管工事施工管理技士 独学ガイド

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冷媒が熱を奪うのはどの過程か?冷凍サイクルと冷媒の読み分け

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冷凍サイクルの温度と成績係数の関係が毎回わからなくなります。

冷媒の名前と係数の話も混ざります。

この記事の要点

冷却は、冷媒が蒸発する際に必要な熱を物体から奪うことで起こります。

「蒸発温度を高く凝縮温度を低くすると成績係数は小さくなる」とした肢は誤りでした。

アンモニアの地球温暖化係数も大きいとした肢も誤りでした。

冷凍サイクルは原理の枠で出るので、機器の仕様とは別に押さえます。

令和5年度のNo.1とNo.9から8肢を並べます。

冷凍サイクルと冷媒の正しい肢と誤りの肢を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.1・No.9(令和5年度)の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、冷媒を使用した冷却は冷媒が蒸発する際に必要な熱を冷却する物体から奪うことによりおこること、冷媒に使用される主なものにはアンモニア・フロン類・水等があること、蒸発した冷媒を液化するためには圧縮機を用いて機械的に圧縮する方法や吸収剤等により吸収する方法があること、ハイドロクロロフルオロカーボンHCFCは機器等での使用は禁止されていないが国内生産は全廃されていること、温室効果とは日射エネルギーにより加熱された地表面からの熱放射の一部を大気中の水蒸気や二酸化炭素等が吸収することで大気が一定の温度に保たれることをいうこと。誤りとして出た記述は、単段圧縮冷凍サイクルでは蒸発温度を高く凝縮温度を低くすると成績係数は小さくなるというもの、アンモニアはオゾン層破壊係数が0の自然冷媒であるが毒性や可燃性があり地球温暖化係数も大きいというもの。成績係数を含む問は13問で確認できる。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

冷却はどの過程で起こるのか

冷媒が蒸発するときです。

令和5年度 1級 第一次検定 問題A【No.9】(1)(2)(3)(いずれも正しい肢)

(1) 冷媒を使用した冷却は、冷媒が蒸発する際に必要な熱を冷却する物体から奪うことによりおこる。

(2) 冷媒に使用される主なものには、アンモニア、フロン類、水等がある。

(3) 蒸発した冷媒を液化するためには、圧縮機を用いて機械的に圧縮する方法や吸収剤等により吸収する方法がある。

熱を奪う相手も書かれています。冷却する物体から奪うとされています。

液化の方法は2つ挙げられています。機械的に圧縮する方法吸収剤等により吸収する方法です。

成績係数と温度の関係はどう出されたのか

小さくなると書いた肢が誤りでした。

令和5年度 問題A【No.9】(4)(誤りの肢)

単段圧縮冷凍サイクルでは、蒸発温度を高く、凝縮温度を低くすると成績係数は小さくなる。

令和5年度の公表正答は(4)です。小さくなるという記述は誤りと確定します。

正しい向きは同じ年度の問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

まちがえやすいポイント

温度の条件が2つ同時に動きます。

蒸発温度を高くする、凝縮温度を低くする、という2つの条件がセットで書かれ、その結果として成績係数がどうなるかが問われました。条件のほうは正しく書かれ、結果だけが入れ替えられています。

係数の名前も似ています。オゾン層破壊係数と地球温暖化係数は別物として出ます。

冷媒の係数はどう出されたのか

地球温暖化係数も大きいと書いた肢が誤りでした。

令和5年度 問題A【No.1】(3)(誤りの肢)

アンモニアは、オゾン層破壊係数が0の自然冷媒であるが、毒性や可燃性があり地球温暖化係数も大きい。

令和5年度の公表正答は(3)です。地球温暖化係数も大きいという記述は誤りと確定します。

前半は正しい肢と同じ書き方です。オゾン層破壊係数が0の自然冷媒とされています。

HCFCと温室効果はどう出されたのか

2つとも正しい肢でした。

令和5年度 問題A【No.1】(2)(4)(1)(いずれも正しい肢)

(2) ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)は、機器等での使用は禁止されていないが、国内生産は全廃されている。

(4) 温室効果とは、日射エネルギーにより加熱された地表面からの熱放射の一部を、大気中の水蒸気、二酸化炭素等が吸収することで、大気が一定の温度に保たれることをいう。

(1) 温室効果ガスとは、二酸化炭素、メタン等で、「地球温暖化対策の推進に関する法律」には、対象とするガスが定義されている。

対象 出題された扱い
HCFCの使用 機器等での使用は禁止されていない
HCFCの国内生産 全廃されている
温室効果ガス 地球温暖化対策の推進に関する法律に定義がある

使用と生産で扱いが違います。使用は禁止されていないが、国内生産は全廃とされています。

吸収するのは大気中の成分です。水蒸気、二酸化炭素等が挙げられています。

冷凍機の分類は冷凍機の種類と圧縮機で扱っています。

フロン類の管理は第一種特定製品とフロン類で扱っています。

理解度チェック

Q.

冷媒を使用した冷却はどの過程で起こるか。

冷媒が蒸発する際です。必要な熱を冷却する物体から奪います。

Q.

冷媒に使用される主なものは。

アンモニア、フロン類、水等です。

Q.

蒸発した冷媒を液化する方法は2つ挙げると何か。

圧縮機で機械的に圧縮する方法と、吸収剤等により吸収する方法です。

Q.

HCFCの国内生産はどうなっているか。

全廃されています。機器等での使用は禁止されていません。

Q.

「アンモニアは地球温暖化係数も大きい」は正しいか。

誤りです。令和5年度の公表正答はこの肢でした。

まとめ

  • 冷却は冷媒が蒸発する際に熱を奪って起こる。
  • 冷媒はアンモニア・フロン類・水等。
  • 液化は圧縮吸収の2つの方法。
  • HCFCは使用は禁止されていないが国内生産は全廃
  • 温室効果ガスは地球温暖化対策の推進に関する法律に定義がある。
  • 温室効果は水蒸気・二酸化炭素等が熱放射の一部を吸収すること。
  • 「蒸発温度を高く凝縮温度を低くすると成績係数は小さくなる」は誤り。
  • 「アンモニアは地球温暖化係数も大きい」も誤り。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 機械工学2級 機械工学を見てください。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.1】【No.9】(令和5年度)及び同年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答はNo.1が(3)、No.9が(4)です。
  • ※ 単段圧縮冷凍サイクルにおいて蒸発温度と凝縮温度を変えたときの成績係数の正しい向きについては、この記事で扱った年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
  • ※ アンモニアの地球温暖化係数の正しい大小についても、正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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