EM-TKEE) JCS9075 耐燃性ポリエチレンシース通信用構内ケーブル

略号 正式名称 正しい側で使われた設備
AE 警報用ポリエチレン絶縁ケーブル 保守用インターホン
FCPEV 着色識別ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル 保守用インターホン
TKEV 通信用構内ケーブル 電話設備の幹線
5C-FB テレビジョン受信用同軸ケーブル 監視カメラ
UTP より対線(非シールド) LAN・IP電話機
HP 耐熱ケーブル 非常放送設備の遠隔操作器

AEもFCPEVも、使える設備があります。どちらも保守用インターホンの配線として正しい側に置かれました。だから「このケーブルは使えない」という覚え方では外します。

非常放送と地区音響装置は、火災でも生きている必要がある

誤りにされるのは、決まった2つの設備です。どちらも火災のときに動かなければならないものです。

消防法施行規則 第24条第一号チ

火災により一の階のスピーカー又はスピーカーの配線が短絡又は断線した場合にあつても、他の階への火災の報知に支障のないように設けること。

火が回っても報知を続けろ、という条件です。燃えて切れる配線では、この条件を満たせません。だから耐熱性のあるものが要ります。

出題も、正しい側でそれを示しています。令和6年度2級後期No.50の選択肢2は「非常放送設備の遠隔操作器の配線に、耐熱ケーブル(HP)を使用した」で正しい側でした。

AEは警報用のケーブルで、耐熱ケーブルではありません。非常放送のスピーカや、受信機と地区音響装置の間にAEを持ってきた肢が、3年度で答えになっています。自動火災報知設備の側の数値は自動火災報知設備の数値にまとめました。

例えば、AEは保守用インターホンの配線として正しい側に置かれました。同じAEを非常放送設備の遠隔操作器に持ってくると、そこが誤りになります。

言い換えると、「使えないケーブルがあるのではなく、その設備に合っていないだけ」ということです。

崩されるのは、1つの組合せだけ

3年度とも、4つの肢のうち3つは設備とケーブルの組合せが正しく、1つだけが入れ替わっています。

組合せを1つだけ崩す 設備 ケーブル 保守用インターホン AE / FCPEV 電話設備の幹線 TKEV 非常放送のスピーカ AE を持ってくる 3つは正しい組合せのまま、1つだけ差し替える 読むのは設備の名前とケーブルの組み
誤りの作られ方をイメージでつかむための模式図です。実際に並ぶ設備やケーブルの数は年度で変わります。正しいのは、4肢のうち1つだけ組合せが崩されるという点だけです。

非常放送設備そのものは放送設備の一部で、増幅器やスピーカの決まりは拡声設備にまとめました。地区音響装置を配る単位は、同じ第24条第一号に出てくる警戒区域です。

過去問でどう問われたか

この形は2級に3年度分です。答えになった肢を並べます。表のうち令和4年度だけは設問が「自動火災報知設備において、地区音響装置の設置に関する記述」で、形は違いますが同じAEの組合せが答えになっています。

年度・級・問 答えになった肢
平成29年度 2級 No.44 非常放送設備のスピーカの配線に、警報用ポリエチレン絶縁ケーブル(AE)を使用した
令和3年度 2級後期 No.52 (同じ内容。「スピーカ配線」と書く)
令和4年度 2級前期 No.27 受信機と地区音響装置間の配線は、警報用ポリエチレン絶縁ケーブル(AE)とすること
令和6年度 2級後期 No.50 構内情報通信網設備(LAN)の配線に、着色識別ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(FCPEV)を使用した

AEが3年度、FCPEVが1年度です。どちらも保守用インターホンでは正しい側に置かれるケーブルで、持ってくる先だけが違います。

UTPは令和3年度の選択肢1でLANの配線、令和6年度後期の選択肢1でIP電話機の配線として、どちらも正しい側に並びました。UTPの扱いはUTPケーブルの施工、同軸ケーブルの側は監視カメラ設備で扱っています。

正しい側に置かれ続ける組合せもあります。電話設備の幹線と通信用構内ケーブル監視カメラと同軸ケーブル保守用インターホンとFCPEV。この3つは出るたびに正しい肢でした。令和3年度は同じ設備をEM電線で書き換えて、EM-構内ケーブル(ECO-TKEE/F)や耐燃性ポリオレフィンシースのUTPケーブルという形で並べています。

記号が長くなっても、頭にある用途の語は変わりません。構内なら電話の幹線、警報用なら保守用インターホンです。

この系統の肢は、次の順に見ます。

  • 非常放送と地区音響装置の肢を探す:火災で生きている必要がある設備です
  • そこにAEが付いていたら答え:AEは警報用で、耐熱ケーブルではありません
  • LANの肢を見る:UTPなら正しい側、FCPEVなら答えです
  • 保守用インターホンは飛ばす:AEもFCPEVも正しい側で使われました
  • 電話の幹線と監視カメラも飛ばす:TKEVと5C-FBで固定です

まちがえやすいポイント

「このケーブルは使えない」という覚え方では外します。

AEもFCPEVも、保守用インターホンの配線としては正しい側に置かれています。見るのはケーブル単体ではなく、設備との組合せです。

組合せを見るときの決め手は、その設備が火災のときに動く必要があるかどうかです。非常放送と地区音響装置はそこに当たります。

混同しやすい語

AEとHP:AEは警報用ポリエチレン絶縁ケーブル、HPは耐熱ケーブルです。非常放送に置かれるのはHPの側です。

FCPEVとUTP:どちらも対より線ですが、LANに置かれるのはUTPです。

TKEVとFCPEV:TKEVは電話設備の幹線、FCPEVは保守用インターホンで正しい側に出ます。

EM付きの記号:EM-AE、ECO-TKEE/Fなどは耐燃性の材料を使ったもので、正式名称の頭は同じです。

理解度チェック

Q.

2年度とも答えになった組合せは何か?

非常放送設備のスピーカの配線に警報用ポリエチレン絶縁ケーブル(AE)を使ったとする肢です。

Q.

FCPEVはどの設備の配線で正しい側に置かれたか?

保守用インターホン設備です。2年度とも同じ書き方で置かれました。

Q.

LANの配線に置かれて正しかったのは何か?

UTP系のケーブルです。FCPEVを当てた令和6年度後期の肢が答えでした。

Q.

電話設備の幹線に使われたケーブルは?

通信用構内ケーブル(TKEV)とEM-構内ケーブル(ECO-TKEE/F)です。どちらも正しい側でした。

まとめ

  • 非常放送設備のスピーカにAEを使ったとする肢が2年度とも答え。位置は選択肢2から選択肢4へ動いた。
  • LANにFCPEVを使った令和6年度後期の選択肢4も答え。LANはUTP系が正しい側。
  • FCPEVが正しい側に置かれたのは保守用インターホンの配線。2年度とも同じ書き方。
  • 電話設備の幹線は構内ケーブル、監視カメラは同軸ケーブルで、いずれも正しい側。

参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金 試験研修本部「電気工事施工管理技術検定 問題・正答肢」(公式サイト)平成29年度2級No.44・令和3年度2級(後期)No.52・令和4年度2級(前期)No.27・令和6年度2級(後期)No.50
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