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自動火災報知設備の配線とは?送り配線・終端器・電源の3点を整理

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電源の肢が長くて、どこが違うのか分からない。

送り配線とか終端器って、何のためにあるの?

この記事の要点

送り配線とは、感知器の信号回路を一筆書きのようにつないでいく配線のことです。

電源は他の配線を分岐させずにとります。

開閉器の表示は自動火災報知設備と書きます。

配線の規定は、信号回路と電源で別々の号に置かれています。

誤りの肢は、この2つを混ぜた形で作られます。

信号回路は送り配線にして末端に終端器

導通試験ができるようにするための規定です。

消防法施行規則 第24条第一号イ

感知器の信号回路は、容易に導通試験をすることができるように、送り配線にするとともに回路の末端に発信機、押しボタン又は終端器を設けること。

ただし、配線が感知器若しくは発信機からはずれた場合又は配線に断線があつた場合に受信機が自動的に警報を発するものにあつては、この限りでない。

ただし書があるので、自動的に警報を発する受信機なら送り配線にしなくてもかまいません

電源は他の配線を分岐させずにとる

電源の規定は別の号にあります。

消防法施行規則 第24条第三号

イ 電源は、蓄電池又は交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずにとること。ただし、感知器等の電源に電池を用いる場合において、当該電池の電圧が感知器等を有効に作動できる電圧の下限値となつた旨を受信機において確認するための措置が講じられているときは、この限りでない。

ロ 電源の開閉器には、自動火災報知設備用のものである旨を表示すること。

信号回路と電源は別の号 信号回路(第一号イ) 終端器 送り配線にして末端に置く 電源(第三号イ・ロ) 蓄電池/交流低圧屋内幹線から 他の配線を分岐させずにとる 開閉器の表示は「自動火災報知設備用」 誘導灯の配線から分岐=第三号イに反する 開閉器に「専用」と表示=第三号ロに反する 1つの肢に、違う号の誤りが2つ入ることがある
2つの号がどこを定めているかをつかむための模式図です。実際の結線や機器の数を表したものではありません。正しいのは、信号回路と電源が別の号で定められているという点です。

とってよいのは蓄電池か交流低圧屋内幹線からです。言い換えると、「他の設備の配線から枝分かれさせてはいけない」ということです。

令和8年度の肢は、この2つを同時に狂わせています。

令和8年度 1級 第一次検定 No.36 選択肢3(答え)

R型受信機の電源配線を誘導灯の配線から分岐し、開閉器には専用のものである旨を表示する。

例えば、この肢は「R型受信機の電源配線を誘導灯の配線から分岐し」で第三号イに反し、「開閉器には専用のものである旨を表示する」で第三号ロに反しています。1つの文の前半と後半が、それぞれ別の場所で条文と食い違う形です。

前半だけを読んで正しいと判断すると、後半の表示の誤りを見落とします。逆に後半の「専用」に気づいても、前半の分岐を見逃せば、どこが違うのかを説明できません。長い肢は、読点で区切って条文と1つずつ突き合わせるのが確実です。

書かれ方 条文
誘導灯の配線から分岐 蓄電池又は交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずにとる
専用のものである旨 自動火災報知設備用のものである旨を表示する

1つの肢の前半と後半が、どちらも条文と違います。例えば、前半だけを見て正しいと判断すると後半で外します。

R型と地区音響装置までは耐熱性

耐熱性を求める配線は2か所あります。

消防法施行規則 第24条第一号ホ・第五号ホ

第一号ホ R型受信機及びGR型受信機に接続される固有の信号を有する感知器及び中継器から受信機までの配線については、第十二条第一項第五号の規定に準ずること。

第五号ホ 受信機から地区音響装置までの配線は、第十二条第一項第五号の規定に準じて設けること。ただし、ト及び次号ニの消防庁長官の定める基準により受信機と地区音響装置との間の信号を無線により発信し、又は受信する場合にあつては、この限りでない。

