令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.38】は、保温及び保冷に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢1です。
使用温度の上限が高いのはロックウール保温材のほうです。選択肢1はグラスウールと入れ替えています。
2つとも同じJISの人造鉱物繊維保温材です。前半の分類は合っていて、後半の大小関係だけが逆になっています。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。令和6年度の問題は同センターの公表資料で確認しました。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(適当でない) | 高いのはロックウールです |
| 2 | ○(適当) | 1級の別年度で適当とされました |
| 3 | ○(適当) | 保温と保冷の両方を含みます |
| 4 | ○(適当) | 号数は密度による区分です |
まず、2つが同じ分類に入ることは仕様書で確かめられます。
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)3.1.2「材料」(1) 表2.3.1「保温材、外装材及び補助材」(本文69頁)
「ロックウール保温板、保温筒、保温帯、フェルト及びブランケットは、JIS A 9504「人造鉱物繊維保温材」のロックウールによるものとし、保温板は1号又は2号、保温帯は1号、フェルトは密度40kg/m3以上、ブランケットは1号とする。」
「グラスウール保温板、保温筒、保温帯及び波形保温板は、JIS A 9504「人造鉱物繊維保温材」のグラスウールによるものとし、保温板、保温筒、保温帯及び波形保温板は40K以上のものとする。」
どちらもJIS A 9504の人造鉱物繊維保温材です。選択肢1の前半はこのとおりで、問題は後半の大小関係です。
どちらが高いかは、2級の同じ論点が答えています。
令和7年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)【No.36】
「ロックウール保温材は、グラスウール保温材に比べて、使用できる最高温度が高い。」(適当な肢とされたもの。正答は(2)のポリエチレンフィルムに関する記述)
ロックウールのほうが高いとされています。本問の選択肢1はこれと逆向きです。
| 保温材 | 使用できる最高温度 |
|---|---|
| ロックウール保温材 | こちらが高い |
| グラスウール保温材 | ロックウールより低い |
ここで注意したい表示があります。グラスウール保温板には24K、32K、40Kといった数字が付きますが、これは温度の表示ではありません。
令和4年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題B【No.8】
「グラスウール保温板の24K、32K、40K等の表示は、保温材の耐熱温度を表すもので、数値が大きいほど耐熱温度が高い。」(適当でないものとされた肢)
Kの数字を耐熱温度と読むのは誤りだと、はっきり出ています。仕様書がグラスウール保温材を「40K以上」、ロックウールのフェルトを「密度40kg/m³以上」と並べて書いているとおり、Kは密度の側の表示です。使用温度の上限は、この数字ではなく材料そのものの違いで決まります。
選択肢2も、同じ問題のなかで適当とされた肢です。
同【No.8】
「ポリスチレンフォーム保温材は、優れた独立気泡体を有し、吸水、吸湿がほとんどないため、水分による断熱性能の低下が小さい。」(適当な肢とされたもの)
選択肢4のブランケットの号数について、仕様書は「ブランケットは1号とする」と採用するものを指定しています。これは工事で使う品を決めた記述で、規格上いくつに区分されるかを書いたものではありません。区分そのものはJIS A 9504の側の定めになります。
保温の決まりは保温工事とは?厚さの数え方と継目・鉄線巻きの決まりで扱っています。
ロックウール保温材とグラスウール保温材で、使用できる最高温度が高いのはどちらか。
ロックウール保温材です。令和7年度 2級(前期)【No.36】で「ロックウール保温材は、グラスウール保温材に比べて、使用できる最高温度が高い」が適当な肢とされました。
グラスウール保温板の24K、32K、40Kという表示は何を表すか。
密度の側の表示です。令和4年度 1級 問題B【No.8】で「保温材の耐熱温度を表すもので、数値が大きいほど耐熱温度が高い」が適当でないものとされました。
ロックウール保温材とグラスウール保温材は、どのJISによるか。
どちらもJIS A 9504「人造鉱物繊維保温材」です。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)表2.3.1が、ロックウールとグラスウールを同じ規格で定めています。
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ロックウールとグラスウールの使用温度を直接比べた記述は、公共建築工事標準仕様書のなかにありません。ここでの上下関係は、公表された正答で適当とされた記述によるものです。選択肢3の保温材の目的についても、これをそのまま書いた記述は同仕様書のなかに見つけられませんでした。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月