編集部
測定基準は「数字と例外」が問われます。A測定の採取時間10分以上、でも直接捕集は別。気温湿度の測定器、測定点の高さ、酸欠は5点以上。
この記事の要点
A測定の試料採取時間は10分以上の継続した時間。ただし直接捕集方法では10分以上の必要はありません。A測定は作業が定常的に行われている時間に行います。
暑熱の気温・湿度は0.5℃目盛のアスマン通風乾湿計、騒音の測定点は6m以下の交点で床上120〜150cm、第1種酸素欠乏の酸素濃度は測定点5以上です。
作業環境測定基準は、労働衛生関係法令の問9〜問10で毎年のように出ます(令和5・6年は問9、令和7年以降は問10/告示「作業環境測定基準」)。
測定の方法・測定器・測定点・採取時間の数字と例外が問われます。評価の方法は評価値と管理区分を参照してください。
| 項目 | 測定器・測定点 |
|---|---|
| 暑熱の気温・湿度 | 0.5℃目盛のアスマン通風乾湿計(または同等以上) |
| 寒冷の気温・湿度 | 単位作業場所の中央部、床上50〜150cm、1以上 |
| 騒音 | 6m以下の等間隔の交点、床上120〜150cm |
| 一酸化炭素・二酸化炭素(中央管理方式の事務所) | 室の中央部、床上75〜120cm、1以上 |
| 第1種酸素欠乏(酸素濃度) | 分布を知るのに適当な位置に、5以上 |
混同しやすいところ
A測定の採取時間 と 直接捕集
A測定の採取時間は10分以上の継続した時間ですが、直接捕集方法(検知管など)ではこの10分以上の規定はあてはまりません。
ベリリウム と 分粒装置
鉱物性粉じん(吸入性)は分粒装置を用いますが、ベリリウム及びその化合物は分粒装置を用いません。同じ分粒装置を用いるとするのは誤りです。
測定点の高さ
寒冷の気温湿度は50〜150cm、騒音は120〜150cm、事務所のCO・CO₂は75〜120cmと、項目で違います。
作業環境測定基準は、労働衛生関係法令の問9〜問10で毎年(令和5年8月〜令和8年2月。令和5・6年は問9、令和7年以降は問10)「誤っている記述」を選ばせる形で出ます。
| 年度 | 問 | 誤りとされた記述 |
|---|---|---|
| 令和6年8月 | 問9 | ベリリウム及びその化合物の捕集に、鉱物性粉じんと同じ分粒装置を用いる(実際は用いない)。 |
| 令和5年8月 | 問9 | A測定で直接捕集方法により採取する場合も、採取時間は10分以上の継続した時間としなければならない(実際はその必要はない)。 |
引っかけは次の型に整理できます。
A測定の採取時間は10分以上(直接捕集は除く)・作業が定常的な時間に。暑熱はアスマン0.5℃目盛、酸欠は測定点5以上、ベリリウムは分粒装置を用いない。直接捕集も10分以上必要・ベリリウムに分粒装置が定番の引っかけです。
問題:A測定で直接捕集方法により試料空気を採取する場合、採取時間は10分以上の継続した時間としなければならない。
〇か×か。
答え:×
A測定の採取時間は原則10分以上の継続した時間ですが、直接捕集方法ではこの規定はあてはまりません(令和5年8月 関係法令 問9)。
問題:ベリリウム及びその化合物の捕集には、鉱物性粉じんを捕集する場合と同じ特性の分粒装置を用いなければならない。
〇か×か。
答え:×
ベリリウム及びその化合物は分粒装置を用いません。鉱物性粉じん(吸入性)が分粒装置を用います(令和6年8月 関係法令 問9)。
問題:第1種酸素欠乏危険作業に係る作業場の酸素濃度の測定における測定点は、5以上としなければならない。
〇か×か。
答え:〇
酸素の濃度分布を知るのに適当な位置に、5以上の測定点とします(令和5年8月 関係法令 問9の論点)。
作業環境測定基準では、A測定の採取時間は10分以上の継続した時間(直接捕集は除く)、作業が定常的に行われている時間に行います。
暑熱の気温湿度は0.5℃目盛のアスマン通風乾湿計、測定点の高さは項目で異なり、第1種酸素欠乏の酸素濃度は5以上の測定点です。ベリリウムは分粒装置を用いません。
引っかけは、直接捕集でも10分以上必要・ベリリウムに分粒装置・測定点の数字、です。
参考資料
※ 最終更新:2026年6月
編集部メモ
測定基準は「数字(採取時間・測定点の高さ・点数)」と「例外(直接捕集・ベリリウム)」が問われます。A測定・B測定の方法とセットで、数字と例外を表で覚えると確実です。測定の頻度・記録は測定頻度と記録の保存を参照してください。