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受信機の機能が多すぎて、どれが2級に要るの?
2級の条文は2行しかないけど、それで全部なの?
この記事の要点
P型2級受信機とは、接続することができる回線の数が5以下の受信機のことです。
2級の条文は、1級の8つの号のうち5つを準用しています。
準用から外れた3つに、出題される2つが入っています。
受信機の機能は、P型1級とP型2級で条文の置き場所が違います。
2級の条文は2行しかありませんが、その1行目に「前項に定めるところによるほか」と書かれています。2級の規定は、1級の条文を読まないと揃いません。
条文をそのまま見ます。
受信機に係る技術上の規格を定める省令 第8条第2項
P型二級受信機の機能は、前項第二号から第四号まで並びに第七号及び第八号に定めるところによるほか、次に定めるところによらなければならない。
一 接続することができる回線の数は五以下であること。
二 火災表示試験装置による試験機能を有し、かつ、この装置の操作中に他の回線からの火災信号又は火災表示信号を受信したとき、火災表示をすることができること。
準用しているのは第二号から第四号までと第七号・第八号の5つです。1級は全部で8つの号があるので、残る3つ(第一号・第五号・第六号)が2級から外れます。
| 号 | 規定の中身 | 準用 | 出題での扱い |
|---|---|---|---|
| 第一号 | 火災表示試験装置と導通試験装置による試験機能 | 外れる | 答えになった |
| 第二号 | 電力の供給停止などで音響装置と故障表示灯が作動 | 準用する | 出ていない |
| 第三号 | 受信開始から火災表示までの所要時間は5秒以内 | 準用する | 出ていない |
| 第四号 | 2回線から同時に受信したとき火災表示 | 準用する | 出ていない |
| 第五号 | P型1級発信機との間で電話連絡ができること | 外れる | 答えになった |
| 第六号 | T型発信機を接続する受信機の通話先の選択 | 外れる | 出ていない |
| 第七号 | 蓄積式受信機の蓄積時間は5秒を超え60秒以内 | 準用する | 出ていない |
| 第八号 | 二信号式受信機の回線に蓄積機能を持たせない | 準用する | 出ていない |
答えになった2つは、どちらも準用から外れた号です。準用される5つは1回も出ていません。
準用から外れた第一号に、導通試験装置が書かれています。
同 第8条第1項第一号(P型1級受信機の機能)
火災表示の作動を容易に確認することができる装置(以下「火災表示試験装置」という。)及び終端器に至る信号回路の導通を回線ごとに容易に確認することができる装置(以下「導通試験装置」という。)による試験機能を有し…
2つの装置がまとめて第一号に置かれています。2級はこの号を準用せず、第2項第二号で火災表示試験装置だけを改めて定めています。
言い換えると、「火災表示試験装置は2級にも要るが、導通試験装置は要らない」ということです。
電話連絡の装置も同じで、2級には求められていません。令和3年度と令和7年度の出題では「設けないことができる」「設けなくてもよい」という書き方で正しい側に置かれています。同じ内容を「有しなければならない」と裏返した令和元年度と令和6年度前期の選択肢は、誤りにされました。
この号は、1級でも条件つきです。条文は「P型1級発信機を接続する受信機(接続することができる回線の数が一のものを除く)にあつては」と書いていて、1級でも回線が1本なら要りません。
4年度とも同じ作り方です。
例えば、令和元年度と令和6年度は電話連絡の装置、令和3年度と令和7年度は導通試験装置が誤りにされました。2つを交互に出している形です。どちらも1級の規定で、2級は準用していません。
| 年度・級・問 | 誤りにされた記述 |
|---|---|
| 令和元年度 2級 学科試験(後期)No.28 | 発信機との間で電話連絡をすることができる装置を有しなければならない |
| 令和3年度 2級 第一次検定(後期)No.27 | 導通試験装置による試験機能を有しなければならない |
| 令和6年度 2級 第一次検定(前期)No.25 | 発信機との間で電話連絡をすることができる装置を有しなければならない |
| 令和7年度 2級 第一次検定(後期)No.25 | 導通試験装置による試験機能を有しなければならない |
出るたびに、電話連絡と導通試験装置が入れ替わっています。どちらも1級の規定を2級に貼りつけた形です。
正しい側に置かれる選択肢は、第8条だけでは説明がつきません。予備電源も音圧も、受信機全体の規定である第3条と第4条にあります。受信機そのものではなく、受信機につなぐ配線の規定は自動火災報知設備の配線にまとめています。
| 正しい側に置かれた記述 | 根拠の条 |
|---|---|
| 接続することができる回線の数は5以下 | 第8条第2項第一号 |
| 火災表示試験装置による試験機能 | 第8条第2項第二号 |
| 予備電源は密閉型蓄電池 | 第4条第八号イ |
| 主音響装置の音圧は85dB以上 | 第4条第一号ロ |
| 火災灯を省略することができる | 第8条第2項に火災灯の規定が無い |
条が変わっても、正しい側の選択肢はほぼこの5つの回し使いです。予備電源と音圧は第8条ではなく、受信機全体にかかる第3条・第4条にあります。ただしもう1つ、電話連絡の装置を「設けないことができる」「設けなくてもよい」と否定形で書いたものも正しい側に置かれます(令和3年度・令和7年度)。
混同しやすい装置
火災表示試験装置:火災表示の作動を確認する装置です。1級にも2級にも要ります。
導通試験装置:終端器に至る信号回路の導通を回線ごとに確認する装置です。1級だけです。
電話連絡の装置:発信機との間で通話する装置です。2級には求められていません。
予備電源:密閉型蓄電池です。回線数が一の2級受信機では省略できます。
受信機と発信機:受信機は信号を受ける側、発信機は人が押して知らせる側です。P型発信機の記事にまとめました。
工事の届出:自動火災報知設備を設けるときは着手届が要ります。工事着手届の記事で扱っています。
P型2級受信機(複数回線)の機能を問う形で、2級に4年度出ています。いずれも「誤っているもの」「不適当なもの」を選ばせる形です。
選択肢は次の順に見ます。まず装置の名前を読み、導通と電話連絡が出てきたらそこを疑います。次に文末を見て、その2つが「有しなければならない」で終わっていれば誤りです。「設けないことができる」「設けなくてもよい」なら正しい側です。回線数5以下・火災表示試験装置・密閉型蓄電池・音圧85dB以上は、読み飛ばして構いません。
回線の数にも注意します。2級は5以下、自動火災報知設備の数値で扱っている3級は1です。感知器そのものの区分は感知器の定義にまとめています。
P型2級受信機に接続できる回線の数はいくつ以下か?
5以下です。P型3級受信機は1と定められています。
導通試験装置による試験機能は、P型2級受信機に必要か?
必要ありません。導通試験装置はP型1級受信機の第1項第一号にある規定です。
P型1級の8つの号のうち、2級に準用されないのはどれか?
第一号(火災表示試験装置と導通試験装置)・第五号(発信機との電話連絡)・第六号(T型発信機の選択)の3つです。答えになった2つは、どちらもこの中にあります。
予備電源にはどんな蓄電池を用いるか?
密閉型蓄電池です。ただし回線数が一の2級受信機では予備電源そのものを省略できます。
参考資料
※ この記事の出題の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
1級と2級で条文の置き場所が違います。
火災表示試験装置と導通試験装置は、1級では第1項第一号にまとめて書かれています。2級はその号を準用せず、火災表示試験装置だけを第2項第二号で改めて定めています。だから片方だけが要ります。
また、回線の数が一のP型2級受信機には予備電源も要りません(第3条第十三号ただし書)。回線数によってさらに規定が減ります。