管工事施工管理技士 独学ガイド

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ロックウールとグラスウールはどちらが高温に強いか?保温材の読み分け

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ロックウールとグラスウールで、どちらが高温に使えるのか毎回迷います。

保温と保冷の線引きも分かりません。

この記事の要点

人造鉱物繊維保温材では、ロックウール保温材のほうが使用できる最高温度が高いとされています。

保温は常温以上、約1000℃以下の物体を被覆することです。

保冷は常温以下の物体を被覆し、侵入熱量を小さくすることです。

同じ比較が1級では誤りの肢、2級では正しい肢として出ています。

3年分の記述を並べます。

保温材の性質と誤りとして出た記述を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.38(令和6年度)・No.40(令和7年度)及び2級 第一次検定(前期)No.36(令和7年度)の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、ロックウール保温材はグラスウール保温材に比べて使用できる最高温度が高いこと、JIS A 0202(断熱用語)において保温とは常温以上・約1000℃以下の物体を被覆し熱放散を少なくすること又は被覆後の表面温度を低下させることを行うことをいうこと、同じく保冷とは常温以下の物体を被覆し侵入熱量を小さくすること又は被覆後の表面温度を露点温度以上とし表面に結露を生じさせないことをいうこと、同じ材料の保温材でも密度によって熱伝導率は変化すること、ポリスチレンフォーム保温材は独立気泡体を有していることから水分による断熱性能の低下が小さいこと、保温材の目的は熱の拡散あるいは侵入を小さくする・表面温度の保持・管内温度の保持・結露防止等であること、ロックウール保温材のブランケットは密度により1号と2号に区分されること。誤りとして出た記述は、人造鉱物繊維保温材にはロックウール保温材とグラスウール保温材がありグラスウール保温材の方が使用温度の上限が高いというもの、グラスウール保温材には板状又は筒状に発泡成形したものや板状又はシート状に発泡した後に筒状に加工したものがあるというもの。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

ロックウールとグラスウールはどちらが高温に強いのか

ロックウールです。

令和7年度 2級 第一次検定(前期)【No.36】(1)(正しい肢)/令和6年度 1級 問題A【No.38】(1)(誤りの肢)

令和7年度2級 ロックウール保温材は、グラスウール保温材に比べて、使用できる最高温度が高い。

令和6年度1級 人造鉱物繊維保温材には、ロックウール保温材とグラスウール保温材があり、グラスウール保温材の方が使用温度の上限が高い。

人造鉱物繊維保温材 使用できる最高温度
ロックウール保温材 高い
グラスウール保温材 低い

令和6年度の公表正答は(1)です。グラスウールのほうが高いという記述は誤りと確定します。

2つをまとめる名前も出ています。人造鉱物繊維保温材です。

保温と保冷はどこで分かれるのか

常温を境にします。

令和7年度 1級 問題A【No.40】(2)(3)(いずれも正しい肢)

(2) JIS A 0202(断熱用語)において、保温とは常温以上、約1000℃以下の物体を被覆し熱放散を少なくすること、又は被覆後の表面温度を低下させることを行うことをいう。

(3) JIS A 0202(断熱用語)において、保冷とは常温以下の物体を被覆し、侵入熱量を小さくすること。又は、被覆後の表面温度を露点温度以上とし、表面に結露を生じさせないことをいう。

保温には上限も付いています。常温以上、約1000℃以下です。

保冷には結露の条件が入ります。表面温度を露点温度以上とし、表面に結露を生じさせないことです。

まちがえやすいポイント

同じ比較が級によって正誤の側を入れ替えて出ています。

令和6年度の1級では「グラスウールの方が使用温度の上限が高い」が誤りの肢、令和7年度の2級では「ロックウールの方が最高温度が高い」が正しい肢です。どちらもロックウールが上という同じ結論を指しています。

覚えるのは向きだけです。高温側はロックウールと押さえます。

熱伝導率は何で変わるのか

密度です。

令和7年度 1級 問題A【No.40】(1)(正しい肢)

同じ材料の保温材でも、密度によって熱伝導率は変化する。

材料が同じでも値は動きます。密度によって熱伝導率は変化するとされています。

密度は区分にも使われます。ロックウール保温材のブランケットは、密度により1号と2号に区分されるが令和6年度の正しい肢です。

ポリスチレンフォームは何が強いのか

水分に強い構造です。

令和6年度 1級 問題A【No.38】(2)(3)(いずれも正しい肢)

(2) ポリスチレンフォーム保温材は、独立気泡体を有していることから、水分による断熱性能の低下が小さい。

(3) 保温材の目的は、熱の拡散あるいは侵入を小さくする、表面温度の保持、管内温度の保持、結露防止等である。

構造の名前が理由になっています。独立気泡体を有しているためです。

保温材の目的は4つ挙げられています。熱の拡散あるいは侵入、表面温度の保持、管内温度の保持、結露防止です。

グラスウールの形状はどう出されたのか

発泡成形と書いた肢が誤りでした。

令和7年度 1級 問題A【No.40】(4)(誤りの肢)

グラスウール保温材には、板状又は筒状に発泡成形したものや、板状又はシート状に発泡した後に筒状に加工したものがある。

令和7年度の公表正答は(4)です。グラスウール保温材を発泡成形としたのは誤りと確定します。

グラスウール保温材の正しい形状は同じ年度の問題文にありません。誤りとして出された事実だけが確定します。

保温の施工は保温工事で扱っています。

理解度チェック

Q.

ロックウールとグラスウールで使用できる最高温度が高いのは。

ロックウール保温材です。

Q.

保温はどの温度範囲の物体を被覆することか。

常温以上、約1000℃以下です。

Q.

保冷で結露についてどう定められているか。

被覆後の表面温度を露点温度以上とし、表面に結露を生じさせないことです。

Q.

同じ材料の保温材で熱伝導率が変わる要因は。

密度です。

Q.

ポリスチレンフォームが水分に強い理由は。

独立気泡体を有しているためです。

まとめ

  • 使用できる最高温度が高いのはロックウール保温材
  • 「グラスウールのほうが高い」とした肢は誤り
  • 保温は常温以上、約1000℃以下の物体を被覆する。
  • 保冷は常温以下の物体を被覆し侵入熱量を小さくする。
  • 保冷では表面温度を露点温度以上とする。
  • 同じ材料でも密度によって熱伝導率は変化する。
  • ポリスチレンフォームは独立気泡体で水分に強い。
  • ロックウールのブランケットは密度により1号と2号

採用する保温材や厚さは設計図書と特記によって変わります。個別の判断は監督職員の指示にしたがってください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.38】(令和6年度)・【No.40】(令和7年度)及び2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)【No.36】(令和7年度)、並びに各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は1級が令和6年度(1)・令和7年度(4)、2級が令和7年度前期(2)です。温度と号数の数値は、同PDFの当該ページを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 引用中のJIS A 0202(断熱用語)は、問題文が引用している規格名をそのまま記載したものです。規格そのものはこの記事では参照していません。
  • ※ グラスウール保温材の正しい形状については、この記事で扱った年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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