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ルータ、ハブ、メディアコンバータ。並べられると選べない。
そもそも、それぞれ何と何をつないでるの?
この記事の要点
構内情報通信網(LAN)とは、建物や敷地の中でコンピュータどうしをつないでデータをやり取りする、閉じたネットワークのことです。その中で使う機器は、何と何をつなぐかで役割が分かれます。
ルータはネットワークどうしをつなぎます。IPアドレスを読んで、別のネットワークへデータを中継します。
メディアコンバータはケーブルの種類をつなぎます。UTPケーブルと光ファイバケーブルの間で信号を変換する装置です。
機器を見分ける手がかりは、説明文に何が出てくるかです。
IPアドレスならネットワークどうし、ケーブルの名前が2つならケーブルどうし、という読み方をします。
出題に出てくる機器と機能を、つなぐ相手で並べると次のようになります。
| 機器・機能 | 何をするか |
|---|---|
| ルータ | ネットワーク上を流れるデータを、IPアドレスによって他のネットワークに中継します |
| メディアコンバータ | UTPケーブルと光ファイバケーブルの間で信号の変換をします |
| レイヤ2スイッチ | 同じネットワークの中で、端末が接続されているポートだけを相互接続します。IPアドレスは読みません |
| ファイアウォール | 不正なアクセスを遮断し、内部のネットワークの安全を維持します |
| VLAN機能 | スイッチと端末の物理的な接続形態によらず、論理的に複数の端末をグループ化します |
| PoE | LANケーブルを用いて、端末機器に電力を供給します |
ルータだけが別のネットワークへ渡す役です。ほかは同じネットワークの中の話か、線や電気の話になります。
ルータの説明文は、2年度でまったく同じものが使われています。
「ネットワーク上を流れるデータを、IPアドレスによって他のネットワークに中継する装置」=平成30年度2級(前期)No.30と令和4年度2級(後期)No.29の両方で、答えはルータでした。
言い換えると、「IPアドレスという語が出てきたらルータ」ということです。
例えば、平成30年度の選択肢にはリピータハブ、スイッチングハブ、メディアコンバータが並んでいましたが、IPアドレスで中継するという説明に合うのはルータだけでした。
選択肢に必ず並ぶのがスイッチングハブです。ルータとの違いはどのアドレスを見るかにあります。
令和7年度1級No.39では、「レイヤ2スイッチは、IPアドレスを読み取り、その端末が接続されているポートだけを相互接続するものである」が最も不適当な肢とされました。
つまり、レイヤ2スイッチはIPアドレスを読みません。読むのはルータの側です。スイッチングハブはこのレイヤ2スイッチにあたります。
この形は1級で3年度に出ています。平成26年度No.42は選択肢2、平成29年度No.42は選択肢3が答えで、どちらもスイッチの説明に「ネットワーク層でのルーティング機能を搭載した」と付けた肢でした。平成26年度は「スイッチである」、平成29年度は「伝送装置である」で結んでいます。令和7年度と同じで、下の層のスイッチにネットワーク層の仕事を持たせると誤りになります。
どの層の機器かという整理はOSI基本参照モデルの記事にまとめています。
もう1つの説明文も、2年度で同じ文が使われています。
「UTPケーブルと光ファイバケーブル間での信号の変換を主たる機能とする装置」=令和3年度2級(後期)No.29と令和7年度2級(後期)No.27の両方で、答えはメディアコンバータでした。
金属の線を流れる電気の信号と、ガラス繊維を流れる光の信号は、そのままではつながりません。間で変換する装置が要ります。
ケーブルの種類が2つ出てきたらメディアコンバータです。media は媒体、converter は変換器という語のとおりです。
2級で4年度、同じ形式で出ています。引っかけは大きく2つです。
| 年度・級・問 | 並んだ選択肢 |
|---|---|
| 平成30年度 2級 学科(前期)No.30 | ルータ/リピータハブ/スイッチングハブ/メディアコンバータ |
| 令和3年度 2級 第一次(後期)No.29 | 同じ4つ |
| 令和4年度 2級 第一次(後期)No.29 | ルータ/モデム/リピータハブ/メディアコンバータ |
| 令和7年度 2級 第一次(後期)No.27 | ルータ/スイッチングハブ/レイヤ3スイッチ/メディアコンバータ |
選択肢の顔ぶれは変わりますが、ルータとメディアコンバータは4年度とも必ず並びます。示される説明文もこの2つのどちらかです。
IPアドレスならルータ、ケーブルの変換ならメディアコンバータです。
混同しやすい語
ルータとスイッチングハブ:出題で説明文が示されたのはルータの側だけです。IPアドレスで他のネットワークに中継する、が手がかりです。
メディアコンバータとルータ:ケーブルの種類の変換がメディアコンバータ、ネットワーク間の中継がルータです。
UTPケーブル:光ファイバと対で出てくる金属線のケーブルです。
ルータとレイヤ2スイッチは、何が違うのか?
読むアドレスが違います。ルータはIPアドレスを読んで別のネットワークへ中継します。レイヤ2スイッチはIPアドレスを読まず、同じネットワークの中で端末のポートを相互接続します。「レイヤ2スイッチはIPアドレスを読み取り」と書いた肢は、令和7年度1級No.39で誤りとされました。
ネットワーク上を流れるデータをIPアドレスによって他のネットワークに中継する装置はどれか?
ルータです。2年度とも同じ説明文で出題されています。
UTPケーブルと光ファイバケーブル間での信号の変換を主たる機能とする装置はどれか?
メディアコンバータです。こちらも2年度で同じ説明文が使われています。
4年度とも選択肢に並ぶ機器はどれとどれか?
ルータとメディアコンバータです。示される説明文もこの2つのどちらかです。
この用語が問われた過去問
参考資料
※ この記事の出題の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
この形式の問題は、説明文が先に示されて機器名を選ばせるものです。だから説明文の中の1語が手がかりになります。
IPアドレスならルータ、ケーブルの名前が2つならメディアコンバータ。この2語を押さえれば、4年度分は読めます。
選択肢の顔ぶれは年度で入れ替わります。リピータハブ・スイッチングハブ・モデム・レイヤ3スイッチが混ざりますが、答えになったのはルータとメディアコンバータだけです。