管工事施工管理技士 独学ガイド

  1. HOME
  2. 空調・換気
  3. > ダクトの吊りと支持

ダクトの吊り間隔とは?工法で変わる数値と形鋼振れ止め支持

T

T

吊り間隔の数字が工法ごとにあって、順番が覚えられません。

振れ止め支持にも間隔があると聞きました。

この記事の要点

吊り間隔は工法で変わります。共板フランジ工法が2,000mm以下で最も短くなります。

形鋼振れ止め支持は12m以下ごとと末端部に行います。

吊り金物の山形鋼の長さは保温も含めたダクトの横幅以上です。

吊り間隔は工法で変わり、共板フランジ工法が最も短くなります。

工法別の数値を並べます。

ダクトの吊り及び支持の要件を並べた図。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第3編2.2.2「ダクトの吊り及び支持」により、吊り金物に用いる山形鋼の長さは保温も含めたダクトの横幅以上とする。横走りダクトは12メートル以下ごとに形鋼振れ止め支持を行うほか、横走りダクト末端部にも行う。ただしダクトの周長が1,000mm以内の場合と、吊り用ボルトの長さが平均200mm以内の場合は除く。立てダクトには各階1箇所以上に振れ止め支持(固定)を行う。ダクトの振動伝播を防ぐ必要がある場合は防振材を介して吊り及び支持を行う。アングルフランジ工法ダクトの横走りダクトは吊り間隔3,640mm以下ごとに吊りを行う。表3.2.2により、ダクトの長辺750以下は山形鋼25×25×3、750を超え1,500以下は30×30×3、1,500を超え2,200以下は40×40×3、2,200を超えるものは40×40×5とし、吊り用ボルトはいずれもM10又は呼び径9とする。ダクトの周長が3,000mmを超える場合の吊り用ボルトの径は強度を確認の上、選定する。コーナーボルト工法ダクトの横走りダクトの吊り間隔は、スライドオンフランジ工法ダクトが3,000mm以下、共板フランジ工法ダクトが2,000mm以下とし、機械室内は長辺450mm以下の横走りダクトの吊り間隔は2,000mm以下とする。スパイラルダクトの吊り間隔は4,000mm以下、円形ダクトは3,640mm以下とする。
4つの数値が並ぶ。※仕様書の要件を並べた図。

吊り間隔は工法でどう変わるのか

4つの数値が出てきます。

工法・管の種類 横走りダクトの吊り間隔
スパイラルダクト 4,000mm以下
アングルフランジ工法 3,640mm以下
円形ダクト 3,640mm以下
スライドオンフランジ工法 3,000mm以下
共板フランジ工法 2,000mm以下

同じ数値が2か所に出ます。アングルフランジ工法と円形ダクトはどちらも3,640mm以下です。

場所による例外もあります。機械室内は長辺450mm以下の横走りダクトも2,000mm以下とされています。

形鋼振れ止め支持はどこに行うのか

間隔と末端が示されています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第3編2.2.2.1(2)(3)

(2) 横走りダクトは、次の場合を除き、12m以下ごとに、標準図(ダクトの吊り金物・形鋼振れ止め支持要領)による形鋼振れ止め支持を行うほか、横走りダクト末端部に形鋼振れ止め支持を行う。なお、壁貫通等で、形鋼振れ止め支持と同等に振れを防止できる場合は、貫通部及び吊りをもって振れ止め支持とみなしてもよい。

(ア) ダクトの周長が、1,000mm以内の場合

(イ) 吊り用ボルトの長さが、平均200mm以内の場合

(3) 立てダクトには、各階1箇所以上に、(中略)振れ止め支持(固定)を行う。

横走りは12m以下ごとです。加えて末端部にも行います。

立てダクトは階で数えます。各階1箇所以上に振れ止め支持(固定)を行います。

まちがえやすいポイント

振れ止め支持には2つの除外があります。

ダクトの周長が1,000mm以内の場合と、吊り用ボルトの長さが平均200mm以内の場合は、12m以下ごとの形鋼振れ止め支持を行わなくてよいとされています。

みなしの規定もあります。壁貫通等で同等に振れを防止できる場合は、貫通部及び吊りをもって振れ止め支持とみなしてもよいとされています。

配管側の支持は配管の支持と振れ止めで扱っています。

吊り金物の山形鋼はどう選ぶのか

ダクトの長辺で4段に分かれます。

ダクトの長辺(mm) 山形鋼寸法 吊り用ボルト
750以下 25×25×3 M10又は呼び径9
750を超え、1,500以下 30×30×3 M10又は呼び径9
1,500を超え、2,200以下 40×40×3 M10又は呼び径9
2,200を超えるもの 40×40×5 M10又は呼び径9

ボルトは4段とも同じです。M10又は呼び径9です。

注記で例外が付きます。周長が3,000mmを超える場合の吊り用ボルトの径は、強度を確認の上で選定します。

山形鋼の長さはどう決まるのか

ダクトの幅を基準にします。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第3編2.2.2.1(1)(4)

(1) 吊り金物に用いる山形鋼の長さは、保温も含めたダクトの横幅以上とする。

(4) ダクトの振動伝播を防ぐ必要がある場合は、防振材を介して吊り及び支持を行う。

基準に保温が入ります。保温も含めたダクトの横幅以上です。

振動には別の手当てがあります。防振材を介して吊り及び支持を行います。

ダクトの板厚はダクトの区分と板厚で扱っています。

理解度チェック

Q.

共板フランジ工法ダクトの吊り間隔は。

2,000mm以下です。スライドオンフランジ工法は3,000mm以下です。

Q.

スパイラルダクトと円形ダクトの吊り間隔は。

スパイラルダクトは4,000mm以下、円形ダクトは3,640mm以下です。

Q.

形鋼振れ止め支持の間隔は。

横走りダクトは12m以下ごとです。加えて末端部にも行います。

Q.

形鋼振れ止め支持が除かれる場合は。

ダクトの周長が1,000mm以内の場合と、吊り用ボルトの長さが平均200mm以内の場合です。

Q.

吊り金物の山形鋼の長さは。

保温も含めたダクトの横幅以上とします。

まとめ

  • 吊り間隔はスパイラル4,000/アングルフランジ・円形3,640/スライドオンフランジ3,000/共板フランジ2,000mm以下
  • 機械室内は長辺450mm以下も2,000mm以下
  • 形鋼振れ止め支持は横走りで12m以下ごとと末端部。
  • 除かれるのは周長1,000mm以内と吊り用ボルトの長さ平均200mm以内
  • 立てダクトは各階1箇所以上に振れ止め支持(固定)。
  • 山形鋼は長辺で4段(25×25×3/30×30×3/40×40×3/40×40×5)、ボルトはM10又は呼び径9
  • 山形鋼の長さは保温も含めたダクトの横幅以上

実際の吊りと支持は標準図と設計図書によって変わります。個別の判断は監督職員の指示にしたがってください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 空調・換気2級 空調・換気を見てください。

参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)第3編2.2.2「ダクトの吊り及び支持」2.2.2.1〜2.2.2.4並びに表3.2.2(国土交通省大臣官房官庁営繕部、令和7年11月5日 国営設第110号。国土交通省 官庁営繕のページで公開されているPDFの174ページ)。吊り間隔と山形鋼寸法の数値は同PDFの当該ページを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 吊り金物と形鋼振れ止め支持の形状は標準図によるもので、この記事では扱っていません。
  • ※ ダクトの接合、排煙ダクト、ダクト附属品は同節2.2.3以降によるもので、この記事では扱っていません。
T

この記事を書いた人

T

管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

T

T

管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

Topへ >>