地質調査技士 独学ノート

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令和元年度 地質調査技士 現場調査部門 No.98を解説、コア観察で分かること・分からないこと

令和元年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.98は、ボーリングコアの観察から判明する事項に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

ボーリングコアは、地層を深さ方向に連続して取り出した岩石です。深さの順に並べて観察すれば、地層分布・層厚・断層破砕帯・風化や変質の変化・割れ目の状態や頻度は読み取れます。

引っかけの核心は1点、割れ目の走向・傾斜はコアから決められないという点です。コアは取り出した時点でもとの方位が固定されておらず、方位を伴う量である走向・傾斜は測れません。

※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢記述正誤
1地層分布・層厚・断層破砕帯の深度や規模○(深さ方向に読み取れる)
2風化・変質による地山の変化○(コアの色や硬さで判別)
3割れ目の詳細な開口幅や走向・傾斜×(誤り)
正答。走向・傾斜はコアからは決められない
4割れ目の状態や頻度○(コアの割れ方から把握)

選択肢1・2・4は、いずれも深さ方向に並べたコアを見れば把握できる事項です。選択肢3だけが、コアからは決められない量を「判明する」としています。

選択肢3のポイント(ここが誤り)

走向・傾斜は、割れ目が「どの方位に」「どれだけ傾いて」広がっているかを表す量です。

方位を含むため、もとの向きが分からないと決められません。

ボーリングコアは孔から引き上げた時点で回転していて定方位ではないので、走向・傾斜は読み取れません。

詳細な開口幅も同じく注意が必要です。

地中で圧力を受けて閉じていた割れ目が、コアを取り出すと応力が抜けて緩み、見かけの開口幅が原地盤と変わるためです。

原地盤での走向・傾斜や開口幅を知りたいときは、孔壁を直接撮影・計測するボアホールカメラなどの孔内計測を使います。

選択肢3は、コア観察から判明する事項として最も不適当な記述です。方位を含む量(走向・傾斜)は孔内計測で測ると押さえます。

覚え方

  • コアで分かるのは深さ方向のこと(地層・層厚・断層破砕帯・風化変質・割れ目の状態や頻度)。分からないのは方位のこと(走向・傾斜)
  • コアは定方位でない=北がどちらか分からないので、走向・傾斜は決められない
  • 走向・傾斜や原地盤の開口幅は、孔壁を直接見るボアホールカメラなどの孔内計測で測る

理解度チェック

問題:ボーリングコアの観察から、割れ目の走向・傾斜を決めることができる。

〇か×か。

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答え:×

コアは引き上げた時点で定方位ではないため、方位を含む走向・傾斜は決められません。走向・傾斜は孔壁を直接計測するボアホールカメラなどの孔内計測で得ます。

問題:地層分布・層厚や、風化・変質による地山の変化は、ボーリングコアの観察から把握できる。

〇か×か。

答えを見る

答え:

いずれも深さ方向に並べたコアを観察すれば読み取れます。割れ目の状態や頻度も同様に把握できます。

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出典・参考資料

  • 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和元年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
  • 全地連「ボーリング柱状図作成及びボーリングコア取扱い・保管要領(案)・同解説」(平成27年6月)
  • ボーリングコア観察と孔内計測(走向・傾斜はボアホールカメラで孔壁を計測)の一般知識

※ 手順・区分は標準的な内容で、最新の基準・テキストで確認してください。

地質調査技士 独学ノート 編集部

この記事を書いた人

地質調査技士 独学ノート 編集部

地質調査技士検定で過去に問われた用語・数値・調査手順を、地盤工学会の基準やJIS・国土交通省・環境省などの一次資料と、全地連の公式過去問に照らして整理しています。

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