管工事施工管理技士 独学ガイド

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被防食体はプラス端子につなぐのか?電気防食法の読み分け

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電気防食の端子がプラスかマイナスかで迷います。

年度によって書き方も違って見えます。

この記事の要点

外部電源方式で被防食体をプラス端子に接続すると書いた肢は、令和元年度に誤りとなりました。

令和4年度と平成25年度は、マイナス側に接続する肢が正しい肢として出ています。

流電陽極方式はマグネシウム合金等を犠牲陽極として使うと出題されました。

電気防食は1級の問題Bで6問、第二次検定でも問われている論点です。

外部電源方式が出た3年度を並べます。

電気防食法の外部電源方式で被防食体をどちらの端子に接続するかを並べた図。左は外部電源方式が出た3年度の肢で、令和元年度の問題B肢4は直流電源装置から被防食体に防食電流が流れるように直流電源装置のプラス端子に被防食体を接続するとして公表正答4の誤り、令和4年度の問題B肢2は直流電源装置のマイナス端子に被防食体を接続するとする正しい肢、平成25年度の問題B肢4は防食する対象をマイナス側に接続するとする正しい肢。右は電気防食法の2つの方式で、外部電源方式は直流電源装置から防食電流を流し被防食体をマイナス側へ接続すること、流電陽極方式はマグネシウム合金等を犠牲陽極として使うこと、マクロセル腐食への対策は土質の差で生じるマクロセル腐食に埋設した鋼管へマグネシウム合金の犠牲陽極を施すこと。下は平成25年度の肢1で、SUS444製貯湯タンクに応力腐食割れの対策として外部電源方式の電気防食を施したとして公表正答1の誤り。
左が3年度の肢、右が2つの方式。下が方式を当て違えた肢。

外部電源方式ではどちらの端子につなぐと出題されたのか

プラス端子と書いた肢が誤りになりました。

令和元年度 1級 学科試験 問題B【No.16】(4)(誤りの肢)

電気防食法における外部電源方式では、直流電源装置から被防食体に防食電流が流れるように、直流電源装置のプラス端子に被防食体を接続する。

令和元年度の公表正答は(4)です。プラス端子に被防食体を接続するという部分が誤りと確定します。

前半は正しく書かれています。直流電源装置から被防食体に防食電流が流れるようにという目的の部分です。

正しい肢はどう書いているのか

マイナス側に接続すると書いています。

令和4年度 1級 第一次検定 問題B【No.10】(2)(正しい肢)

電気防食法における外部電源方式では、直流電源装置のマイナス端子に被防食体を接続する。

平成25年度 1級 学科試験 問題B【No.17】(4)(正しい肢)

外部電源方式の電気防食では、防食する対象を-(マイナス)側に接続する。

2年度とも同じ向きです。被防食体をマイナス側につなぎます。

呼び方だけが年度で違います。マイナス端子-(マイナス)側で、指しているものは同じです。

年度 被防食体をつなぐ先 扱い
令和元年度 プラス端子 誤り(公表正答4)
令和4年度 マイナス端子 正しい肢
平成25年度 -(マイナス)側 正しい肢

まちがえやすいポイント

誤りの肢は、防食電流の向きまで正しく書いたうえで端子だけを入れ替えています。

前半に納得すると、そのまま最後まで通してしまいます。プラスかマイナスかだけを見に行くのが早いです。

正しい肢は2年度で言い方が違います。マイナス端子と書く年度と、記号で書く年度があります。

流電陽極方式は何を使うのか

マグネシウム合金等を犠牲陽極として使います。

令和5年度 1級 第一次検定 問題B【No.10】(2)(正しい肢)

電気防食法における流電陽極方式は、マグネシウム合金等を犠牲陽極として使用する。

電源を使いません。マグネシウム合金等そのものが電極になります。

役割の名前も肢に書かれています。犠牲陽極として使用すると出題されました。

マクロセル腐食にはどう対処すると出題されたのか

埋設した鋼管に犠牲陽極を施すと書かれています。

平成25年度 問題B【No.17】(2)(3)(いずれも正しい肢)

