工事用ボーリングは過去問でどう問われる?グラウト・アンカー・集水・排水の目的の引っかけ
ちしつモグラ
工事用ボーリングって種類で目的が違うの?集水ボーリングは下向きに掘るの?
この記事の要点
- 工事用ボーリングは目的で分かれる。グラウト=止水・地盤改良/アンカー=地すべり防止・法面補強/集水・排水=地下水排除。
- 集水ボーリング(横ボーリング工)は地下水を抜くため、水平よりやや上向きに掘る(下向きではない)。
- グラウトボーリングの目的は止水・地盤改良。液状化防止が目的とするのは誤り。
工事用ボーリングは、地質を調べる調査ボーリングと違い、地盤改良や地下水排除などの工事のために掘るボーリングです。種類ごとの目的と掘る向きが引っかけになるので、過去問での出方を見ていきます。
過去問でどう問われるか?
工事用ボーリングは、令和元年度・令和4年度の現場調査部門で問われています。まず、目的で4種類に分けて押さえます。
| 種類 | 目的 |
|---|---|
| グラウトボーリング | 固化材を注入して止水・地盤改良 |
| アンカーボーリング | グラウンドアンカーを設置(地すべり防止・法面補強) |
| 集水ボーリング(横ボーリング工) | 地下水を排除(やや上向きに掘る) |
| 排水ボーリング | 集水井などから水を排出 |
グラウトは固める、アンカーは留める、集水・排水は水を抜く、と押さえます。引っかけは大きく3パターンです。
- ① 集水ボーリングの向きを取り違える……下向きに掘削するとする(地下水を自然に流すため、水平よりやや上向きに掘る)
- ② グラウトボーリングの目的を取り違える……液状化防止が目的とする(目的は固化材注入による止水・地盤改良)
- ③ 目的を取り違える……アンカーボーリングを地下水排除とする(アンカーは地すべり抑止。地下水を抜くのは集水・排水)
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| R01 現場調査 No.88 | 集水ボーリングが下向き掘削とした → やや上向きに掘る ←①向き |
| R04 現場調査 No.30 | グラウトボーリングは液状化防止が目的とした → 止水・地盤改良 ←②目的 |
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。上の行は該当する過去問解説にリンクしています。
つまりグラウトは止水・地盤改良、アンカーは地すべり抑止、集水・排水は地下水排除(集水はやや上向き)が核心です。
理解度チェック
問題:集水ボーリング(横ボーリング工)は、地下水を抜くため水平よりやや下向きに掘削する。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
やや上向きに掘ります。
水を自然に流して抜くためです。
下向きでは流れ出ません。
問題:グラウトボーリングは、止水や地盤改良のために固化材を注入する目的で掘る。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
グラウトボーリングは止水・地盤改良が主目的です。「液状化防止が目的」とするのは誤りです。
問題:アンカーボーリングは、地下水を排除して間隙水圧を下げるための工法である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
地下水を抜くのは集水・排水ボーリングです。アンカーボーリングはグラウンドアンカーを設置して地すべりを抑えます。
問われるのは、4種類の目的と、集水ボーリングの向き(やや上向き)。ここを外さなければ、工事用ボーリングの問題は取りこぼしません。
出典・参考資料
- 地質調査技士検定 過去問題(全国地質調査業協会連合会=全地連/現場調査部門 R01 No.88、R04 No.30)。正答は全地連公開の正答番号で照合。
- 地すべり対策の工事用ボーリング(横ボーリング工=地下水排除・やや上向き/グラウト=止水・地盤改良)。斜面防災対策技術協会・農林水産省の資料で照合。
※ 論点と用語の意味を自分の言葉で書いています。最新の基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月