地質調査技士 独学ノート

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走向・傾斜とは?地層面の向きと傾き〔クリノメーター〕

ちしつモグラ

ちしつモグラ

走向と傾斜って何が違うの?どうやって測るの?ボーリングコアからは分かるの?

この記事の要点

  • 走向・傾斜は、傾いた地層面や断層面の向きと傾きを表す。
  • 走向=面と水平面の交線の方向、傾斜=それに直交する最大傾斜の角度
  • 地表ではクリノメーターで測る。ボーリングコアは定方位でないので走向・傾斜は測れない。

走向・傾斜とは、傾いた地層面(層理面)や断層面などの向きと傾きを表すものです。

走向は、その傾いた面と水平面との交線がのびていく方向をいい、北を基準に東西へ何度ずれているかで表します。

傾斜は、走向に直交する向きの最大傾斜(面がどれだけ傾いているか)で、角度と傾いている方位で表します。

走向・傾斜のイラスト。傾いた地層面と水平面の交線の方向が走向、走向に直交する最大傾斜の向きと角度が傾斜。
走向・傾斜のイメージ。傾いた地層面と水平面の交線がのびる方向が走向、走向に直交する向きの最大傾斜(角度と方位)が傾斜。地質図では走向傾斜記号(Tの字)で表す。※説明用イラスト。

走向と傾斜の違い

走向は面の「向き」、傾斜は面の「傾きの角度」です。

1つの傾いた面は、走向(どちらへのびるか)と傾斜(どちらへどれだけ傾くか)の2つで向きが決まります。

「N60°W 30°SW」のように、走向と傾斜角・傾斜方位をあわせて記録します。

用語意味
走向面と水平面の交線がのびる方向(北から東西に何度)
傾斜走向に直交する向きの最大傾斜の角度と方位

どう測るか:クリノメーター

地表の露頭では、クリノメーター(磁針・水準器・傾斜を測る振り子からなる道具)で走向・傾斜を測ります。走向は道具の長辺を地層面に密着させ水平にして磁針を読み、傾斜は道具を立てて振り子の角度を読みます。

過去問での問われ方:コアでは走向・傾斜は測れない

走向・傾斜は、ボーリングコアの観察と結びつけて問われます。

引っかけの中心はコアから走向・傾斜が判明するとすることです。

ボーリングコアは引き上げた時点で回転していて向き(方位)が固定されていない(定方位でない)ため、走向・傾斜は決められません。

原地盤での走向・傾斜は、孔壁を直接撮影・計測するボアホールカメラなどの孔内計測で得ます。

年度をまたいだ問われ方はボーリングコア観察の論点整理を参照してください。

まちがえやすい:走向と傾斜

走向は面がどちらへのびるか(向き)、傾斜は面がどちらへどれだけ傾くか(角度)です。走向だけ、傾斜だけでは面の向きは決まりません。

理解度チェック

問題:走向は、地層面と水平面との交線がのびていく方向である。

〇か×か。

答えを見る

答え:

走向は交線の方向(向き)です。傾斜はそれに直交する向きの最大傾斜の角度です。

問題:ボーリングコアの観察から、割れ目や地層面の走向・傾斜を決めることができる。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

コアは引き上げた時点で定方位でないため、走向・傾斜は決められません。孔壁を計測するボアホールカメラなどで得ます。

走向は面の向き、傾斜は最大傾斜の角度。コアは定方位でないので走向・傾斜は測れない

ここが出題の中心です。

出典・参考資料

  • 中国地質調査業協会 地質の教科書「走向・傾斜」(走向=傾斜した面と水平面との交線の方向/傾斜=それに直交する最大傾斜/クリノメーターで測定)。
  • 走向・傾斜の孔内計測(ボアホールカメラ)と、ボーリングコアが定方位でないことは、孔内計測の技術資料で照合。全地連 地質調査技士検定試験の砂礫・岩盤コアの観察に関する出題も参照。

※ 用語の意味を自分の言葉で書いています。最新の基準で確認してください。

地質調査技士 独学ノート 編集部

この記事を書いた人

地質調査技士 独学ノート 編集部

地質調査技士検定で過去に問われた用語・数値・調査手順を、地盤工学会の基準やJIS・国土交通省・環境省などの一次資料と、全地連の公式過去問に照らして整理しています。

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