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有機溶剤中毒予防規則(制御風速・測定・健診・試験研究)|作業環境測定士

編集部

有機則は「制御風速」と「試験研究の特例」が引っかけの定番です。外付け式は0.4ではなく0.5。試験研究は作業主任者がいらないだけで、測定と健診は必要。

この記事の要点

局所排気装置の制御風速は囲い式0.4m/s、外付け式は側方・下方0.5m/s、上方1.0m/s第3種有機溶剤等は作業環境測定の義務がありません(測定は第1種・第2種)。

試験研究の業務では有機溶剤作業主任者の選任は不要ですが、作業環境測定と有機溶剤等健康診断は必要です。

有機溶剤中毒予防規則(有機則)は、労働衛生関係法令の問15あたりで毎年のように出ます。制御風速・作業環境測定の対象・健康診断・試験研究の特例が問われます。

有機溶剤の区分(第1種・第2種・第3種)は有機溶剤等の区分を参照してください。

局所排気装置の制御風速

フードの型式制御風速
囲い式フード0.4 m/s
外付け式フード(側方吸引型・下方吸引型)0.5 m/s
外付け式フード(上方吸引型)1.0 m/s

外付け式は囲い式より有害物質を捕らえにくいため、制御風速が大きく定められています。「外付け式で0.4 m/s」とするのは誤りです(0.4は囲い式)。

空気清浄装置を設けていない局所排気装置の排気口は、屋根から1.5m以上の高さとします(濃度が基準未満の場合を除く)。

測定・健診の対象

  • 作業環境測定…第1種・第2種有機溶剤等を用いる屋内作業場で必要です。第3種有機溶剤等は作業環境測定の義務がありません
  • 有機溶剤作業主任者…有機溶剤の種別を問わず、屋内作業場などで選任します(第3種の塗装業務でも選任が必要)。
  • タンク内業務…有機溶剤の蒸気を発散するおそれのあるタンク内部の業務では、送気マスクを使用させます。
試験研究の業務には特例があります。有機溶剤作業主任者の選任は不要です。ただし、適用除外の認定を受けない限り、作業環境測定と有機溶剤等健康診断は必要です。「試験研究だから健診も測定も不要」と思い込むのが引っかけで、不要なのは作業主任者の選任だけです。

混同しやすいところ

囲い式 と 外付け式の制御風速

囲い式は0.4m/s、外付け式は側方・下方で0.5m/s、上方で1.0m/sです。外付け式を0.4m/sとするのは誤りです。

試験研究の特例

試験研究の業務で不要になるのは有機溶剤作業主任者の選任です。作業環境測定と健康診断は(適用除外認定がなければ)必要です。

第3種有機溶剤等 と 作業環境測定

作業環境測定の義務は第1種・第2種有機溶剤等にあり、第3種有機溶剤等にはありません。一方、作業主任者は第3種でも選任します。

過去問でどう問われたか

有機則は、労働衛生関係法令の問15あたりで毎年(令和5年8月〜令和8年2月)「誤っている記述」を選ばせる形で出ます。

年度誤りとされた記述
令和6年8月問15外付け式フードの局所排気装置の制御風速を0.4m/sとする(外付け式は0.5m/s以上)。
令和5年8月問15試験研究の業務では有機溶剤等健康診断を行わなくてもよい(健診は必要)。

引っかけは次の型に整理できます。

  • 外付け式の制御風速を0.4m/sとする(0.5m/s以上)。
  • 試験研究は健診・測定も不要とする(不要なのは作業主任者の選任)。
  • 第3種有機溶剤等にも測定義務があるとする(測定は第1種・第2種)。

制御風速は囲い式0.4・外付け側方下方0.5・上方1.0m/s。第3種は測定義務なし。試験研究は作業主任者選任が不要だが測定と健診は必要。外付けを0.4・試験研究で健診不要が定番の引っかけです。

編集部メモ

有機則は、制御風速の数字(囲い式0.4・外付け0.5・上方1.0)と、試験研究の特例(作業主任者だけ不要)が頻出です。有機溶剤の区分は有機溶剤等の区分、作業主任者の一般論は作業主任者とつながります。条文はe-Govで確認します。

理解度チェック

問題:第2種有機溶剤等を用いる屋内作業場の局所排気装置で、フードを外付け式とした場合、0.4m/sの制御風速を出し得る能力があればよい。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

外付け式(側方・下方吸引型)は0.5m/s以上です。0.4m/sは囲い式の値です(令和6年8月 関係法令 問15)。

問題:屋内作業場で第2種有機溶剤等を用いて試験研究の業務を行う場合、常時従事する労働者に有機溶剤等健康診断を行わなくてもよい。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

試験研究で不要になるのは作業主任者の選任です。健康診断は(適用除外認定がなければ)必要です(令和5年8月 関係法令 問15)。

問題:第3種有機溶剤等を用いて屋内作業場で洗浄の業務を行う場合は、作業環境測定を行わなくてもよい。

〇か×か。

答えを見る

答え:

作業環境測定の義務は第1種・第2種有機溶剤等にあり、第3種にはありません(令和5年8月 関係法令 問15の論点)。

まとめ

有機則では、局所排気装置の制御風速は囲い式0.4m/s・外付け式の側方下方0.5m/s・上方1.0m/sです。

作業環境測定の義務は第1種・第2種有機溶剤等にあり、第3種にはありません。試験研究の業務では作業主任者の選任は不要ですが、測定と健康診断は必要です。

引っかけは、外付け式を0.4m/s・試験研究で健診や測定も不要、です。

参考資料

  • 有機溶剤中毒予防規則(局所排気装置の制御風速=囲い式0.4m/s・外付け式の側方下方0.5m/s・上方1.0m/s〔第16条〕、第3種有機溶剤等は作業環境測定の義務なし、試験研究の業務は有機溶剤作業主任者の選任不要だが作業環境測定・有機溶剤等健康診断は必要〔適用除外認定がない場合〕、タンク内業務は送気マスク)は、有機溶剤中毒予防規則(e-Gov・厚生労働省)にもとづく。制御風速・試験研究の扱いは厚生労働省資料・労働新聞社 労働法検索による。
  • 過去問の問われ方は、安全衛生技術試験協会の公表試験問題(労働衛生関係法令 問15ほか、令和5年8月〜令和8年2月)にもとづく。誤りとされた記述は公表正答による。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。