管工事施工管理技士 独学ガイド

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除霜運転はどのサイクルに切り替えるのか?ヒートポンプの読み分け

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除霜のときに冷房と暖房のどちらへ切り替えるのか迷います。

外気温と暖房能力の向きも毎回逆に見えます。

この記事の要点

電気式の除霜運転は、四方弁を冷房サイクルに切り替えて行います。

「空気熱源では外気温度が高くなると暖房能力が低下する」とした肢は誤りでした。

ガスエンジンヒートポンプは排気ガスや冷却水からの排熱を回収します。

1級の問題AではNo.21がヒートポンプの枠です。

令和5年度と令和7年度の8肢を並べます。

ヒートポンプの正しい肢と誤りの肢を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.21(令和5年度・令和7年度)の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、電気式の暖房時の除霜運転は一般的に冷房サイクルに切り替えて行うこと、冷房サイクルと暖房サイクルの切り替えは一般的に配管回路に設置された四方弁により行うこと、ガスエンジンヒートポンプはエンジンの排気ガスや冷却水からの排熱を回収するための熱交換器を備えていること、暖房では圧縮された冷媒が凝縮器で放熱する熱エネルギーを使用すること、地下水等の熱を利用する場合の適応条件としては容易に得られることや量が豊富でその時間的変化が少ないことが挙げられること。誤りとして出た記述は、令和5年度の空気熱源では外気温度が高くなると暖房能力が低下するというもの、令和7年度の空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は法定冷凍トンの算定をする場合に連結する全モジュールを合算しなければならないというもの。1級問題A第21問がヒートポンプの枠で、令和5年度はヒートポンプ全般、令和7年度は空気熱源ヒートポンプで出題され、どちらも公表正答は3。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

除霜運転はどのサイクルに切り替えるのか

冷房サイクルです。

令和5年度 1級 第一次検定 問題A【No.21】(1)/令和7年度 問題A【No.21】(2)(いずれも正しい肢)

電気式の場合、除霜運転は、一般的に、四方弁を冷房サイクルに切り替えて行う。

電気式の場合、暖房時の除霜運転は、一般的に、冷房サイクルに切り替えて行う。

2年とも同じ向きで出ました。冷房サイクルに切り替えて行います。

切り替えに使う部品も書かれています。四方弁です。

外気温度と暖房能力はどう出されたのか

高くなると低下すると書いた肢が誤りでした。

令和5年度 問題A【No.21】(3)(誤りの肢)

空気熱源では、外気温度が高くなると暖房能力が低下する。

令和5年度の公表正答は(3)です。外気温度が高くなると暖房能力が低下するという記述は誤りと確定します。

正しい向きは同じ年度の問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

ガスエンジン式は何を回収するのか

排気ガスと冷却水の排熱です。

令和7年度 問題A【No.21】(1)(4)(いずれも正しい肢)

(1) ガスエンジンヒートポンプは、一般的に、エンジンの排気ガスや冷却水からの排熱を回収するための熱交換器を備えている。

(4) 冷房サイクルと暖房サイクルの切り替えは、一般的に、配管回路に設置された四方弁により行う。

項目 正しい肢として出た内容
除霜運転 冷房サイクルに切り替えて行う
サイクルの切替え 配管回路の四方弁により行う
ガスエンジン式が回収する熱 排気ガスや冷却水からの排熱
暖房で使う熱 冷媒が凝縮器で放熱する熱

回収するのは2か所からです。排気ガスや冷却水と書かれています。

暖房で使うのは放熱側の熱です。圧縮された冷媒が凝縮器で放熱する熱エネルギーです。

まちがえやすいポイント

除霜運転は暖房中に行う運転です。

暖房しているときに霜が付くので、そこで冷房サイクルへ切り替えます。暖房サイクルのままと書いてあれば誤りです。

四方弁は両方の場面に出ます。除霜運転にもサイクルの切替えにも使われると書かれています。

モジュール型の法定冷凍トンはどう出されたのか

合算しなければならないと書いた肢が誤りでした。

令和7年度 問題A【No.21】(3)(誤りの肢)

空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は、法定冷凍トンの算定をする場合、連結する全モジュールを合算しなければならない。

令和7年度の公表正答は(3)です。全モジュールを合算しなければならないという記述は誤りと確定します。

正しい算定方法は同じ年度の問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

法定冷凍能力の換算は法定冷凍能力で扱っています。

冷凍サイクルの原理は冷凍サイクルと冷媒の読み分けで扱っています。

地下水を熱源にする条件は何か

量と変化の少なさです。

令和5年度 問題A【No.21】(4)(2)(いずれも正しい肢)

(4) 地下水等の熱を利用する場合の適応条件としては、容易に得られること、量が豊富でその時間的変化が少ないこと等があげられる。

(2) 暖房では、圧縮された冷媒が凝縮器で放熱する熱エネルギーを使用する。

条件が3つ並んでいます。容易に得られること、量が豊富、時間的変化が少ないことです。

熱源に求めるのは安定性です。時間的変化が少ないことが挙げられています。

理解度チェック

Q.

電気式の除霜運転はどのサイクルに切り替えて行うか。

冷房サイクルです。四方弁で切り替えます。

Q.

「空気熱源では外気温度が高くなると暖房能力が低下する」は正しいか。

誤りです。令和5年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

ガスエンジンヒートポンプは何から排熱を回収するか。

エンジンの排気ガスや冷却水からです。

Q.

暖房で使うのは冷媒がどこで放熱する熱か。

凝縮器です。圧縮された冷媒が放熱します。

Q.

地下水等を熱源にする適応条件は。

容易に得られること、量が豊富でその時間的変化が少ないこと等です。

まとめ

  • 除霜運転は冷房サイクルに切り替えて行う。
  • 切替えは配管回路の四方弁による。
  • ガスエンジン式は排気ガスや冷却水から排熱を回収。
  • 暖房は冷媒が凝縮器で放熱する熱を使う。
  • 地下水等の条件は量が豊富で時間的変化が少ないこと。
  • 「外気温度が高くなると暖房能力が低下」とした肢は誤り。
  • 「モジュール型は全モジュールを合算」とした肢も誤り。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 空調・換気2級 空調・換気を見てください。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.21】(令和5年度・令和7年度)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は令和5年度・令和7年度ともに(3)です。
  • ※ 空気熱源ヒートポンプの外気温度と暖房能力の正しい関係、およびモジュール型における法定冷凍トンの正しい算定方法については、この記事で扱った年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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