コンクリート中の鉄筋とコンクリート壁を貫通する土中埋設鋼管が接続することによって生じるマクロセル腐食では、建物近傍の埋設鋼管が腐食する。

土質の差によって生じるマクロセル腐食の対策として、埋設した鋼管にマグネシウム合金の犠牲陽極を施した。

腐食する側が肢に書かれています。建物近傍の埋設鋼管が腐食します。

対策は流電陽極方式と同じ材料です。マグネシウム合金の犠牲陽極を埋設鋼管に施します。

腐食の種類そのものは腐食と防食の読み分けで扱っています。

方式の名前が合っていれば正しい肢になるのか

当てる相手が違うと誤りになります。

平成25年度 問題B【No.17】(1)(誤りの肢)

SUS444製貯湯タンクには、応力腐食割れの対策として外部電源方式の電気防食を施した。

平成25年度の公表正答は(1)です。応力腐食割れの対策としてという結び付け方が誤りと確定します。

方式の名前自体は同じ問題の(4)にも出ています。語が出ているかどうかでは切れません

仕様書は電気防食をどう扱っているのか

ガス設備の地中配管について、参照先を示しています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)第6編 2.2.5「防食処置」(抜粋・255〜256ページ)

(1) 鋼管で、腐食のおそれのある部分は、次による防食処置を施すものとする。ただし、監督職員の承諾の上、ガス事業者の定める工法によることができる。

(エ) 地中配管に電気防食を施す場合は、ガス工作物の技術上の基準を定める省令第47 条(防食処置)による。

仕様書自体は極性を書いていません。省令第47条によると参照先を示す形です。

鋼管類の地中配管は別の節が受け持ちます。第2編2.7.3「防食処置」で防食テープ等の巻き方が定められています。

地中配管の埋設深さと防食処置は地中配管の埋設と防食で扱っています。

理解度チェック

Q.

「外部電源方式では、直流電源装置のプラス端子に被防食体を接続する」は正しいか。

誤りです。令和元年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

外部電源方式で被防食体をつなぐのはどちら側か。

マイナス側です。令和4年度と平成25年度で正しい肢として出ています。

Q.

流電陽極方式は何を犠牲陽極として使うと出題されたか。

マグネシウム合金等です。令和5年度の正しい肢です。

Q.

「SUS444製貯湯タンクに応力腐食割れの対策として外部電源方式の電気防食を施した」は正しいか。

誤りです。平成25年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

仕様書はガス設備の地中配管の電気防食について何を参照させているか。

ガス工作物の技術上の基準を定める省令第47条(防食処置)です。

まとめ

  • 外部電源方式でプラス端子と書いた肢は誤り。
  • 令和元年度の公表正答は(4)
  • 被防食体はマイナス側に接続する。
  • 令和4年度は端子、平成25年度は記号で書かれた。
  • 流電陽極方式はマグネシウム合金等を犠牲陽極にする。
  • 土質の差によるマクロセル腐食にも犠牲陽極を施す。
  • SUS444製貯湯タンクと応力腐食割れの結び付けは誤り。
  • 仕様書はガス設備の地中配管で省令第47条を参照させる。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答、及び現行の法令と仕様書を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 施工管理法2級 施工管理法を見てください。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題B【No.16】(令和元年度)及び同年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は(4)です。
  • 同 学科試験 問題B【No.17】(平成25年度)及び同年度の公表正答肢。公表正答は(1)です。
  • 同 第一次検定 問題B【No.10】(令和4年度)及び同年度の公表正答肢。公表正答は(1)で、本記事が引用した(2)は正しい肢です。
  • 同 第一次検定 問題B【No.10】(令和5年度)及び同年度の公表正答肢。公表正答は(3)で、本記事が引用した(2)は正しい肢です。
  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)第6編 ガス設備工事 2.2.5「防食処置」(255〜256ページ)及び第2編 2.7.3「防食処置」(66ページ)(国土交通省大臣官房官庁営繕部)。
  • ※ ガス工作物の技術上の基準を定める省令(平成12年通商産業省令第111号)は参照していません。省令名と番号は、同仕様書第6編1.1.1の記載によります。仕様書が参照先として挙げている事実だけを記載しています。
  • ※ 端子の向きがなぜそうなるかを説明する記述は、いずれの問題文にも仕様書にもありません。誤りとして出題された事実と、正しい肢が書いている接続先を記載しています。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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