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休業補償は平均賃金の何割か?業務上の負傷と災害補償

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補償の種類が多くて、どれがどれだか混ざります。

条文でどう分かれているのか知りたいです。

この記事の要点

令和6年度(後期)の公表正答は(4)で、休業補償を平均賃金の全額と書いた肢が誤りです。

労働基準法第76条第1項は、これを平均賃金の百分の六十と定めています。

療養補償・休業補償・障害補償は、条文が第75条から第77条に分けて書いています。

2級では【No.40】が労働基準法の枠になる年があります。

令和6年度(後期)の4肢と、対応する条文を並べます。

災害補償の出題と労働基準法の条文を並べた図。左は令和6年度(後期)2級管工事施工管理技術検定 第一次検定 No.40の4肢で、肢1は重大な過失で業務上負傷し使用者がその過失について行政官庁の認定を受けた場合は休業補償又は障害補償を行わなくてもよいとする正しい肢、肢2は業務上負傷した場合に使用者がその費用で必要な療養を行う又は費用を負担するとする正しい肢、肢3は治つた場合に身体に障害が存するときはその障害の程度に応じて障害補償を行うとする正しい肢、肢4は療養のため賃金を受けない場合に療養中平均賃金の全額の休業補償を行うという誤りの肢で公表正答は4。右は労働基準法の条文で、第75条の療養補償、第76条第1項の休業補償が平均賃金の百分の六十であること、第77条の障害補償が平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額であること、第78条の休業補償及び障害補償の例外。下は条文と出題の関係で、条文が定める休業補償は平均賃金の百分の六十で出題の肢は全額と書いて誤りになっていること。
左が令和6年度(後期)の4肢、右が対応する条文。下が読み方。

休業補償は平均賃金の何割か

百分の六十です。

令和6年度(後期)2級 第一次検定【No.40】(4)(誤りの肢)

労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合に、療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の全額の休業補償を行わなければならない。

労働基準法 第76条第1項(休業補償)

労働者が前条の規定による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない。

令和6年度(後期)の公表正答は(4)です。全額と書いた肢が誤りと確定します。

条文と肢は割合以外がそろっています。労働することができないために賃金を受けない場合という条件も同じです。

療養の費用は誰が負担するのか

使用者です。

労働基準法 第75条(療養補償)

労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。

前項に規定する業務上の疾病及び療養の範囲は、厚生労働省令で定める。

2つのやり方が並んでいます。その費用で必要な療養を行う、又は必要な療養の費用を負担するです。

範囲は省令に委ねられています。業務上の疾病及び療養の範囲は、厚生労働省令で定めるとされています。

障害が残ったときはいくら払うのか

平均賃金に別表第二の日数を乗じた金額です。

労働基準法 第77条(障害補償)

労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、治つた場合において、その身体に障害が存するときは、使用者は、その障害の程度に応じて、平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額の障害補償を行わなければならない。

金額の決め方が条文に書かれています。平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額です。

条件は治った後です。治つた場合において、その身体に障害が存するときという書き方になっています。

補償の名前 条文が定める中身
第75条 療養補償 その費用で必要な療養を行う、又は費用を負担する
第76条第1項 休業補償 平均賃金の百分の六十
第77条 障害補償 平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額
第78条 例外 重大な過失+行政官庁の認定があれば行わなくてもよい

まちがえやすいポイント

3つの補償で、金額の決め方が全部違います。

療養補償は実費、休業補償は平均賃金の百分の六十、障害補償は平均賃金に日数を乗じた金額です。割合が出てくるのは休業補償だけです。

例外がかかるのも一部だけです。第78条は休業補償と障害補償にかかります。

補償を行わなくてよい場合はあるのか

重大な過失と行政官庁の認定がそろった場合です。

労働基準法 第78条(休業補償及び障害補償の例外)

労働者が重大な過失によつて業務上負傷し、又は疾病にかかり、且つ使用者がその過失について行政官庁の認定を受けた場合においては、休業補償又は障害補償を行わなくてもよい。

条件は2つそろう必要があります。重大な過失であることと、行政官庁の認定を受けたことです。

この例外に療養補償は入っていません。条の見出しも休業補償及び障害補償の例外です。

労働条件の決定や賃金の支払いは労働契約と賃金の決まり、労働時間や休憩は労働時間と休憩・休日で扱っています。

理解度チェック

Q.

「療養中、平均賃金の全額の休業補償を行わなければならない」は正しいか。

誤りです。第76条第1項は平均賃金の百分の六十と定めています。

Q.

業務上負傷した場合の療養の費用は、誰が負担するか。

使用者です。その費用で必要な療養を行うか、費用を負担します。

Q.

障害補償の金額は、条文でどう決められているか。

平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額です。

Q.

休業補償又は障害補償を行わなくてもよいのは、どんな場合か。

労働者が重大な過失によって業務上負傷し、かつ使用者がその過失について行政官庁の認定を受けた場合です。

Q.

第78条の例外は、療養補償にもかかるか。

かかりません。条は休業補償及び障害補償の例外です。

まとめ

  • 休業補償は平均賃金の百分の六十(第76条第1項)。
  • 令和6年度(後期)は全額と書いた肢が誤り。
  • 療養補償は使用者がその費用で療養を行うか費用を負担する(第75条)。
  • 療養の範囲は厚生労働省令に委ねられている。
  • 障害補償は平均賃金に別表第二に定める日数を乗じた金額(第77条)。
  • 重大な過失+行政官庁の認定なら行わなくてもよい(第78条)。
  • 第78条の例外がかかるのは休業補償と障害補償

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答、及び現行の法令を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 法規2級 法規を見てください。

参考資料

  • 労働基準法(昭和22年法律第49号)第75条、第76条第1項、第77条、第78条(e-Gov法令検索)。引用した条文は同法によります。
  • 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)【No.40】(令和6年度)及び同回の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は(4)です。
  • ※ 別表第二に定める日数、及び第76条第2項以下の休業補償の額の改訂については、本記事では扱っていません。
  • ※ 条文中の「かかつた」「治つた」「重大な過失によつて」は、法令の表記をそのまま引用しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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