どちらも同じ第12条第1項第五号を引いています。同じ年度の選択肢2と選択肢4は、この2つをそのまま書いていて正しい側でした。

この2つのほかにも、第一号の全体を並べると次のとおりです。

内容
送り配線にして末端に発信機、押しボタン又は終端器
絶縁抵抗は直流250Vの絶縁抵抗計で0.1メガオーム以上(対地電圧150V超は0.2メガオーム以上)
接地電極に常時直流電流を流す方式と、他設備と配線を共用する方式を用いない
他の電線と同一の管やダクトに入れない(60V以下の弱電流回路は除く)
R型に接続される感知器と中継器から受信機までは第12条第1項第五号に準ずる
共通線は1本につき7警戒区域以下
P型受信機の感知器回路の電路の抵抗は50オーム以下
スピーカーが短絡や断線をしても他の階への報知に支障がないようにする

絶縁抵抗計は直流250ボルトで、対地電圧によって値が変わります

まちがえやすいポイント

開閉器の表示は「専用」ではなく「自動火災報知設備用」です。

条文は設備の名前で書くことを求めています。ガス漏れ火災警報設備は「ガス漏れ火災警報設備用」、火災通報装置は「火災通報装置用」と、それぞれ別の号で同じ形の規定が置かれています。

また、送り配線のただし書は問題文の前提とつながっています。「自動的に警報を発する機能がないものとする」と断ってあれば、送り配線と終端器が要ります。

混同しやすい規定

送り配線と共通線:送り配線は導通試験のため、共通線は1本につき7警戒区域以下です。

250ボルトと50オーム:250ボルトは絶縁抵抗計の電圧、50オームは感知器回路の電路の抵抗です。

専用と設備名:開閉器には設備の名前を書きます。専用とだけ書くのは条文の形と違います。

60ボルトと150ボルト:60ボルト以下は同一の管に入れてよい弱電流回路、150ボルトは絶縁抵抗の区分です。

過去問でどう問われたか

配線工事を正面から問う形は1年度分です。

この論点は、次の順に確かめます。

  • 1つ目 電源の肢なら、どこから分岐しているかを見ます。
  • 2つ目 開閉器の表示は設備の名前かを見ます。
  • 3つ目 R型と地区音響装置までの耐熱性は正しい側です。

電源の肢は前半と後半の両方を読みます。

この系統の肢は、次の順に見ます。

  • 信号回路か電源かを分ける:条文の号が違います。
  • 分岐元を読む:蓄電池か交流低圧屋内幹線以外なら誤りです。
  • 表示の文言を読む:設備の名前で書いてあるかを見ます。
  • 耐熱性の肢は飛ばす:R型と地区音響装置までは条文どおりです。
  • 1つの肢で2か所見る:前半が正しくても後半が違うことがあります。

理解度チェック

Q.

自動火災報知設備の電源は、どこからとるか?

蓄電池又は交流低圧屋内幹線から、他の配線を分岐させずにとります。

Q.

電源の開閉器には何と表示するか?

自動火災報知設備用のものである旨です。専用とだけ書く形は条文と違います。

Q.

感知器の信号回路を送り配線にするのは何のためか?

容易に導通試験をすることができるようにするためです。末端には発信機、押しボタン又は終端器を設けます。

Q.

感知器回路の共通線は、1本につき何警戒区域以下か?

7警戒区域以下です。R型に接続される固有の信号を有する感知器や中継器の回路は除かれます。

まとめ

  • 電源は蓄電池又は交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずにとる。
  • 開閉器の表示は自動火災報知設備用で、専用とだけ書く形は条文と違う。
  • 信号回路は送り配線にして末端に発信機、押しボタン又は終端器
  • R型に接続される配線と地区音響装置までは、どちらも第12条第1項第五号に準ずる。

参考資料

  • 消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第24条第一号イからチまで/第三号イ及びロ/第五号ホ(e-Gov法令検索
  • 一般財団法人 建設業振興基金 試験研修本部「電気工事施工管理技術検定 問題・正答肢」(公式サイト)令和8年度1級
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